もう今の仕事には耐えられない!と仕事を辞めてしまった後、直面するのが、面接で転職理由を聞かれた時になんて答えよう!?という問題ではないでしょうか。正直に仕事が辛すぎました、とい言うのはさすがにマイナスイメージだし、どう答えるのが正解なのか?そんな面接の疑問について考えていきましょう。
転職理由って何が多いの?実際の内容を検証!
多くの人が転職をしてキャリアアップしていますが、どんな理由で転職を考えたのでしょうか?ネガティブな理由とポジティブな理由に分けて見てみましょう。ネガティブな転職理由
職場の人間関係が理由であることは、非常に多いようです。上司や経営者の仕事のやり方についていけなかったり、同僚やチームメンバーの雰囲気が悪く、仕事にも支障をきたす環境であったり。業務量が多すぎてこのままでは体を壊してしまう、という切羽詰まった理由も少なくないようです。給与が少ないというシンプルな理由も転職理由の上位に入ります。
ポジティブな転職理由
現職で吸収できることは吸収したので、さらにキャリアアップしたいという前向きな転職理由もあります。また、もっと厳しい環境に身をおいて、若いうちにバリバリ働きたいという方もいるでしょう。面接で転職理由ってなんで聞かれるの?
そもそも、面接ではなぜ転職理由を聞かれるのでしょうか?企業側はこんな考え方から転職理由を聞いているのです。面接で応募者と企業のミスマッチを埋める
企業は多くの時間と費用をかけて、よい人材を採用するために活動しています。入社した人が早期に辞めてしまうと、大きな損失なのです。ですから、面接では採用担当者も、この人はうちの会社に合うだろうか、と真剣に人柄や考え方を見極めようとします。面接は書類ではわからないことを確認する場ですので、面接の担当者は社会人としてのマナーや短所、突っ込んだ内容を聞いてきます。その中で転職理由を聞くことで、同じ理由でまた辞めることはないかを判断する材料になるのです。例えば、トップダウンの経営が合わず退職した人が、同じような社風の会社に面接に行った場合、面接官は「うちでも同じような悩みを持ってすぐに辞めてしまうだろう」と考えて採用見送りとなる可能性は大きいでしょう。
また、転職理由を聞くことで、応募者が仕事において重視していることを確認する意図もあります。キャリア志向のある人物か、ワークライフバランスを重視したいステージにある人物か、などをうかがい知れるからです。
面接で答える転職理由って嘘をついてもいいの?
ネガティブな理由で転職活動をしている場合、正直に本当のことを言った方がよいのか、それとも隠しておいたほうがいいのか、迷うところですよね。面接ではなるべく本当のことを言う方がいい
おすすめしたいのは、言い方に配慮して、なるべく本当のことを言うということです。転職理由がネガティブだからといって、全く違う理由を作りあげたり隠したりしてしまっては、主張に一貫性がなくなり、信用を失うこともあるかもしれません。後ろめたい気持ちがあることで、自信もなくなります。
本音を話す姿というのは、例え初対面であっても好印象ですし、正直であるという人間性が伝わるものです。
しかし、ネガティブな理由をグチや不平不満を並べるように言ってしまっては、面接する側としては良い気持ちはしないでしょう。入社後も不満があればすぐに辞めてしまうのでは、という心配を持たれる可能性があります。そこで、ネガティブな理由は表現の仕方を工夫して、マイナスに捉えられないようにしましょう。
ネガティブな理由で辞めたのならポジティブな内容などに変えてもいい
ネガティブな理由であっても、角度を変えればポジティブな理由に変換することができます。例えば、人間関係の悪さで辞めたという場合には、仲間とコミュニケーションを取りながらチームワーク良く仕事を進めたいと変換できます。待遇や給与に不満があった場合には、努力を適正に評価してもらえる環境でがんばりたい、に変換可能です。
ネガティブな理由があるということは、裏を返せば、ポジティブに変えたい、という気持ちがあるということです。ぜひ違う角度で考えて、ポジティブ変換をしてみて下さい。
面接の転職理由の例や答え方を一挙ご紹介!
ここでは、近頃注目度の高いマーケターと、オフィスでの専門職エンジニア、この2つの職種に転職希望の人の転職理由と、面接での回答例をご紹介します。
回答例①マーケターに転職する際の転職理由
◯転職理由大きなプロジェクトは上司が強い決定権を持って回しており、やりたいことをやらせてもらえない。給料アップも目指したいし昇進したいが、ポストはなかなか空かない。また、今の商材にそれほど情熱が持てない。
◯回答例
以前の会社は年功序列の考え方が強く、責任ある大きな仕事は入社歴の長い先輩方が任されておりました。私は一定レベルで会社に貢献できていたと自負はしており、上司にも直談判したのですが、やはり社歴の長い人でないと任せられないとのことで、今後のキャリアアップのために転職を決意しました。また、兼ねてから興味のあった御社の商品を、より多くのお客様に広めたいという思いで応募いたしました。
前職での不満に対して何も努力せずに辞めてしまったと捉えられると、環境次第ではすぐに辞めてしまう人なのだろうかと思われます。前職でもしっかり力をつけた点と、不満に対して行動を起こしたが、それでも改善されなかった点を説明することで、説得力が生まれます。
回答例②エンジニアに転職する際の転職理由
◯転職理由専門職で代わりがきかないので、トラブル発生時には終業後や休日でも呼び出され、疲れが取れない。残業も多く、この生活で体が持つのか心配。
◯回答例
前職では多くの業務に携わり、仕事に習熟することができましたが、残業や休日出勤が非常に多く、スキルアップや勉強のための時間が全く取れない状況でした。また、ひとつの業務にかける時間がどうしても少なくなってしまい、丁寧なフォローがしづらいことも気がかりでした。御社は社員の生産性を上げる取り組みも行っており、このような環境で、今までつちかった経験とスキルを活かして成果をあげられるものと考えております。
このように、残業が多いことをスキルアップの時間がない、にポジティブ変換し、さらに自分が応募企業に貢献できることを伝えましょう。エンジニアの場合であれば、自分の得意分野をアピールすることも重要です。
最後に面接の転職理由での注意点とは
最後に、面接の際に転職理由を話すときに注意したいことをお伝えします。頭にいれておきたいことは、「前職を辞めた理由」と「転職したい理由」を一緒にせずに、別物として考えるということです。面接官も、会社には様々なマイナス面があり、辞めたくなる状況があることは充分承知です。ですから、面接官の気持ちとしては、「前職でイヤなこともあったでしょうね、わかります。で、これからはどうしたいのですか?」なのです。
仕事をやめるほとんどの人には、ネガティブな理由がありますが、それをそのまま述べるだけでは何も生まれません。転職してどうしたいのかに着目しましょう。今まで不満に思っていた状況が改善されたら、自分はどんなことをしたいか、どんな能力を使ってどう会社に貢献できるか、を考えてみて下さい。