BtoB SaaSとは〜特徴とデジタルセールス転職のポイントを解説〜

BtoB SaaSとは〜特徴とデジタルセールス転職のポイントを解説〜

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大手転職エージェント「ビズリーチ」のレジュメ検索キーワード・ランキングで2020年に年間1位を獲得した「SaaS」。市場の成長性やDX(デジタルトランスフォーメーション )の観点からビジネスモデルとして注目されていましたが、転職市場においてもホットなキーワードです。 この記事ではBtoB SaaS企業の特徴から転職のポイントまで解説しています。ぜひ参考にしてください。

1. SaaSとは

SaaSは「Software as a Service」の頭文字をとったもので、クラウドでサービス提供されるソフトウェアのことを指し、「サース」や「サーズ」と読みます。また、SaaSのサービスは定額課金型でサービスを顧客へ提供するモデルであることが特徴です。

SaaS企業で2021年に話題に上がったのは、SmartHR(156億円)やPaidy(133億円)などが行った大型な資金調達でしょう。その後も資金調達のニュースが数多く流れてきています。また、富士キメラ総研のレポートによると、SaaS市場は毎年成長を続け2024年には約1兆1,200億円へと拡大する見通しで、市場の成長率の高さが注目されています。
  SaaSの市場成長率グラフ
出典:株式会社富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場 2020年版』

2. BtoB SaaS企業の特徴とは

ここでは、営業組織にデジタルセールスという大きな変化が起きているBtoBのSaaS企業の特徴について解説します。

2-1. 組織文化

まず、企業の組織文化ですが、大きく次の3つが特徴と言えます。

・高いプロダクト愛、顧客愛
・成長組織としての主体性、課題解決力、当事者意識
組織を巻き込み、協業、チームとしてはたらく

SaaS企業では、サービスの継続利用が収益性を左右するため、顧客にとっての成功が第一であり、顧客のためにどのような行動をとるべきかが議論されます。その結果、社内メンバーは自社製品やサービスに対する愛着を強く持ち、自社サービスの素晴らしさを伝えていくことで顧客のビジネス成功へと貢献しようと動いていくのです。また、SaaS企業はベンチャーが多く、主体性や課題解決力などが求められ、自ら組織に働きかけたり、組織に影響を与えられたりする人材が重宝されます。

2-2. 営業組織にThe Model型を採用

SaaS企業の多くが取り入れているのがThe Model型と呼ばれる新しい営業組織です。The Model型の営業組織とは従来、1人の営業職が担うことが多かった営業プロセス(アプローチ>アポイント>商談>受注>納品)を、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの4つの部門で分業する組織のことを言います。

The Model型組織の大きな特徴としては、

・これまで営業が担っていた幅広い業務を分業、専門化した
・売上を最大化するために、営業活動全体の生産性や運用効率性を高めている

といったことが挙げられます。

2-3. デジタルセールスが活躍するSaaS企業

デジタルセールスとは、さまざまなデジタルツールを駆使し行う営業活動のことを指します。電話やメールはもちろん、セールステックと呼ばれるテクノロジーを活用し、オンラインで営業活動を進められる手法です。また、専門性を持った新たな営業職を指す意味でも使われています。

The Model型組織で従事する方はいわばデジタルセールスと言えますが、マーキャリNEXT CAREERでは、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスを次世代の営業職「デジタルセールス」として定義しています。

また、SaaS市場の成長やコロナの影響により、デジタルセールス導入が増え、求人も増加傾向にあります。大手転職エージェント「doda」はインサイドセールス、カスタマーサクセス職の求人が、2年半で約7.4倍に増加したと2021年9月に発表しています。

4. SaaS企業のデジタルセールス採用

SaaS企業で求人が増えているデジタルセールス職ですが、どのような人材が求められているかをご紹介します。 まとめると次のような要件が最低限求められることが多いです。

<必須要件>
・社会人経験3年以上
法人営業1年以上(無形商材)
・自社ミッションやバリューへの共感いただける方

<歓迎スキル>
・ITツール(コミュニケーションやタスク管理ツール等)の利用経験
・インターネットやWebに関する知識

<求める人物像>
・セルフマネジメントができる
・コミットメント思考が強い
・チームワークを大切にする
・コミュニケーション能力に自信がある

社会人経験3年以上、そのうち1年以上は法人営業を経験している必要があります。さらにIT業界や広告、ソリューション営業など、無形商材の営業経験が求められることが多いため、 有形の営業職の方はまず無形商材の営業、それからSaaS企業へ転職。という流れが自然だと言えます。他にも主体性やチームワーク、企業文化への共感を重視する傾向があります。

5. デジタルセールス転職のポイント

ある程度の営業経験があれば、転職が可能だと思えるSaaS企業のデジタルセールスですが、必要不可欠となるのが、営業組織や職種への深い理解です。なぜなら企業側は、実際に求職者がどのように活躍し成果を出せるかまでをイメージしながら採用や面接に取り組んでいて、あなたがどのように貢献できるか言語化してアウトプットできるかをチェックしているからです。そこで少しでも的外れな話をしてしまうと即戦力としては致命的です。

デジタルセールスは、従来の営業とは違い営業組織が分業化されているため、営業として求められるスキルが大きく異なる場合もあります。インサイドセールスであれば、リードやコールに対して緻密な仮説や数値管理が求められ、フィールドセールスでは、押し売りは歓迎されません(解約につながりやすくなるためです)。さらに企業によっても求められる要件は千差万別です。役割だけでなく、企業独自のミッションやバリューへの共感も求められます。

デジタルセールスの特徴を理解した上で、さらに個別の組織理解が不可欠となるため、転職のハードルが低くないことが、想像できるでしょう。
もしデジタルセールスへの転職に興味のある方は、ぜひ転職エージェント「マーキャリNEXT CAREER」にご相談ください。法人営業の転職・キャリア形成に強みをキャリアアドバイザーが企業に合わせて、あなたの強みや自己PR方法をアドバイスします。



マーキャリ 編集部

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