この記事は「3C分析とは〜やり方と事例を紹介〜」の後編になります。
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3C分析の活用事例
上記とは別に、広告代理店と広告を出したい企業(留学代理店A)を例に考えてみます。
広告を出して留学希望者を増やしたい留学代理店Aが、広告代理店に相談している構図です。
留学というと大学生くらいの若い人が多いイメージがありますが、実際はどうでしょうか?日本人の留学生の規模を調べてみると、年間約10万5千人。学生も多いですが、実は20代半ば~後半の社会人の方が割合は多いです。
留学の渡航先はどこの国が人気なのでしょうか?1位はアメリカ、2位はオーストラリア、3位はカナダとすべて英語圏の国となっています。アメリカは学生ビザによる留学のみですが、オーストラリアとカナダはワーキングホリデーというビザ制度もあることで人気を確保しているというデータがあります。
競合企業は留学前に、日本で少しでも英語力を上げられるよう申込者に対し英語教室を提供している。ただ、支店は東京、大阪の2店舗のみ。2店舗のみとは言え大都市であり、対象者の数は十分。通える範囲の申込者にしっかりとアピールできていること業績で好調をキープしている模様。
留学代理店Aは英語教室の提供はしていないし、手数料は業界の平均的な価格。留学前のサービス内容には突出した魅力が無いものの、支店は首都圏以外にも札幌や仙台、九州など、日本各地にあることに加え、オーストラリアとカナダには現地のサポートオフィスがあり、申込者は現地サポートも得られる強みがある。
ここから推測し導ける施策には、以下の内容があります。
・広告の掲載は東京、大阪以外のエリアをメイン
・自社の強みを活かせるオーストラリア、カナダへの留学希望者に絞って宣伝する
ほんの少し調べればわかる程度の簡単な要点抽出ではありますが、これだけのセグメントを可能にしています。