• 2020/09/07
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営業代行は何をしてくれる? どんなときに頼むべき? 依頼できる内容や料金体系などを解説します

  • マーキャリ 編集部
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目次

この記事では、自社の営業担当が足りない、立ち上げたばかりで営業職がいないなどの理由で他社に営業代行を依頼しようと考えている方にむけて、営業代行を利用する際のメリットやデメリット、注意点について解説しています。気になる料金体系や、営業担当の派遣社員を受け入れる場合との違いについても解説していますのでぜひ参考にしてください。  

営業代行とは

営業代行とは、企業の製品やサービスを販売するための営業活動や、アポイント取得などの営業活動に関連する業務を企業に代わって行うサービスのことです。営業活動の一部または全部を依頼することで、スムーズな販路拡大・売上向上を狙うものです。営業代行に依頼できる業務内容は、企業によって異なります。

営業代行に依頼できる業務

営業代行を行う企業が展開サービスにはさまざまなものがあります。具体的な内容について確認していきましょう。 

テレアポ

テレアポは、電話で見込み客とコンタクトを取り、アポイントを取得し商談へとつなげる営業手法です。これまで接点のない企業に対して、リストをもとに電話をかけていくので、アポイントの取得は簡単ではありません。テレアポを営業代行会社に依頼することで、アポ取りではなく商談に集中できますので、効率的な営業活動が可能になります。テレアポを専門としている営業代行会社も多いです。テレアポは、テレマーケティングとも呼ばれます。 

セミナーや展示会、Webページでの集客代行

見込み客を得るために行う企業セミナーや、展示会への参加を営業代行に依頼するというものです。展示会の参加は人手が必要ですので、サポート的な役割で営業代行会社に依頼する企業は多いです。また、集客を目的とした自社のWebページの作成を他社に依頼するのも、一種の営業代行とされています。 

見込み客との商談・アフターフォロー

テレアポや展示会参加などの商談へつなげる前段階の営業活動ではなく、実際に見込み客との商談までも代行が可能です。会社を立ち上げたばかりで自社に営業担当がいないなど、商談慣れしていない企業にとっては有効な活用方法です。また、商品を購入してくれた既存顧客へ向けて、商品の継続利用や新規購入を目的としたアフターフォローを営業代行へ依頼が可能です。 

営業活動のコンサルティング

営業活動が上手くいかないからといって、同業他社に営業手法を教えてもらうわけにもいきません。営業代行会社によっては、営業活動の代行だけではなく営業職の育成などのコンサルティング業務を行っている企業があります。自社の成績不振が営業活動によるものである可能性が高い場合には、客観的な意見を取り入れるために依頼してみる価値があるでしょう。  

営業代行を活用すべきシーン

営業代行会社に依頼するのにはもちろんコストがかかります。それゆえいたずらに営業代行に依頼をするのは得策とは言えないでしょう。営業代行を利用すべきシーンとはどんな場合が想定されるか、紹介していきます。 

新しい営業職を育てる時間がない

これは費用よりも時間を優先する場合と言えます。ほとんどの企業には営業職がいますが、人手不足で困っている企業は少なくありません。本来であれば新卒や中途で新しく営業職を雇うのがセオリーですが、たとえ即戦力として入社してくる中途社員であっても商材や契約までの流れについてはしっかりと教える必要があります。教えるためには既に在籍している営業職との同行や研修が必要ですが、そのための時間も確保できないといった場合には営業代行に依頼するのはメリットがあります。また、繁忙期のみの短期間だけ人手が欲しいといった場合にも有効でしょう。 

営業のやり方が分からない

新規に事業を立ち上げたばかりでどのように営業してよいか分からない場合にも、営業代行の活用は有効です。この場合は、自社が取り扱う商材やクライアントとなる業界についてのノウハウがある営業代行を選択するとよいでしょう。  

営業代行のメリット・デメリット

営業活動を自社の代わりに行ってくれる営業代行には大きなメリットがありますが、利用する上で知っておきたい注意点もあります。メリットとデメリットを比べた上で、それでも営業代行を依頼すべきかどうかを判断していきましょう。  

営業代行に依頼するメリット

1つ目のメリットは、即戦力を手に入れられる点です。営業代行とはいわば営業のプロ。営業は会社の売上を上げるために必須の活動ですから、営業が上手くいかないことはそのまま会社の売上不振につながります。営業は人数さえ揃っていればよいわけでもなく、知識やテクニックも問われる仕事です。そのため1人の営業が一人前になるまでには、時間がかかってしまいます。成長するのを待つ時間や教育をする時間なしに、即戦力を手に入れられるのは、営業代行の大きなメリットだと言えるでしょう。


2つ目のメリットはコストの削減ができる点です。たしかに、営業代行を依頼するのには費用がかかりますが、社員を新たに採用し、雇用し続けることと比べれば、時間も費用も大きくカットできるという考え方もできるでしょう。


3つ目のメリットは販路の拡大につながる点です。営業代行は、自社とは異なる第三者の企業です。そのためこれまでとは違う客観的な視点からの営業活動が可能になります。また、すでに営業代行会社が築いてきた独自の人脈やネットワークを利用して、新たな業界や業種にもアプローチができるようになることもあります。  

