この記事では未経験から法人営業への転職を目指す方に向けて、ポイントを解説しています。法人営業職の転職事情や志望動機のポイントなども記載しておりますので、ぜひ参考にしてください。
未経験から法人営業はなれるの?
転職によって企業に入社する人は中途採用となり、新卒採用とは求められるものが大きく異なってきます。社会経験のない新卒であれば求められるのは「ポテンシャル」が主ですが、中途採用には「即戦力」を求めるのが一般的です。そのため業種・職種に限らず未経験の分野では求人を探すにも「未経験可」のものから探す必要がある分、求人数は少なくなり、転職は厳しくなります。たとえばWeb系やマーケティング系の職種は、ほとんどの場合が経験者採用となっています。
しかし、営業職は他の職種に比べて未経験でも転職しやすい職種です。その大きな理由は各企業が販売する「モノ」や「サービス」の詳しい知識に関しては、入社後に身につけるものだからです。事前の知識が必要ない(というよりも知りようがない)ことが、未経験であっても転職しやすい理由となっています。さらには応募にあたっては事務職や技術職と異なり資格が必要ないことが多いです。 営業未経験だからといって法人営業職になることをあきらめる必要はありません。
法人営業への転職事情
未経験でも応募できる求人募集が多い法人営業職は、比較的正社員への転職がしやすい状況にあります。現在日本は売り手市場といった求職者に有利な状況です。日本は超高齢化社会ですので、すでに人口の減少が始まっています。そのためどこの企業も人材の確保が大きな課題となっているのです。法人営業職は、BtoBの企業であればどの企業でも必要な職種です。 そのため、法人営業職を目指すなら今がチャンスであると言えるでしょう。転職はもちろん、新卒でなく第二新卒でも十分に狙える職種です。
営業未経験から転職するための志望動機
営業未経験から法人営業職へ転職すること自体は、他の職種と比べてハードルが高いわけではありません。しかし、決して簡単に転職できるとは考えない方がよいでしょう。営業職はどの業界にも必要です。とはいえ企業は誰でもよいから採用したいわけではもちろんありません。自社に貢献できそうな人を採用したいのです。法人営業職に未経験から転職する際には、かならず書類選考や面接があります。そこで重要となるのが志望動機。法人営業職になるにはどのような志望動機を書くべきか、コツを解説します。
志望動機は「その会社でないとダメな理由」を述べる
営業職に限らず、志望動機の書き方には一定のセオリーがあります。志望動機とはその会社を志望する動機(=きっかけ)は何かということです。つまりどんなことがきっかけでその会社に入りたいと思ったのか、会社のどんな点に惹かれて応募したのかついて述べるのが志望動機です。
もう少し詳しく言うならば「その会社でないとダメな理由」となります。たくさんの同業他社があるなかで、その会社を選んだ理由を述べるのが志望動機です。言い換えれば、同業他社を志望する際にも言えるようなことは志望動機としては弱いということになります。面接官は業界に入りたい人ではなく、自社に入りたい人を求めています。
とはいえ、どうしてもこの会社という理由は簡単に作れるものではありません。自分の頭の中を深堀りしていく必要があります。志望動機を作る流れとしては業界に興味を持った理由、業種に惹かれた理由、数ある企業のなかでもその会社を選んだ理由というように、大きなカテゴリーから小さなカテゴリーについて考えていくことで、スムーズに独自性のある志望動機となるでしょう。
一歩すすんだ志望動機作りのために「入社後にやりたいこと」も加えることをおすすめします。これを行うことで志望動機により説得力が増すからです。「入社したい」という気持ちに加えて「入社したらこんなことがやりたい」といった具体的な行動も述べることで、採用担当からすれば将来性を見出すきっかけとなるかもしれませんし、しっかりと会社について調べてきているというアピールにもつながります。
法人営業未経験なら知っておきたい営業のこと
法人営業職を志す理由は人それぞれでしょう。人に接する仕事がしたい、クライアントの不安や課題を解決するような提案をして貢献したい、商社に入社して海外市場で規模の大きな仕事に関わりたいなどさまざまなものがあると思います。法人営業職を目指す以上は、法人営業職に魅力を感じているはずです。しかし、営業の世界には厳しい現実が待っています。法人営業職を目指す前に知っておくべき実態についてご紹介します。
営業職にはノルマがある
求人情報に「ノルマなし」とあっても完璧にノルマがないというわけではありません。「ノルマ」という言葉でなくても「目標」や「数字」という言葉で存在します。毎月の目標を達成できればボーナスにインセンティブとして反映される場合や、未達成が続けばボーナスがカットされるというパターンもあります。目標達成すれば手取り50万など大きな金額が稼げる大手企業でも、固定給が少なく達成できなければ10万円や15万円しかもらえないということもない話ではありません。
営業職を続けていく以上「業績」という意味では、昇進を続けて営業部長などの管理職になったとしても数字から逃れることはできません。長い目で見て営業に関わっていけるかどうかは、転職前にしっかりと考えておきましょう。逆に実力に自信がある場合は正社員でなく派遣社員で入社するのも1つの方法です。達成率によるインセンティブは正社員よりも派遣社員の方が高く設定されていることが多いからです。
法人営業職は良くも悪くも実力の世界であることは、少なくとも覚悟した上でその世界に足を踏み入れるべきです。多くの企業の場合、自分の実力がそのまま年収に直結します。法人営業職が未経験でも求人が多いのはそれだけ定着するのが難しいことの裏返しでもあります。メリットも厳しい点も知った上で、転職に臨むようにしてください。