自身の行動の結果が数字となって表れる営業職は新卒・中途に限らず人気の職種の一つです。デキるビジネスマンをイメージしたときにはスーツを着こなして髪型もビシッとしている営業マンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
一方で「自分は営業には向いていない」と考える人がいるのも確かです。今回は営業職に就こうとしている方、就職活動中の方に向けて営業職の向き・不向きについて解説していきます。
営業職に向き・不向きはある
営業職に限った話ではなく、どんな仕事にも向き不向きはあります。手先が不器用な人は1ミリ単位の正確な作業が求められるような仕事には向いていないのと同じで、営業職にも向き不向きはあり、それは「やりたい仕事」かどうかとは別の話です。「口下手だから営業職に向いていない」は間違い
営業という仕事がモノであれサービスであれ「何かを売る」というものであるのは間違いありません。口下手な人は営業に向いていないと思われがちですが、それは営業トークが上手くできないと商品を売ることができないという思い込みのせいでしょう。営業とは「モノを売りつける仕事」ではありません。お客様の課題解決のお手伝いを自社のサービスや製品を使って行う仕事です。つまり重要なのは商品を売る「トーク力」よりも何に困っているのかを「聞く力」ということになります。いかに相手が意識していないニーズまでを引き出せるかが重要になります。相手の課題に耳を傾けた上で、それを解決する商品を提案するという仕事です。
商品によっては相手に合わないということもあり得ます、その場合に押し売りするのではなく「いずれお困りごとがありましたら」と引くことも必要になってきます。
営業職に向いているのはこんな人
一見天性のセンスで営業成績を伸ばしているように見える人でも、地道な努力をしているものです。ここからはどんな人が営業職に向いているのかいくつか挙げていきます。
1 清潔感がある
「自分は清潔でない」と感じながら働いているという人はいないでしょうが、営業マンの仕事相手は社外の人間になります。そのため髪型や服装には人一倍気をつかえる性格であることが重要になります。自分の好みではなく、あくまでも「相手にどう見えるか」という視点が求められます。2 細かな気配りができる
営業職はまず電話やメールでアポイントを取得してから、お客様のところへ訪問することになります。例えば、予定より早く到着しそうなときに「約束より早いけど遅いよりはいいだろう」と思い早めに訪問すると、お客様は先客の対応中ということもありえます。するとあなたがよかれと思ってしたことでもお客様には気をつかわせてしまうということなってしまいますよね。予定変更の際には細かなことでも相手のことを考えて一報を入れられるかが営業職には大切だと言えるでしょう。3 気持ちの切り替えが素早くできる
自社の商品がどんなお客様にとっても魅力的なものであるとは限りません。アポイント取得に至り訪問しても感触が悪いことはありますし、売れると思っていたのに売れないということも多々あります。もちろん改善点の把握や反省はすべきですが、いつまでも引きずらずに別のアポイントに対して気持ちを切り替えていく潔さも営業職には必要です。4 誠意がある対応ができる
約束を守るといった基本的な行動は当然のこととして、社会人として誠意がある対応ができるかということはとても重要な要素になります。結果を焦るあまり無責任に「できます」と言ってしまうことは既存のお客様相手なら取引先を1つ失うことにもつながりかねません。特に目に見えないサービスではなく、製品を扱う場合は入社したてだと料金体系などは分かっていても細かい仕様などは知らないまま営業をかけるということも少なくありません。自分が分からないことに対して安易に返事をしてしまうのではなく、きちんと「確認します」と言えるかどうかは非常に重要です。
当たり前のことのように思えますが、知識がないことを悟られないようになんとなく受け答えしてしまう、というのは非常によくある話です。商品を購入してもらうことは営業としてはゴールでも、お客様にとってはスタートです。お客様の信頼を損なうような行動をしないというのは最低限の条件でもあります。
同時に自分の勘違いなどで間違ったことを伝えてしまったのであれば、どんなに細かいことでもすぐに訂正の連絡をするといったスピードも重要になります。
5 結果を環境や運のせいにしない
営業職には毎月のノルマや目標が設けられます。どんなに先月の成績がよくても今月からはまたゼロからのスタートです。となれば当然目標を達成できる月やできない月というように成績には波ができるものです。常に成績上位にいるような営業マンでも150%の達成率の月があればギリギリ100%という月があることも珍しくありません。成績にある程度の波ができるのは仕方のないことですが、継続して目標を達成していくためには自身の成績を何かのせいにしないということが重要になります。「今月はアポが少なかった」、「お客様のノリが良くなかった」というような他責にするのではなく、「アポが少ないときにはどうしたらよいか」、「お客様に気持ちよく話してもらうためには何が足りなかったのか」ということを考え、PDCAを回すことができる性格であることが営業職として働いていく上では最も重要と言えるでしょう。
営業職として働く上での向き不向きは確かにあります。しかし「清潔感を大事にする」、「細かな気配りをする」といった自身の努力次第の部分も大きいです。営業職として働いていきたいと考えるなら向いていないと考える前にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。幸い営業には必要な資格などはないことが多いですのでスタートしやすい職種ですよ。