デジタルセールスの求人例〜転職成功のポイントも解説!〜

デジタルセールスの求人例〜転職成功のポイントも解説!〜

目次

従来型の営業組織よりも業務効率や生産性が高いとされるデジタルセールス。次世代の営業組織とも呼ばれ、SaaSやベンチャー企業を中心に組織に取り入れられてきています。

デジタルセールス職の経験値を備えることにより、キャリア形成に必要とされるスキルやリテラシーを得られることから、転職市場でも人気が高まってきています。ここでは、デジタルセールス職への転身を希望される方が、転職成功させるためのポイントをご紹介していきます。

1. デジタルセールス職とは?

近年、「デジタルセールス」という職種が注目され、特にSaaSやIT業界の企業を中心にそれらの職種を取り入れた組織変革が行われつつあります。デジタルセールスとは何か、どういった役割を行うものなのか、ここで詳しく解説していきます。

1-1. 分業・協業型の営業プロセスを活用

「デジタルセールスとは何か」をまず再定義すると、分業型・協業型での営業プロセスと呼ばれるインサイドセールスやフィールドセールス、カスタマーサクセスなどを総称した表現を指します。

では、デジタルセールス職とはどういった職種なのかを説明します。リードジェネレーションやリードナーチャリング、リードクオリフィケーションなどの「デマンドジェネレーション」と呼ばれるアプローチを、初期の段階である見込み顧客開拓時から、受注後の顧客のサービス利用継続までのプロセスが分業化され、担う職種のことを指します。

従来型営業との違いの特徴に、定める目標の違いが挙げられます。これまでの営業組織で定める目標値は、個人の売上目標の総和であり、売上目標を追い、売上目標でマネジメントする形が主でした。一方でデジタルセールス職では、ビジネス全体での目標をベースにKPIが定められます。これまで総合職として扱われていた営業職は、より専門職化し、専門性と生産性が高められる組織を運営できるような形に変化しています。

2. デジタルセールスの3職種

デジタルセールス職とは、大きく分けて3つの職種に分類されます。インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの3職種のそれぞれの専門領域の役割や仕事内容について簡単に説明していきます。

2-1. インサイドセールス職

インサイドセールスは会社訪問などを行わずに営業活動を行う、いわゆる「内勤営業」のことを指します。「デマンドジェネレーション」と呼ばれる営業プロセス内でのリードナーチャリングやリードクオリフィケーションといった、精査や育成のサイクルを実行し、セールスへ案件を引き継ぐことをミッションとしています。

インサイドセールス職の業務内容は大きく分けて2種類に分けられます。1つは「BDR」と呼ばれ、発信型や新規開拓型とも呼ばれるアウトバウンド型の営業活動です。自社がターゲットとするリードに対し戦略的にアプローチしていく活動です。また2つ目は、「SDR」と呼ばれ、マーケティング部門などから受け取るリードに対し、能動的なアクションを行う反響型の営業活動です。

2-2. フィールドセールス

フィールドセールス職のミッションは、受注を獲得することです。インサイドセールス部門で育て上げ、ホットリード化されたリードを受け継ぎ、個別提案や商談等を行った上で購買決定させるのが役割です。インサイドセールスが内勤での仕事に対し、フィールドセールスでは遠隔での会議システムを利用した商談等もありますが、外出して訪問を行う形での営業活動も含まれる特徴もあります。

デジタルセールスにおけるフィールドセールスは、インサイドセールス部門により十分に育て上げられた「商品への興味関心度合いが高い」と考えられるリードに対してのみ商談実施を行います。これまで、営業職は総合職という位置付けで汎用的に仕事を進められるジェネラリストとしてのスキルが必要とされましたが、デジタルセールスにおけるフィールドセールスでは、「確実性の高い受注」にフォーカスした専門スキルを磨き上げることになります。

