働き方改革が施行されたことにより、会社の体制や制度が変わったなんて人も多いと思います。企業も個人も今まで以上にビジネスマンのキャリア展望に目が向けられている中、マーキャリ会員によるキャリアチェンジに伴った体験談をシリーズものとして連載していくのが本企画です。
今まさに自身の今後のビジネスライフに向けて働き方を変える動きをしている方もまだキャリアプランが漠然としている方も参考になる内容になっておりますので是非ご覧ください。
今回の記事投稿者:劉悦さん
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1.自己紹介
初めまして。大学卒業後、IT業界でテストエンジニアとして技術力を磨きました。その後人とのコミュニケーションを学びたくて、接客業のナイト業界に入り、現在ライターとして約1ヶ月の勤務を終えたばかりです。
私の生い立ちが少し特殊なのでお話をします。私は中国北京生まれの、日本育ちです。日本に約24年間滞在しています。物心ついた頃からずっと日本で暮らしています。思春期の大事な時期を、異国の日本で過ごしたからか、私の人生のテーマは「自由」にいつしかなっていました。
ここで言う「自由」とは、自分の時間を自分でコントロールできる人の事です。言い換えると、完全な意味での自立です。という事で、大学を卒業してからの職業選びでは常に「自分は何に貢献できるか」「自立に必要なものは学べるか」この2点を考えていました。そして今までに、大きなキャリアチェンジを2回しました。今回はこれについてお話しできればと思っています。
2.キャリアチェンジまでの流れ
大学卒業後、新卒入社でソフトウェアテストを専門とする会社に就職しました。ここではテストエンジニアという職業を経験しました。ソフトウェアテストは、日本ではまだ比較的新しい分野なので少し説明をします。食品を例に挙げると、食品は市場にでる前に、品質に問題がないかチェックがあります。それと同じことを、ソフトウェアでもするというものです。
すごく地味で正確さを必要とする仕事でした。技術的なものを習得しつつ、新卒入社した子はアルバイトの方のマネジメントも任されていたので、技術習得にマネジメントに毎日いっぱいいっぱいな日が続きました。
ただ気づくとIT業なだけにパソコンに向かっている時間がほとんどでした。ただ本来人と人はリアルに繋がっているもので、運も情報も人が運んでくるものです。その人との繋がりがパソコンを通してのもので良いのかと言う疑問を持ちました。
そこで人とのコミュニケーションのあり方を学びたいと思い、接客業を経験しました。それも「あなたのスキルは一切関係なく、あなたは人としてどうなの?」という事が問われるナイトビジネスに。極端なキャリアチェンジでしたが、人と人とのコミュニケーションを学ぶには、それを真骨頂としている所に行った方がいいと思いました。
ナイトビジネスでは、自分が人として至らない部分を多く勉強させていただきました。「仁」だったり、「義」といったものです。実際に経営者の方とも直にお話ができ、とても勉強になりました。そしてある経営者に「君は、ここにいるべきじゃない。もっと社会に役立つことをしなさい」と言われたのが、今回のキャリアチェンジに繋がりました。
3.なぜ、そうしようと思ったか?
ナイトビジネスは「楽しい時間を提供する」という大事な社会貢献をしています。実際に、人を楽しませるには「心理学」や、自分をプロデュースする「プロデュース力」だったり、あるいは自分の顧客のターゲットを決める「マーケティング力」だったり、色々な勉強が必要です。この他にも凄い方だと「雑談力」もピカイチで、これらのスキルを身につけた上でのキャラクター作りをしている方もいらっしゃり、知れば知るほど深い世界です。
キャリアチェンジを決意したのは、先ほどの社長さんに言われたのもそうですが、直感的なもとして、私は確かに他にするべき事があるという思いは抱いていました。大事な決断の時は、意外と直感です。考えても仕方ないので、結果として正解だったにすればいいだけです。
ライターを選んだのは、元々「本を出版する」という夢を漠然と持っていたからです。夢リストを毎年書いているのですが、「自分の本を出版する」という夢を毎年書き出しています。このことにはナイトビジネスで、言葉の持つパワーを実感したのもあります。
自分の発する言葉一つで、相手を元気にも相手を悲しませることもできます。それぐらいのパワーが言葉に秘められていると感じ、言葉のプロになりたいと思いました。
4.元のキャリアのスキル、もともと持っていたスキルが次のキャリアにどう活かされたか?
