営業未経験の人でも営業をしたことがある人でも営業はきついものだと感じている人は多いです。この記事では今後、法人営業を目指す人のために法人営業のどんなところがきついのか、きついところにはどんな対処法があるのかを解説しています。今回は法人営業のきついところに焦点を合わせて解説をしていますが、法人営業でも個人営業でもきつい点はほぼ共通していますので、個人営業を目指す方にも参考になるはずです。
法人営業のきついところ
さっそく法人営業のきついところをひとつずつ紹介していきます。
ノルマがきつい
新卒の際の企業説明会では、質疑応答の際に「ノルマはありますか?」という質問が上がるのが定番です。それほどまでに営業=ノルマというイメージが強いのでしょう。そして質問に対して「ノルマはありませんが目標はあります」といった返答がされるのが一般的です。これはどういうことかというと、達成できなければ給料が下がるようなペナルティはないが、月単位は四半期ごとに数値目標は設定されているということです。
ノルマはなく目標はあるというのは、決して目標が達成できなくてもおとがめなしというわけではありません。目標が達成できたかどうかは、各法人営業職の評価にそのままつながります。企業は目標の達成度合いによってインセンティブという形で臨時ボーナスのようなものを給与に加算していることが多いです。
ノルマ・目標が月単位で設定されていれば、今月達成しても来月にはまたゼロから目標に向かって頑張らなければなりません。常に数字に追われるのは法人営業のきついところです。そして各法人営業職は、チームや部署単位で目標を共有しています。チームを統括するリーダーは自分のチームメンバー全体の目標達成率が評価になります。自分が目標を達成できないことでリーダーなどの他のメンバーにも迷惑がかかってしまうことをきついと感じる人は多いです。
人間関係がきつい
法人営業職は、営業活動は単独で行っていても実際はチームや部署の一員という扱いです。そのため目標が達成できないことで人間関係が上手くいかなかったり、上司からきつい叱責を受けたりすることもあります。
アポイントの取得がきつい
新規開拓を行う法人営業職の場合、アポイントの取得の方法は電話で行うテレアポと企業を直接訪問する飛び込み営業の2つがあります。飛び込み営業の場合は、そのまま商談へすすむ場合と名刺交換などを行い後日アポを取得する場合があります。
法人営業職の多くは、実際に見込み客と対面し商品説明やプレゼンではなくアポイントの取得がきついと感じている方が多いです。まずテレアポは、リストに沿って片っぱしから電話をかけてアポイントを取得しようとするものです。これは、相手からすれば自分が知らない番号から電話がかかってきていきなりセールストークを始められるようなものです。
基本的に「どんどん営業をかけてきてください」という企業はありません。担当者どころか電話受け付けの段階で断られるのがほとんどです。1日に100件や200件電話をかけてようやく1つアポがとれるといったことも珍しくありません。場合によっては電話口できつい言葉を投げられたり、一方的に切られたりすることもあります。
飛び込み営業の場合は、担当者や受付の人と対面して話をする、または会社の入口にある内線電話で話をすることになるので、テレアポほど厳しい物言いをされることは多くありません。しかし、いきなり訪問してアポイントや商談へとつながることはほとんどありませんし、実際にそれぞれの企業まで足を運ぶためテレアポより体力を消耗します。数ある営業手法のなかでも飛び込み営業は一番きついものとされています。
休みの日でも対応に追われることがある
法人営業職のほとんどは会社用の携帯を渡されていて、帰宅時や休みの日でも持って帰ることが多いです。休みの日は出社している誰かに仕事を振れればよいのですが自分の担当からの問い合わせや緊急の際など、自分でないと対応できないことも多いでしょう。
また会社用携帯の番号は当然社内で共有されていますので、たとえば上司から仕事の確認で電話があったり、出社している同僚から電話で質問を受けたりすることもあります。休みの日でもしっかりと休めず、たとえ電話がかかってこなくても気が休まらないこともあるでしょう。
拘束時間が長く、残業が多い
法人営業職はアポイントでの訪問など外回りの時間が多く、事務的な作業はアポが終わって会社に戻ってきてから行うのが通常です。そのため残業が多くなりがちです。よく求人の給与の欄に「30時間分のみなし残業」などといった記載がありますが、これは残業時間が何時間であっても30時間分支給され、それ以上は残業代の支給がないということです。残業時間が30時間に満たなければお得なわけですが、多くの場合は大幅に超過してしまいます。
法人営業のきつさを乗り越える対処法
法人営業がきつい仕事であることは間違いありません。しかし結果を出せば固定給よりも報酬を大きく上げられる可能性がある魅力的な仕事であると捉えることもできます。法人営業のきつさを乗り越えるには、結局は「営業にやりがいを見つけられるかどうか」です。
法人営業職では仕事の成果が数値や成績となって表れますので、客観的な成果が見えなければそれも難しいです。常に目標の達成を目指し、達成し続けることで自分の成長を感じられるといった理由で営業職を選ぶ方も多いです。さらに営業職ならではのやりがいとしては、クライアントから直接感謝されることが挙げられます。相手の反応が直接もらえるのは営業職の特権と言ってもよいかもしれません。