• 2019/09/13
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ベストセラー『サードドア』的に考えるこれからの【キャリアと転職】

  • 森田 旭洋
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画像出典:https://book.toyokeizai.net/thirddoor/

サードドアという書籍が地元の書店で陳列されていたのが目に入った。
特設コーナーが作られるほどの人気で11万部を超えるベストセラーだという。



サードドア―精神的資産のふやし方

内容はというと、
スティーヴン・スピルバーグやレディー・ガガなどの著名人たちがキャリア形成に置いて、
どのようにサードドアを開いてきたかをインタビューしていくというもの。

出版元のWebページには、次のような紹介文が載っている。

"人生、ビジネス、成功。どれもナイトクラブみたいなものだ。常に3つのドアがある。ファーストドア。99%の人が並ぶ正面入り口。セカンドドア。選ばれた人だけが利用できる入り口。普通に生きていたら、この2つのドアしかないような気分になる。
でも、裏道を駆け抜け、何百回もノックして窓を乗り越え、キッチンをこっそり通り抜けたその先に「サードドア」は必ずある。"
出典:https://book.toyokeizai.net/thirddoor/
この書籍のテーマであり独自性をもつキーワード、サードドアとは
具体的にどのようなものだろうか。

冒頭のスティーヴン・スピルバーグの場合をすごく簡単に説明すると、スピルバーグはバスツアーでユニバーサルスタジオに訪問した際、バスツアーを勝手に離れ、スタッフと知り合いになることに成功。次第に顔パスでスタジオに出入りができるまでになり、そこから順々に監督と知り合い交流を深め、最終的には短編映画を有名監督に他薦されるまでに至った。

これらの行動は一見すると、違った世界の話のようにも思えるが、
私たちの転職やキャリアにおいてもサードドアのようなやり方は存在する。

ファーストドアとセカンドドア

まず、ファーストドアとセカンドドアについて、考えてみよう。

●ファーストドア:転職サイトや転職エージェント
●セカンドドア:引き抜きやヘッドハンティング、起業


2016年8月にDODAが行ったネットリサーチでは、次のように70%弱の転職者がサイトやエージェント頼みとなっており、まさにファーストドアといえる。
「情報サイト等を使って自分だけで活動する」:34.1%
「情報サイト等で自分で活動しながら転職エージェントやヘッドハンターとも活動する」:18.9%
「転職エージェントやヘッドハンターと一緒に活動する」:16.1%

出典:https://doda.jp/guide/ishiki/

セカンドドアに関しては、引き抜きやヘッドハンティングなど、企業からのラブコールを受けたり、自ら起業する実力や資本があったり、もしくは友人が起業するからといっしょに立ち上げメンバーになるなどの巡り合わせもあるかもしれない。

それでは、キャリアにおけるサードドアとは何だろうか。ここでは、インパクトのあるものではないが、幾つか紹介したい

サードドア

・転職サイトではなく直接HPから応募する(どうしても入りたい企業が求人を出していない場合、これでチャレンジしたい)。
・SNSで経営層や採用担当者などのキーマンにDMを送ってコンタクトをとってみる。
・友人・知人に経営層や採用担当者を紹介してもらう。
・経営者に直接手紙を書いてみる(EX.書籍などを出していれば、その感想を書いて送れば見てもらえるかもしれない)。
・取引先への転職(グレーな部分やリスクもあるが、もちろんトラブルや後腐れないケースもやり方次第)


などがあるだろう。私の場合、学生時代の先輩が携帯ゲームで有名になった某メガベンチャーに勤めていたので、
先輩の上司で採用担当をしている方を紹介してもらいカジュアル面談まで漕ぎ着けたことがある。
また、先が見えないこの時代、行きたい企業に行くために、手段を選ばず、ロンダリング的にキャリア形成を行うしたたかさも必要になるのかもしれない。

閑話休題、サードドアで重要になるのは、書籍にある通り、インサイドマン(スピルバーグの場合はユニバーサルスタジオ内部のスタッフや監督)とのつながりだ。最近だとSNSやサロンでそういったつながりのきっかけをつくることもできる。

また、そうしたサードドアを見つけるためにはどうしたら良いのかと
水平思考(そもそもの常識に囚われず柔軟に考える)で考えることも大事だ。

ただ、実力や才能があった著名人でさえ、そうしたサードドアを開いてきたというのであれば、
一般人なら、自分のスキルを高め、したたかな方法でも模索する必要があるのではないだろうか。
予測不可能なVUCAの時代とも言われている現代、これからは、サードドアを見つける思考と、開くだけの実力がマストになってくるのかもしれない。

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