営業は会社の売り上げに直結する部署であり、花形の部署でもあります。若いうちは勢いや熱意でやっていけるかもしれませんが、中堅社員~ベテラン社員になっていくに連れて、経験とともに「知識」が並行して養われているかが、営業力、さらにはキャリアアップに問われる重要なポイントです。
そこで今回は、営業マンが知っておくべき知識をテーマにまとめていきます。
営業に必要な知識とは?
営業マンに必要な知識を視点別にご紹介します。
社内知識
商品やサービスについて表面的な商品概要、メリット・デメリットを覚えて言えるだけになっていませんか。どこの企業や個人に提案するにも、まったく同じ言い回しをしていては弱いです。なぜその商品やサービスが提案先にとって良いものなのか、関連する専門知識までわかりやすく説明できるよう、知識を備えていることがベストです。例えば、PC製造メーカーの営業マンだったとして、PCの販売にどこかの企業を訪問したとします。
「弊社のPCは、CPUはインテルコアi7プロセッサーで、OSはWindows8.1、メモリは16GBで、〇円です。」と説明されて、それがどれくらい良品なのか、理解できる人がどの程度いるでしょうか。
当たり前のように1人1台PCを使っている時代ですが、世の中使えればなんでも良いと思っている人もいますし、PCの使い方をレクチャーされることがあっても、専門用語の説明を受けることは意外と無いので、専門用語はまったく知らないという人も多数いるものです。
相手から、「あまり知識が無いので教えてもらいたいのですが、CPUってなんですか?」と聞かれたときに、無知な人でも理解できるような説明ができますか。自分自身に知識が無ければ、相手の納得いく説明は難しいでしょう。
今回は相手が悪かった、で終わらせるようでは営業できる先が限られてしまいます。
自分で調べてもわからなければ、今さら感があっても先輩社員に聞くなどして知識を得る、さらには、どのように説明すれば伝わりやすいかまで検討することが重要です。
社内のことについて
営業は獲得が主な業務で、獲得後の実働やサポートは別部隊に引き継ぐことはよくある仕組みです。大きな企業になれば細分化も複雑になっていきますが、その部署のキーマンや稼働状況を理解しておくことも、スムーズな営業活動に欠かせないことです。社内のことが把握できていなければ、先方とスケジュール調整等うまくかみ合わないことも考えられます。社内の人や他部署、仕事の流れていき方など、社内知識も身につけましょう。競合他社、競合商品・サービスに関する知識
どの業界でも一社独占の商品やサービスはめずらしく、大体競合先がいるものです。営業マンにとって、競合先企業についての知識も必要です。提案先企業によっては、今どこの企業と競合しているか教えてくれるところもあれば、現在競合他社の商品やサービスを使っているところへの乗り換え提案も考えられます。どちらの状況にせよ、競合先製品の特徴、強みや弱み、価格帯についての知識があれば、どのような切り口で提案することで、より自社製品のメリットを訴求できるか検討が可能です。競合他社情報が無ければ、最悪他社の方が勝っていることについても、自社の強みとして推してしまうこともあるでしょう。
競合他社の方が規模が大きく、実績もある信頼感ある企業だとしても、すべてにおいてつけ入る隙が無いほど差があることばかりではありません。基本的な特徴からサポート体制、評判など、あらゆる観点から競合について把握することで、競合を突破する糸口が見えてくるでしょう。