2-3. カスタマーサクセス

現在、特にSaaSやITなどのベンチャー企業では、長期的な視点での販売を視野にしたビジネスモデルであるため、すでにカスタマーサクセス文化が根付いている傾向です。

カスタマーサクセス職のミッションは、顧客が自社プロダクトやサービスの利用継続を行う状態にすることです。顧客に対し、自社サービスの価値を最大限高められるよう働きかけることで、自社収益と顧客の事業成功との両立を目指すことを目的として活動します。

カスタマーサクセスの仕事は、顧客が抱える課題のヒアリングや対策実行などを繰り返し行い、顧客のために何ができるか、顧客主導の視点で業務を進めていきます。具体的な仕事内容は、一言では示しづらく、商材単価や導入規模、対象とするターゲティングや職務領域などによりカスターサクセスの業務内容は大きく変わります。業務内容の詳細はエージェントや転職先企業への確認、また求人案件上での確認が必要になるでしょう。

2-4. デジタルセールス職を取り入れる企業の組織文化とは?

デジタルセールス職を導入する企業は、SaaS系企業やIT系のベンチャー企業が多い傾向です。それらの企業が持つ組織文化の特徴の一つに、プロダクトへの愛着心が強い、というのが挙げられます。

SaaS企業は、定額制でサービスを提供するビジネスモデルのため、短期的な売り切りモデルではなく長期的に売る視点が重要になります。そのために社内では、長く使っていただくためにはどう改善すべきか、自社プロダクトの魅力をどのように顧客に伝えるべきか、などの自社サービスに対する想いや顧客志向が強い組織になる傾向にあります。

また、成長途中の企業である場合には、主体性や課題解決力、当事者意識などが強い、といった比較的リーダー意識が強めの文化も企業によってはあるかもしれません。

3-1. デジタルセールス職の募集要項例

デジタルセールス職求人案件に記載された、募集要項例が以下です。インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスのどの職種を選択するかにより、若干の違いはありますが、どの案件も類似しています。

<必須要件>
・社会人経験3年以上
・法人営業1年以上(無形商材)
・自社へのミッションやバリューが高い方

<歓迎スキル>
・ITツール(コミュニケーションやタスク管理ツール等)の利用経験
・インターネットやウェブに関する知識

<求める人物像>
・セルフマネジメントができる
・コミットメント思考が強い
・チームワークを大切にする
・コミュニケーション能力に自信がある

<給与>
・350〜600万円(メンバー)
・600〜1000万円(マネージャー)

デジタルセールス職経験者が市場でもまだまだ少ないことから、
大きくこだわらずハードルを下げた要件で掲載する企業が多い傾向にあります。
しかし実際のところ、企業の採用担当者からは法人営業で無形商材の経験は必須にしたい、といったお声があるのも事実です。

4. 転職に必要なスキル・経験

デジタルセールス職は、転職市場でも人気が高い職種であるため、競争が発生する可能性があり、内定を勝ち取る壁は少々高いかもしれません。希望とする求人案件を勝ち取るために必要となるスキルや経験について、ここでご紹介します。

4-1. デジタルセールスに関する職務理解

デジタルセールス職の中でもインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスと専門分野は異なるものの、採用段階で企業から求められるスキルや経験、知識は共通しています。

採用面接段階で、最低限備えておくべきことは、デジタルセールスに関する職務理解です。例えば、デマンドジェネレーション型の分業組織への理解や従来型営業との違い、といったポイントです。デジタルセールスとして活躍してもらえる即戦力の高い人材を企業は欲しがるため、採用担当者は経験とデジタルセールス職務との結びつきを、鋭く見ています。だからこそ、面接段階で業務イメージが湧いている状態で、自らの経験がどう活かせるか、を話せる必要性があります。「わかってない」と思わせてしまうような状態になっては、内定を望むことはできません

未経験や異なる業種からデジタルセールス職種にチャレンジする場合、この結び目を探すのが困難かもしれませんが、リサーチ済みであること、深く職務内容を理解していることをうまくアピールできると良い結果を得られるでしょう。