ライター1ヶ月の経験ですが、やっぱり文章力が必要です。文章力というと、書くスピードだったり、論理力だったり、構成力だったり、リサーチ力や知識など。論理力や構成力は、IT時代にトレーニングしたものが今役立っています。
知識やリサーチ力は意外にもナイトビジネス業界にいた頃の経験が生きています。
お客様一人一人に合わせて、リサーチをした上でお客様が楽しくなる提案をしていました。100人お客様がいるとリサーチも相応な量になるため、常に何か調べて勉強していました。時計、車、ゴルフ、ドラマ、映画、各地の名産品等々。
5.キャリアチェンジで最初大変だったこと
ライティングなので、やっぱり文章が書けないという事です。イメージとしては出ているけど、言葉として出てこない。またフリーランスとして始めましたので、案件が受注できず、できたとしても文字単価が低い事です。
これも経験値なので、ライティングの勉強で技術を習得しながら文章を1−2万字書く生活を3週間ぐらい続けた頃から徐々に文字単価も案件も入ってくるようになりました。
6.成果をだせたこと
ライティングとしてはまだまだこれからなので、IT企業に勤務していた頃とナイトビジネス業界にいた頃それぞれでお話します。
IT企業に勤務していた頃の成果としては、外注チームの案件拡大が挙げられます。新卒入社して研修を終えてすぐに、某IT企業で始まったばかりの案件にサブリーダーとして入りました。最初はリーダーと私2人から始まったチームが1年後には20人になりました。もちろんリーダーの力が大きいと思いますが、自分に何ができるのかを常に考えて走り回った時でした。
ナイトビジネス業界にいた時は、テキーラガールをしていました。ネオンと音楽のひしめくナイトクラブで、テキーラを売る女の子です。そこでは、1晩200杯売っていました。多い時はもっと売っていましたので、当時所属していたテキーラガール派遣会社の中でNo.1になりました。約60人在籍していたと思います。それが評価されて、派遣会社の社員となり、マネジメントや売り上げ管理も任せられました。
7.成果をだせたことの道筋
「見て学ぶ」が基本だと思うので、IT業のお仕事をしていた時も、ナイトビジネス業のお仕事をしていた時も、そこで一番成果を出している人の出来るだけ近くにいて、とにかく見て学びました。
小さい事一つでも。例えば、その成果を出している社員が始業30分前に出社するのであれば、私も始業30分前に出社するといったことを繰り返していました。テキーラガールですと、1人のお客様へのアプローチ時間、テキーラの注ぎ方、話す内容、タイミングまで全部細かいテクニックがあります。これも全部近くで見て自分のものとして落とし込んでいきました。
そのモデルとなる人を超えたら、また更に凄い人の近くに行って、技術をまねるという事を繰り返していました。本を読んで学ぶのも勉強になりますが、最終的には実践です。従って、お手本となる人を見つけて、その人を徹底的にコピーする事が成果を出すための一番の近道だと思います。
8.まとめ
キャリアチェンジを考えている際は、もちろん誰かに相談するもの良いと思います。沢山の人の意見を踏まえた上で、最終的に自分がどうしたいかを決めるのが良いと思います。
キャリアチェンジをする事は、とても勇気が必要です。だからこそ、他の人の意見を踏まえつつ、自分の心とよく会話をした方がいいと思います。自分は、本当は何がしたいのか、将来どういう生活をしたいのか、何を達成したいのか、自問自答を繰り返し、最終的に思い浮かんだ心の声に素直についていくのが一番だと思います。