大学生の新卒での就活・中途での転職ともに企画職は人気の高い職種の1つです。人気が高い職種だからこそ応募者も多いですし、現在は新型コロナウイルスの影響で就職市場は求職者有利の売り手市場から、競争が激しくなる買い手市場へと移行しつつあります。そのため企画職をはじめとした人気の職種はこれまで以上に、倍率が高くなるでしょう。未経験からの転職であればなおさらです。
この記事では、これから企画職になりたいと考えている方に向けて、「企画職の志望動機の作り方」について解説します。志望動機は、自分をアピールする際に最初に他の志望者と差別化が図れるところ。ぜひ参考にしてください。
志望動機と自己PRを混同しないように注意
履歴書やES、面接といった採用の場で聞かれる志望動機と自己PR。この2つは混同されやすいものですが、きちんと分けて考えるべきでしょう。たとえば志望動機を聞かれる「弊社を志望した理由はなんですか?」と、自己PRを求められる「あなたが弊社に貢献できることはなんですか?」と2つの質問に対して同じ答えというのはおかしいですよね。まずは志望動機と自己PRの違いについて確認しておきましょう。
志望動機はその会社に入りたい理由
読んで字のごとくなのですが、志望動機はその会社を志望する動機は何かということです。つまりどんなことがきっかけでその会社に入りたいと思ったのか、会社のどんな点に惹かれて応募したのかついて述べるのが志望動機です。もう少し詳しく言うならば「その会社でないとダメな理由」となります。
たくさんの同業他社があるなかで、その会社を選んだ理由を述べるのが志望動機です。言い換えれば、同業他社を志望する際にも言えるようなことは志望動機としては弱いということになります。業界や業種に惹かれた理由だけでは不十分となるので、必ずその会社に惹かれた理由までも盛り込むようにしましょう。 志望動機ではさらに、「入社後にやりたいこと」を加えることをおすすめします。これを行うことで志望動機により説得力が増すからです。
例えば「これまでに培った分析力を活かして、たくさんの人に響くような企画を行いたいです」などとなります。この場合は「分析力を活かして」と、アピールが含まれたものになっていますが、会社を志望する動機をメインで述べたうえで、会社で活かせる能力のアピールであれば問題はありません。可能であればどのような企画を行いたいかが、具体的に盛り込めればより良いでしょう。しっかりと会社について調べてきたというアピールにもなります。
自己PRは自分がいかに企業に貢献できるかを述べるもの
自己PRとは、自分自身がどんな人間でどんな能力があるかをアピールするものです。例えば「語学力を活かして海外市場の発展に貢献したい」といったものなどが自己PRとなります。資格や検定以外の情報だけでは伝わりづらいものに関してはエピソードを通して説得力を持たせるのがよいでしょう。もちろん会社の業務や仕事内容に関連があるものであればなお良いですが、たとえば「コツコツと努力ができる人間」、「ピンチに対して柔軟に対応できる人間」「コミュニケーション能力が高い」といった汎用性が高いものでも問題はありません。
注意すべきは志望動機と自己PRで矛盾や論点のずれが生じないようにすることです。自分をアピールしたいばかりに複数の特徴の長所を述べるなどがないようにしましょう。
企画職の具体的な志望動機の書き方
志望動機とはどんなものかを確認したあとは、具体的な企画職の志望動機の作り方について述べていきます。もちろん「なぜこの業界・業種・会社なのか」といったことは盛り込む前提となります。企画職を志望するなら、志望動機で重要となるのは「なぜ企画職なのか」です。
なぜ企画が好きなのかを考えよう
企画職を目指すからには企画をするのが好きという人が大半でしょう。しかし「企画が好きだから」というだけでは志望動機として不十分です。なぜ企画をするのが好きなのかについて深堀りをしていきましょう。企画を行うことのどんな点に魅力を感じているのかをしっかりと考えることが重要です。企画と言っても企画を考え立案する段階と、実際に企画を行う段階の2つがありますよね。自分が企画を経験したことがあるのならそれについて工程を細分化し、どの部分が一番好きか考えてみると自分が企画が好きな理由を見つけるヒントになるでしょう。
企画職の仕事内容を理解しよう
ひとくちに企画職といっても商品企画や営業企画、経営企画、広告・宣伝企画などさまざまな企画職があります。どの職種も企画を行うことは共通していますが必要なマーケティング知識やスキルは異なっています。志望動機が上手く作れないのなら、企画職という仕事についてきちんとした理解が足りていないのかもしれません。もう一度業界や業種、企業、そして企画職という職業についてしっかりと研究や調査をしていくことで、自分だけの志望動機が作れるでしょう。
企業を志望するとなると、どうしても自分のことを精一杯アピールしようとしてしまいます。しかし応募に臨む前に一度自分が作った志望動機を読み直してみましょう。自分が面接担当になったつもりで「この志望動機に惹かれるか」と自問自答してみれば客観性のある魅力的な志望動機になっているかのチェックができますよ。人事や面接官の立場になってみることで「どんな人材を募集しているか」について深堀りすることも可能です。自己中心的な志望動機でなく、相手にとって魅力的なものになっているかどうかを常に頭において志望動機を作成していきましょう。
新卒であればインターンシップに参加することで企業について詳しく理解できますので積極的に活用するのがおすすめです。未経験からの転職であるならば、それだけ不利な状況にはなりますが、エンジニアや販売職、経理、総務などの関連性が薄いように思われる職種からでも、企画職に活かせることを見つけていくことでアピール力の強い志望動機を作ることは可能です。企画職に興味があるなら、ぜひチャレンジしてみてください。