4-2. ロジカルなコミュニケーションスキル

実際に求職者同士での比較や競争が発生した場合、採用段階で保持していると優位に働くスキルが「ロジカルシンキングスキル」です。ロジカルシンキングスキルは、論理的思考とも呼ばれますが、物事を体型的に捉え、大事なことをシンプルに且つ確実に伝えられる能力になります。

デジタルセールス職は、デマンドジェネレーションプロセスを分業して行うことから、密な情報連携が大事です。そのため、普段の実務を遂行するためにも、物事を簡潔にまとめ、正しく伝える論理的思考が非常に重要になってくるのです。

また、デジタルセールスを取り入れる企業文化、の章でも少し触れましたが、SaaSやITベンチャー企業の文化の特性上、主体性が高く、自発的に行動を行う業務が多くなるかもしれません。人前でプレゼンを行う機会も多く、「人に説明をし、説得させ、承諾を得る」といった場面が出てきた場合にも、ロジカルシンキング力は必ず必要になってくることでしょう。

5. デジタルセールス職へ転職するメリット・デメリット

デジタルセールス職へ転職することで得られるメリットや起きる弊害は、どういった点があるのでしょうか。転職した後に後悔することがないよう、良い点だけでなく悪い点の側面も理解した上で、活動を進めましょう。

5-1. メリット

デジタルセールス職へ転職することのメリットは、これまでの営業職と比較し、デジタルセールス職の方が年収をアップさせられる可能性が高いことです。

年収レンジが平均して従来の営業職よりも高い理由に、デジタルセールス職人材の希少価値が高い点が挙げられます。デジタルセールス職に就いている人が少ないことから、企業間でも経験値の高い優秀な人材の取り合いが発生し、給与額が高騰化している傾向にあるのです。

また、年収面以外にも、キャリア形成しやすいというメリットもあります。市場は現在進行形で拡大途中であるため、専門職としてのスキルを早めに取り入れることにより、より高みを目指すことができるでしょう。

5-2. デメリット

デジタルセールス職に就くことのデメリットは、各分野においての専門領域があるため、人材依存度が高いことから、高い責任能力を求められる点です。顧客に対する責任や、職務に対する責任など、担当個人が持つ責任範囲が比較的広いため、やりがいに感じる人もいる一方で責任に押し潰される人もいるかもしれません。

また、人材依存度が上がることは、自身の能力がパフォーマンスに直結することでもあるため、自身の能力を上げるためには、発揮させるためにはどうすべきか、を常に考えるような組織文化がある点においては、人により好き嫌いがあるかもしれません。

6. デジタルセールス特化型の転職エージェントの利用を推奨

実際にデジタルセールス職種に転職したい場合、方法は3つほどあります。1つは、SaaSビジネスを行うベンチャー企業を探す、2つ目にすでに成熟しているSaaS企業の子会社への入社を検討する、3つ目にセールスやマーケティングに関連する企業への入社を検討する、です。

実際に転職活動を進めるとなった場合、上記3つの方法でリサーチを進めると良いですが、求職者に対し提供される業務内容等の情報が限られており、入社後のミスマッチが起きないか、を恐れる人も少なくありません。

その場合には、デジタルセールスを専門とした転職エージェント「マーキャリ NEXT CAREER」を活用してみてください。デジタルセールス職種選択に悩んでいる方や、豊富な情報を得た上で検討したい方、プロに相談しながら進めたい、という方に対しキャリアアドバイザーが丁寧に教えてくれますよ。

まとめ

デジタルセールス職に転身したいと考える方のために、転職成功させるために必要となるスキルや経験についてをご説明しました。

企業間ではデジタルセールスの必要性が高まり、今後確実に拡大する組織のあり方です。しかし、未だ発展途上であるからこそ、このスキルや経験があれば内定を得られる!といった確実性の高い成功パターンが少ないのが実態です。悩みがある方は、専任アドバイザーに即座に聞いてみましょう。最適なキャリアを支援してくれるでしょう。



マーキャリ 編集部

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