働き方改革が施行されたことにより、会社の体制や制度が変わったなんて人も多いと思います。企業も個人も今まで以上にビジネスマンのキャリア展望に目が向けられている中、マーキャリ会員によるキャリアチェンジに伴った体験談をシリーズものとして連載していくのが本企画です。
今まさに自身の今後のビジネスライフに向けて働き方を変える動きをしている方もまだキャリアプランが漠然としている方も参考になる内容になっておりますので是非ご覧ください。
今回の記事投稿者:古市隆将さん
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1.自己紹介
初めまして。専門商社から一部上場企業の営業職兼Webライターとして活動しているフルイチと申します。
本記事は、キャリアチェンジで悩まれているあなたや、異業種への転職は不安というあなたへ心の支えに少しでもなれたらと思い、私のキャリアチェンジの経験を交え、解説します。
ざっくりと経歴を紹介致します。
・2015年4月 繊維の専門商社へ入社
・2018年3月 上場企業へWeb広告の営業職としてキャリアチェンジ
・2020年4月 Webライターとして副業を開始
現職では、それまでのアパレルとは全く違うWeb広告の飲食部門へ挑戦する事になりました。更に現在、今までの人生では考えられなかった副業としてライター業に挑戦し、徐々に軌道に乗り出している最中です。
異業種へのキャリアチャレンジでどのように成功してきたのか?などもお伝えできればと思っております。
2.キャリアチェンジまでの流れ
キャリアチェンジをする前は、業績も並以上に挙げており、仕事内容の面では不満はありませんでした。しかし、業界全体が旧態依然の流れ、年功序列、生産性の低い働き方を払拭できずにいました。「10年後、会社の看板がなくなった時に食っていけるか?」という不安に駆られ、キャリアチェンジを志しました。当時からフリーランスの台頭や、大企業の倒産といった社会情勢もあり会社に依存しすぎることはリスクでしかないと考え始めていました。まずは出来ることとして、会社の看板がなくなっても「営業が強いというベースで食っていける人材になる」と決心し、営業が強いと言われる現職への転職を目指しました。
3.なぜ、そうしようと思ったか?
「人と人とが心を動かしあうことが出来る職=営業職」は普遍で、人と関わる仕事のベースになると考えたからです。どれだけ時代が発達しても人が居なくならない限り、人の心を動かすスキルは強い軸になると仮定しました。そして、せっかく営業職として働くのであれば、「営業が強く厳しい会社」に20代のうちに挑戦して、成長し語れる経歴を持ちたいという気持ちもキャリアチェンジを促す動機となりました。
4.キャリアチェンジで最初大変だったこと、
扱ったことのないWeb広告かつ全く経験がない飲食分野へのチャレンジということもあり、インプットすることが大変でした。最初の1年間は飲食に関する本を50冊以上読み漁り、そして先輩社員からひたすら知識を盗んでいました。それでも経験の少なさ故に、クライアントと話が噛み合わないこと、要望に答えられないことが本当に大変で、苦痛でした。キャリアチェンジをお考えの方は、環境の変化によってインプット数が増えることは大変だと思われます。
5.元のキャリアのスキル、もともと持っていたスキルが次のキャリアにどう活かされたか?
「負けず嫌い気質」と「トレンドを追うこと」の2点のスキルが培われ、次のキャリアに活かされました。
元々商社という間柄、お客様の要望は9割無茶なものだったので、それを何とかして叶えてやろうという「負けず嫌い気質」は並み以上だったと思います。
通常半年かかる納期を「3ヶ月でお願い」や、「原価圧迫しているから、○○円まで安くしないともう仕入れないよ?」といった要望は日常茶飯事でした。
それでも生産工程の無理無駄の見直しなどを行いなんとか要望に応えていました。
更に、10〜20代向けのレディスアパレルの企画提案営業をしていたということもあり、「トレンドを追うこと」には自信がありました。「売れるもの持ってきて」というざっくりとした要望も往々にしてあったため、「どのように売れて、なぜ売れているのか。」をトレンドと掛け合わせて納得してもらえる提案をしていました。
この「負けず嫌い気質」と「トレンドを追うことは」次のキャリアで成果を出す事につながりました。
6.成果をだせたこと
「負けず嫌い気質」と「トレンドを追う事」で売上目標の入社後6ヶ月連続達成と、グループ内最大取引額の樹立という成果を出せました。
例えば、「営業が強く厳しい会社」というだけに、最初の半年は毎日40件以上の新規飛び込み営業でした。心ない罵声を浴びることもほぼ毎日で自分の存在意義を見失いそうになることもありました。ここで、元のキャリアのスキル「負けず嫌い気質」は活かされ、「営業が強くなりたいとキャリアチェンジしたのに、負けられるか。」と奮起して、毎月指標達成まで漕ぎ着けていました。
2つ目の「トレンドを追う事」に関しては、飲食のトレンドの移り変わりが激しい中で情報収集速度をクライアントのどの顧客よりも早め、情報提供を行い続け、売上増加という形でお返しすることで、取引額昨対120%という結果を残しました。元のスキルである、「どのように売れて、なぜ売れているのか。」をトレンドと掛け合わせて納得してもらうという、営業スタイルを転用する形を取り続けたのです。その結果、入社後最小年次でグループ内の1番の大きい顧客を任されるようになりました。
7.成果をだせたことの道筋
「ベースとなるスキル」を如何に転用するかで異業種にチャレンジしても、成果を収めることが出来ると考えています。
その「ベースとなるスキル」を磨き、横展開していくことこそが、私が成果を出せたことの道筋になっていると確信しています。現在は、現職でWeb広告を扱うことで身に付けた「最適な広告文を提案する」スキルをもとに、副業としてWebライターに挑戦しています。ありがたい事に初月で3万円前後は見込めるようになったのですが、現職でWeb広告を扱う異業種にキャリアチェンジするまでは、恥ずかしながら、ブラインドタッチもできず、SEOという言葉すら知りませんでした。できない事にチャレンジしてみる、無理と決めつけず、まずは、出来ることを少しずつ増やし、「何かスキルを転用し続けられないかな」と考えを止めない事が大切なのではないでしょうか。
8.まとめ
行動し続ける事こそが一番大事ではないかと思います。とはいえ、「何をすればいいか分からないし、不安だな」とお考えのあなたは、出来ることを一つずつ挑戦してみる事があなたを変える一番の近道だと思われます。キャリアチェンジを考えているあなたであれば、転職サイトに応募してみる、求人マッチングサイトに登録してプロフィールを書き込むことを「やってみる」、副業としてキャリアチェンジなどを考えているのであれば、クラウドソーシングに登録して案件を「やってみる」など、今できることをアクションとして「やってみる」事が全てだと思います。
特に、強制的に人が変わると言われている、「時間配分を考える」、「住む場所を変える」、「付き合う人を変える」を一気に行えるキャリアチェンジはコスパ良くあなたの人生をいい方向に導いてくれると思います。例え客観的に失敗したとしても、「あの時転職しておけばよかったなと」後悔しながら今の仕事をしている方が、よっぽど今の仕事に失礼だと思います。数々の著名人や、本でも書かれていますが、失敗したとしても、失敗せずに行動しなかった後悔の方が大きいものです。
どうか、「やってみる」事を恐れず一歩踏み出してみてください。
ここまで読んで頂きありがとうございます。一人でも多くの方の背中を押す事ができれば幸いです。