• 2020/04/10
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MQLとSQLの違いを知ることはマーケティングと営業の連携を深めるカギになる!

  • マーキャリ 編集部
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目次

従来はいわゆる足で稼ぐ営業が主流でした。しかし、インターネットの発達やリーマンショックなどをきっかけに、BtoB企業においてはマーケティングが果たす役割がますます大きくなってきています。この記事では、マーケティング部門と営業部門がなぜ衝突しがちになるのか、それの解決策を探るきっかけとして「MQL」と「SQL」という2つのマーケティング用語について詳しく解説していきます。

MQL(Marketing Qualified Lead)とは

MQL(Marketing Qualified Lead)とは、マーケティング活動によって生まれた案件から絞り込んだ有望な見込み客やそのリストを意味します。Lead(リード)とは、見込み客を指す言葉です。マーケティング活動では展示会やアンケート、営業が過去に交換した名刺、さらにはWebからの問い合わせなどで得た見込み客の情報をマーケティングオートメーションなどのツールを使って統合します。


そしてそれぞれのリードに対して、メールマガジンやコラムの配信、セミナーへの参加を促すなどして関係性を築いていきます。これらの活動は「見込み客の育成」と呼ばれ、マーケティング用語ではリードナーチャリングと言います。セミナーの参加数やメールの開封率などリードナーチャリングに対する反応や、企業の規模などの属性で総合的に点数をつけ、点数が一定以上の企業に対して、電話をかけるなどしてニーズを確認し、検討度合いが高い企業のリストが営業にパスされます。 

MQLの特徴

たとえ検討度合いが高くても、そこから即決で購買へと至らないのがBtoBビジネスです。予算はもちろんのこと、どんなものを求めているのかといったことが明確になっていないことも多く、また、日本はボトムアップといって担当者から上司、上司からその上司である決裁者という流れで商談がすすんでいくことが多いので、検討期間が長期化しがちです。


しかし、求めるものがしっかりと決まっていないからこそ、自社主導で付加価値をつけた利益の大きい提案がしやすくなるといった特徴もあります。つまりMQLは「購買までに至るまでが長期化する」「大きな利益につながりやすい」という2つの特徴があります。

SQL(Sales Qualified Lead)とは

SQL(Sales Qualified Lead)とは営業や代理店の日頃の営業活動から発生した「案件」のことです。顧客企業への訪問や、店舗への来客など、マーケティングが関与しない場面で得た案件のことで、営業の世界では「引き合い」と呼ばれることが多いです。たとえば、顧客訪問時にもらう「この製品にこういう加工をしたい」、「大量購入した場合の単価が知りたい」などといった声がSQLにあたります。 

SQLの特徴

SQLの最大の特徴は、購買までのスピードが速いということ。顧客の方で「何を求めているのか」がはっきりしているので、そこを把握する時間が必要なくなります。また予算や納期などもすでに決められているところから話がスタートすることも多いです。しかし、相手の要望がはっきりとしているからこそ、価格と納期での勝負となってしまう傾向にあり、どこより安い見積もりでできるかにかかってきます。

目標達成のためにMQLは必要か

 話がまとまりやすく受注までがスムーズなSQLのみで売上目標が達成できるのなら、MQLは必要ありません。しかし、リーマンショックなどをきっかけにSQLだけで立てられる売上はどの企業でも減少傾向にあります。業界全体でSQLが減ってきているということは、その分競争が激しくなることと同じです。もともと価格や納期での勝負だったSQLで、競争が激化すればどうしても利益率も落ちてしまいます。SQLだけで、営業目標が達成できないのであれば、受注までに時間がかかるMQLも必須ということになります。

MQLが営業側にフォローされないという課題

営業目標のためにSQLだけでは不十分であるのもかかわらず、マーケティング側が作成した「有望見込み客リスト」であるMQLが営業側で上手く活用されていないという問題は、会社でマーケティングの仕組みをつくることを始めた当初におこりやすいです。その理由の1つは、これまで営業がSQLのみを追いかけてきたというのが挙げられます。


営業には、必ず「数字」と呼ばれる予算目標があります。購買までに数年かかることも珍しくないMQLに対して積極的にアクションを起こそうという気持ちになれないものです。しかし、MQLが活用されないことは、マーケティング活動のすべてが無駄になると言っても過言ではありません。それどころか、マーケティング部門が行ってきた「顧客の育成」により、見込み客には商品に対するニーズが生まれています。それを活用せずに放置すれば、近い将来に競合から購買することになるでしょう。


この問題を解決するためには、マーケティングと営業の連携が重要です。たとえば、MQLが営業の求めるものになっているかといったチェックは必須となるでしょう。マーケティングが考える「熱い見込み客」と、営業の考えるものにズレがあれば、「良いリストを渡しているのにどうして売上につながらないのか」、「そもそも全然良いリストが回ってこない」といった衝突を生むだけになってしまいます。


企業が成長を続けるためには目標を達成し続けることが必須で、今やMQLの活用なしにはそれはかなえられない状況にあります。SQLとMQLの違いを理解し、従来のやり方にとらわれず、柔軟な思考で行動していくことが企業に求められていると言えるのではないでしょうか。

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