働き方改革が施行されたことにより、会社の体制や制度が変わったなんて人も多いと思います。企業も個人も今まで以上にビジネスマンのキャリア展望に目が向けられている中、マーキャリ会員によるキャリアチェンジに伴った体験談をシリーズものとして連載していくのが本企画です。
今まさに自身の今後のビジネスライフに向けて働き方を変える動きをしている方もまだキャリアプランが漠然としている方も参考になる内容になっておりますので是非ご覧ください。
今回の記事投稿者:古澤良大さん
⇒古澤良大さんのバイオグラフィはこちらをクリック
こんにちは。
営業(保険外交員、IT法人営業)を8年経験し、現在オペレーター(管理事務業)に3年ほど従事しているyoshihiroです。
なぜ事務職に転職しようと思ったか
営業職をやっていると、たまにバックオフィス業務への憧れ的な感情を抱くことってありませんか?営業はお客様との折衝に多くの力を注ぎますが、商品提供や発注作業は事務職の方が行ってくれるため、事務職の方がいないと自分の仕事が回らないなと思う営業職の方は少なくないと思います。
私の場合はそう思ううちに、キャリア形成の一つに事務職経験をいれるのも有りなのではないかと考えキャリアチェンジをいたしました。
営業で培ったスキルは事務職でも活かせる!
営業の業務を行う上で使用するツールとしてマイクロソフト製品(オフィス、Outlook)があげられると思うのですが、事務職でもこれらのツールを扱えるスキルは必至になります。Excelの四則演算ができればある程度の仕事はこなせますし、タイピングスピード、文章校正力があれば、ある程度早く上長の方に認められると思います。
また業務の特性上メールを使う機会が少ないのですが、他部署に連絡をする際にはメールを使います。その際に文章校正力と気遣いのある文言などでメール作成ができると良い評価につながります。営業をやっていて、「こんな文章のメールをお客様(クライアント)に送るのか!」と叱咤された経験がかなり力になりました。
また、これは個人的な考えになるのですが、営業をやっているとその企業が使っているソフトやSaaSを使い仕事をしなければならないので、PCが苦手だと言っている状況ではなく、いち早く慣れて使いこなせるようにならなければいけません。そういった部分でどんなシステムでも使いこなせてみせるというマインドが業務遂行をするうえでかなり活きてきました。
マニュアルがあれば何度も読み直し、マニュアル通りにソフトが動くように一つ一つ確認する動きは評価に結び付きました。
営業から事務職へのキャリアチェンジで大変なこと
事務職は基本的にほとんどがチームプレーになります。一人が独断専行するだけで、チームが崩壊する可能性が大いにあります。(営業の場合、上長とメンバーの関係で大概はうまくいきます。)
その為、事務職に挑戦する上で気を付ける部分としては以下になります。
同僚の仕事スピードに対しては何も言わない。比べない。
営業職の経験者が事務職に転職する際にもっとも注意する必要がある点だと思います。営業をしているとチームやグループの中で営業成績を競うことは多々あります。切磋琢磨したいという気持ちで同僚にハッパをかけたり、プラスやマイナスな部分をお互いにディスカッションするのは常識として考えていたのですが、事務職の場合それはご法度になります。
理由としては他メンバーのメンタリティーが営業職をされている方とは違うことになります。ちょっとしたことで傷ついてしまったり、仕事に対してネガティブな感情を抱いてしまうケースがあります。こうなってしまうとチームの雰囲気がかなりギクシャクしてしまうので、同僚の仕事スピードに対しては何も言わず、比べない方が得策になります。
自己完結の仕事は避ける。
事務職でとても大切な仕事としては第三者のチェック作業になります。大量のデータ、書類を扱う事務職においてダブルチェックは重要な業務工程の一つになります。そのダブルチェックがチームの中でも一部の方にしかできないようである場合は、この作業をできるように業務を行っていくのがよいと考えます。
以前、このダブルチェック作業を甘く見てしまい、全工程のすべてを一人で行っていたのですが、ダブルチェック作業が思うように進まず締め切り日ギリギリで納品してしまったことがあります。営業職はある程度自己完結で物事を進めていくのですが、事務職に関しては6-7割チームプレーで業務に当たらないと、上記のように八方塞がりになるケースがあります。そういった意味で、自己完結で業務処理を行うことは避けた方が得策になります。
成果を出せたことその道筋
営業職から事務職にキャリアチェンジをした成果は個人的にはかなり出せたと思います。社内評価としての成果や社外活動なども含めた成果を下記に記します。
半期ごとの振り返りで常に目標を達成できた。
事務職に転職した際に困惑したことが目標設定になります。営業の時は日々のKPIを追い、個人に課せられた予算を達成するという目標があったので、それに向かって日々努力するということでよかったのですが、一般の事務職においては目標予算というものがないので、上長から目標を何にする?と聞かれることがあります。
入社したての頃は業務習熟に励むということにして、次からは半期ごとの数字更新を目標にしました。例えば月の処理件数が800件だった場合、次の目標設定時は880件(10%増)にしました。
また、目標を設定する上で気を付けていたことは、バッファを設けるという事です。例えばチームが処理件数を1000件さばける力があったとしても、880件に目標を設定しました。これは万が一のトラブルや新しい業務が出てきた場合、今まで目標を達成するためにあてていた労力を割くことになるので、目標を達成することが難しくなってしまいます。
なので、どんなに力がついてもそれに過信することなく着実にこなせる数字に目標を設定することが大切です。
営業と違い折衝することがほとんどないので就業時間後も副業に時間を充てることができる。
これは事務職にジョブチェンジしてよかった点の上位に入ります。営業をしていた時は業務時間後も翌日のスケジュールやお客様に対するアプローチ方法などを考え過ごしていたのですが、事務職の場合その日のやるべきことを終えた後は、少しできた隙間時間を使って翌日のことをスケジューリングしたり、週末に翌週の計画を立てることができます。そういった部分で就業時間後に副業を行うことができることはかなりの大きな成果になりました。
まとめ
長くなりましたが、ここまでこちらの記事を読んでいただきありがとうございます!まとめとしてですが、事務職は今後も必要な仕事だと思います。AIやRPAといった自動化ツールの発達でこういった仕事がなくなるという話も聞きますが、私はそうは思いません。
理由としては会社によって書類の種類が違ったり、差し替え作業や対応方法が数パターンあるのに対して、いちいちそれを機械学習する費用対効果が薄いように感じます。例えば今年4月から施行された同一労働同一賃金でアルバイトでもボーナスが出るようになりました。そのことに伴い雇用契約書も新しくなりました。自動化にする場合はこういった部分に対しても対応しないといけません。
事務職は就業時間後に勉強する時間も確保することができるので、キャリアに対して少し違和感を覚えている方は事務職という選択もありだと思います。