• 2020/05/27
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個人秘書からグループ秘書へ。自己分析して振り返ってみることの大切さ【キャリアチェンジ体験記】

  • マーキャリ会員  
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【キャリアチェンジ体験記とは】
働き方改革が施行されたことにより、会社の体制や制度が変わったなんて人も多いと思います。企業も個人も今まで以上にビジネスマンのキャリア展望に目が向けられている中、マーキャリ会員によるキャリアチェンジに伴った体験談をシリーズものとして連載していくのが本企画です。

今まさに自身の今後のビジネスライフに向けて働き方を変える動きをしている方もまだキャリアプランが漠然としている方も参考になる内容になっておりますので是非ご覧ください。

今回の記事投稿者:梅沢博香さん
⇒梅沢博香さんのバイオグラフィはこちらをクリック

自己紹介

こんにちは。
専業主婦兼webライターの梅沢です。結婚するまでは主に秘書業務に携わっていました。
今回は会長秘書からグループ秘書への転職経験のお話をしようと思います。この2つの仕事を経験し、同じ秘書でありながらも性質の違いを感じました。私にはグループ秘書の方が向いていたと実感しています。私の体験談が現在秘書の方はもちろん、秘書を目指している方のキャリアチェンジの参考になれば幸いです。

キャリアチェンジまでの流れ

私は新卒でカーディーラーに入社しました。元々希望していた会社ではなく、そこでのキャリアビジョンも描けなかったので、僅か1年で退職し不動産会社の会長秘書へと転職します。転職を決めた理由は一番早く内定が出た会社だったからです。また、勤務先が東京の中心地だったいう憧れもありました。

私の主な仕事は会長のスケジュールの管理、来客応対、庶務業務でした。前職のカーディーラーで接客と事務をやっていたので、比較的スムーズに仕事に慣れたと思います。

しかし、どうしても会長との人間関係が上手くいきませんでした。会長は人によって相性の合う・合わないがハッキリ分かれるような個性の強い方でした。一代で会社を築いた典型的なワンマン会長です。私が会長と相性が合う、又は誰とでも上手く付き合えるタイプであれば、秘書の仕事を続けられたでしょう。しかし、私は元々人の懐に入るのが下手で、彼の個性に馴染めずに仕事が徐々に苦痛になっていきました。

結局会長からのハラスメントもあり、退職を決意します。在籍期間は僅か3年未満です。
そのことがハンデになると覚悟の上での転職でした。退職後すぐに転職エージェントに登録し、コンサルティング会社のグループ秘書へと転身しました。この転職エージェントは前職の社員が教えてくれた秘書職専用のエージェントです。ここを利用したお陰で効率的に転職活動ができました。

なぜ、転職しようと思ったか?

カーディーラーから会長秘書へ転職した際、都会への憧れや内定の早さ等、軽率な理由で転職し、失敗してしまいました。そこで今回は自分が本当に納得できる転職理由を考える必要性を感じました。特に「自分の特性に合っているか否か」も転職理由に加味しました。私がグループ秘書に転職しようと思った理由は、2つあります。

前職で培った秘書の経験を生かせるから

同じ秘書職に転職すれば、スムーズに仕事に慣れると考えました。また、経験者は即戦力になるので採用されやすいはずです。なるべくブランクを開けず働きたかったので、すぐに働ける点は重要なポイントでした。

自分の特性にあっていると考えたから

前職の経験から私は秘書の仕事自体は好きですが、そりの合わない個人と密接に関わることが苦手だと分かりました。そのため、会長秘書と比べて人間関係が薄いグループ秘書の方が、自分の特性に合っていると思いました。転職先では10名ほどの社員をサポートしましたが、個々との関わりは薄かったので、苦手な人がいてもそれほどストレスを感じませんでした。

キャリアチェンジで大変だったこと

グループ秘書も同じ秘書職なので、すぐに慣れると思っていましたが、実際に働いてみると想像以上に困難な点がありました。すぐに慣れると思っていましたが、実際に働いてみると想像以上に困難な点がありました。
仕事量と個々への対応がとても難しかったです。

仕事量が増えた

会長秘書だった時は、秘書3人で連携して仕事をしていたので、比較的ゆったりと仕事ができていました。グループ秘書に転職してからは、1人で10名あまりの社員をサポートしなければなりません。

毎日、それぞれから五月雨式に仕事を頼まれます。慣れるまでは依頼された仕事に優先順位をつけることが大変で、常に業務に追われていました。残業も多くなり、業務をさばくことで精一杯の日々が続きます。転職してしばらくの間は、秘書に必要な細やかな心配りができていなかったと思います。

徐々にパソコンのタスク機能を利用し、優先順位の高い業務からこなせるようになりました。グループ秘書になって、自分のスケジュール管理も大切であることを初めて学びました。

一人ひとりに合わせた対応が求められた

また、同じ業務であっても一人ひとりの好みやこだわりに合わせた対応が必要でした。この点がグループ秘書の難しさだと感じています。

例えば、新幹線の席を手配する時、「Aさんは窓側」「Bさんは通路側」等お気に入りの席が決まっています。会食の手配をした時、出席する社員に食品アレルギーを確認せず予約してお叱りを受けたこともありました。事前の確認と打ち合わせが足りなかった私のミスです。
細やかなサポートをするには、こちら側からの積極的な働きかけが必要であることを学びました。会長秘書の時は会長の好みだけ把握していればよかったので、慣れてしまえば出張や会食の手配は比較的楽だったのです。

求められるレベルが高かった

秘書経験があったのでスムーズに転職できましたが、弊害もありました。それは業務に求められるレベルが高かった点です。もし私が秘書未経験であれば、周りもある程度多めに見てくれたでしょう。しかし3年未満とは言え、秘書経験者だったので全て「できて当たり前」として見られていました。

今思えばそれがかえって良かったのかもしれません。厳しい目で見られていたからこそ、求められるレベルに必死に近づく努力ができたからです。

1人で何でもこなさなければならなかった

以前は私を含めた4人の秘書で会長をサポートしていましたが、グループ秘書では私の他に秘書はいません。どんな業務も全て1人で対応しなければいけません。今までであれば、苦手な業務はそれとなく避けることもできたのです。私はどれだけ先輩達に甘えていたかを初めて痛感しました。苦手な業務にももっと積極的に関わっていれば良かった…そう後悔しました。特に領収書の精算業務は苦手で、慣れるまで時間がかかってしまいました。この職場で、自分で汗をかいて覚えることの大切さを学んだような気がします。

まとめ

個人秘書からグループ秘書へのキャリアチェンジを検討しているのならば、「なぜ、そうするのか」を深堀することをおすすめします。「同じ秘書職だから楽かも…」と安易に考えて転職すると、後々後悔してしまうかもしれません。

個人秘書の秘書と役員の関係はパートナーです。そのため、どんな人とも上手くやっていけるタイプであれば問題ありませんが、私の様に不器用であれば不向きだと思います。今個人秘書で上司とのそりが合わずに悩んでいる人は、「秘書に不向き」と感じているかもしれませんね。しかしそう簡単に結論付けるのは早いと思います。人との関わりが分散されるグループ秘書であれば、今よりもずっと生き生きと働けるかもしれませんよ。自分の特性に合わせたキャリアチェンジが秘書転職の成功の鍵だと思います。

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