「アカウントプランナー」という職種をご存知でしょうか。聞いたことはあったり、求人サイトで見たことがあるという人は多くいても、どんな仕事内容で、どんな人に適しているのか?意外と知られていません。この記事では、アカウントプランナーについての基礎的な知識から、どういった人に適した仕事であるかをご紹介しています。
アカウントプランナーの意味は?
アカウントプランナーは、広告の制作と調査の両方に通じ、広告主のプランニングをする人のことを指しています。アカウントプランナーと呼ばれる職種は、広告代理店での勤務が一般的で、1960年代にイギリスから広まったとされる比較的新しい職種です。
アカウントプランナーの仕事内容は?
広告の営業マンとアカウントプランナーは同じものと思われている方もいるようですので、両者の役割の違いを交えてご説明します。
広告の営業マンの仕事内容は、自社の持っている広告枠に広告を載せてくれる広告主を探すこと。
アカウントプランナーの仕事内容は、その広告主の広告をどのような見せ方で掲載すればより効果が上げられるかをデザイン・提案するもので、「企画営業」のような存在です。
ほんの10~20年前は、TVや新聞、雑誌、街中の看板といった、人々が目にする広告媒体は似通っていましたが、時代は進み、インターネットの進化とSNSの発展など多様化が止まらない現在、広告代理店は「どこの媒体に・どのように・ターゲットは誰に」まで込みの提案が求められるようになっています。
アカウントプランナーは、広告主の広告したい商品やサービスの概要を十分に理解した上で、どういったターゲットに向けて広告すべきか。その理由、そのターゲット層にアピールするために有効なものをマーケティング的な観点からまとめ、企画・提案をしていきます。実際に広告をした後の成果分析や顧客へのアフターフォローもアカウントプランナーの役割となります。
アカウントプランナーに資格は必要か?
アカウントプランナーになるための資格はありません。未経験者、新卒でもアカウントプランナーの求人は出ていますので、誰でもチャレンジできる職種です。ただ、顧客への提案が重要な、いわゆる営業的な側面も強い職種であるため、まずは提案の場に慣れていくために営業からスタートし、段階的にアカウントプランナーに移るような流れを採用している企業も多く見受けられます。
また、「営業1人1人の対応できる範囲が広くあることが良い」と考える企業では、営業マンがアカウントプランナーの領域までこなしていて、営業とアカウントプランナーとがはっきり区別されていないところもあります。顧客の新規開拓といった営業領域は苦手で、アカウントプランナーとしての企画や提案が得意なのでそこを伸ばしたいと考える人は、その線引きがされている企業でなければうまく実力が示せない可能性があります。
資格ではありませんが、アカウントプランナーの求人で歓迎されることが多いスキルや経験を以下ご紹介します。
・営業経験者
・マーケティング業務経験者
・広告の運用をした経験がある
・コンサルティング業務経験者
アカウントプランナーをやっていく上で必要な、調査・企画・提案のどれかに類するスキルや経験は、アピールポイントになります。企業によっては「営業経験3年以上」といった必須経験を提示しているところもあります。
アカウントプランナーの志望動機の書き方
前述した、「調査・企画・提案のどれかに類するスキルや経験」を持っている人は、その経験をアカウントプランナーで活かしたいという内容にするのが鉄則です。活かせる経験がある場合の志望動機と、新卒での応募や、あまり関係性の無い業種からの転職者向けの志望動機の2パターンを参考例として記載します。
営業の経験がある人がアカウントプランナーに応募するケース
IT企業で6年間営業職に従事し、ECサイトに出店している個人・法人に対し、広告営業をしてまいりました。単に広告出稿についての提案をするだけでなく、現在のアクセス状況と顧客の年齢層から掲載位置や時に掲載文言をお客様と一緒に検討しておりました。それ以外に、顧客への周知事項や宣伝をする際に配信しているメールマガジンの内容を作成しておりました。これまでの経験で培った顧客との関係構築手法、ライティングスキルを活かすと同時に、市場調査力・企画力を磨き、自身のスキルアップを目指したく御社アカウントプランナーへの応募を希望するに至りました。ぜひ、面接の機会をいただきたく、よろしくお願い申し上げます。
新卒の人がアカウントプランナーに応募するケース
中学校から大学までの10年間、ずっとテニスに明け暮れた学生生活を過ごしてきました。基本的にシングルスの選手としてプレーしておりました。単純にプレーしていることがおもしろいだけでなく、サッカーや野球のような団体競技よりも、自分自身でどのように組み立てていくかを考えるタイミングの多い、他力本願にならず、メンタル的にも成長させてくれる競技である点に魅力を感じていました。フレームワークではなく、相手によって柔軟に形を変えていく必要があり、自分の意思を持って進めていくスタイルである点は同様の魅力があり、アカウントプランナーは私の強みを存分に活かせる職種ではないかと考えております。ぜひ、面接の機会をいただきたく、よろしくお願い申し上げます。
まとめ
一見すると非常に難しそうな職種であると感じる人もいるかと思いますが、いかに消費者目線になって、「自分だったらどんな広告に興味を惹かれるか」という視点で考えることが必要な職種です。与えられたフレームワークではなく、自分の思いや考えを具現化していくことにやりがいを感じる人にとって、アカウントプランナーは向いているのではないかと思います。