営業代行に依頼するデメリット・注意点

営業代行のデメリットの1つ目は、継続的にコストをかけないと売上が下がることが挙げられます。営業代行を利用することで、会社の売上が上がるのであれば会社にとっては大きなプラスです。しかし営業代行に依存しすぎてしまうことはデメリットにもなります。その理由は、営業代行をやめてしまった途端に売上が下がってしまうからです。そのため、いずれは営業代行に依頼しなくてもよい体制づくりが必要となります。


たとえば、少しずつ人員を増やして教育することも営業代行に依頼するのと並行して実施することが重要です。営業代行会社によっては、営業戦略の立案や社員教育といったコンサルティングに関わることも依頼できるので、営業のノウハウやスキルが蓄積できるようにしておくことも重要です。


2つ目のデメリットは、営業代行がどのように業務を行っているか把握しにくい点です。営業代行は、当然のことながら自社とは別の企業です。そのため、自社に出社せずに直接外部で営業活動を行うことも珍しくありません。どのように営業をしているのか分からないため、場合によっては無理なアポイント取得などでクレームが発生してしまうこともあります。


売上を上げるための営業代行が、かえってマイナスの結果をもたらす可能性があることは頭に入れておいてください。営業のスタイルや方針などはあらかじめしっかりと取り決めておくことが重要になります。  

営業代行の料金体系

営業代行会社に依頼する際には、コストがかかります。料金体系を大きく分けて3つあります。 

固定報酬型

これは営業代行会社の成果に関わらず、毎月決まった金額を支払うものです。営業代行が取得したアポの数や成約数によって料金が変わらないのでコスト計算がしやすいというメリットがあります。注意点としては、成果が上がらなくても料金が発生するということ。


きちんと相手の活動内容が分かるように、レポートなどで報告することを義務づけることが重要です。固定報酬の費用はテレアポのみなら1人あたり、月額20~30万円、商談も代行してもらうなら月額50~60万円程度が相場となります。 

成果報酬型

営業代行会社が出す成果によって料金が変動する形式のものです。たとえばアポの取得数や成約数、商品の販売数などが成果対象となります。営業活動の最終的なゴールである、成約や販売数を成果対象とする場合は、それに至るまでのアポや商談の手数料も含んでの支払いとなるため料金は高くなりやすいです。


固定報酬の場合は、毎月の料金が一定な分、成果も突出したものになりづらいですが、成果報酬の場合は、成果を上げれば上げるほど営業代行会社の売上も上がりますので、よい結果につながりやすいと言えます。成果報酬型の場合、アポイント1件につき約2万円、成約ベースの支払いなら売上金額の20~30%程度であることが多いです。 

複合型

固定報酬型と成果報酬型を組み合わせたものです。営業にかかる最低限の経費を固定の支払いにし、その他は営業代行の成果に応じて支払いが変動します。固定報酬型の場合は、代行してもらう業務内容によって金額が大きく変わります。

営業代行と営業職の派遣社員との違い

営業代行と、派遣社員として新たに営業職を雇うことは似ている点もあれば異なっている点もあります。2つの違いと、使い分け方について確認していきます。営業職の派遣社員を活用することを営業派遣と呼ぶこともあります。


派遣社員を雇う場合には、人数や期間を設定した上で営業派遣会社と契約をすれば、希望に沿った人材を派遣してもらえます。 営業代行と営業職の派遣社員の一番の違いは、営業代行は営業代行会社の社員として自社とは全く異なる指揮系統で業務にあたるのに対し、派遣社員の場合は、自社で抱える社員と同様に管理を行う必要があります。即戦力というよりは、どちらかというと営業見習いという立場でスタートすることが多く、最初のうちは研修や営業同行などが必要となることもあります。


月にかかる費用としては営業代行の方が高くなります。たとえばしっかりとした営業マニュアルや教育システムが整っていて、一時的な人材不足を埋めたい場合には人材派遣会社を利用し、これから営業活動をしていく際のノウハウの蓄積を狙うなら営業代行を選ぶのがよいでしょう。  

営業代行を選ぶ際のポイント

固定報酬型・成果報酬型・複合型のどの営業代行であっても必ずコストはかかります。そのためやみくもに営業代行に依頼すべきとは言えません。失敗しない営業代行選びのポイントや、必要な事前準備について解説します。  

まずは自社の課題の洗い出しから

自社の営業活動のどこに課題があるのかを明確にしないまま、場当たり的に営業代行に依頼することはおすすめできません。自社の営業代行のどこに問題があるのかをきちんと明確にした上で、どんな業務を営業代行会社に依頼したいのかを明確にしましょう。


ひと口に営業代行会社といっても、BtoC向けの営業代行があればBtoBが得意な営業代行、テレアポが得意な会社、クロージングも含めた包括的な営業活動が得意な会社というように、効果を発揮しやすい領域は分かれています。  

複数の営業代行会社を比較検討する

営業代行会社のサービス内容が自社のニーズを一致するものなのかをきちんと見極めて依頼をするためにも、複数の営業会社と打ち合わせを行い、得意分野や強みをきちんと把握することが重要です。営業代行会社が出してくる提案や営業戦略が、自社がターゲットとする層にマッチしているかも確認しておきましょう。 営業代行会社が持つ実績が、自社の商材や業界と親和性があるものであるかどうかも、営業代行会社選びにおいて重要な指標になります。  

費用だけにとらわれない

営業代行会社に依頼するのはコストがかかりますので、可能なかぎり抑えたいという気持ちはどの会社にもあります。しかし、費用や予算にこだわりすぎると営業代行のサービス内容ではなく料金だけで判断しがちになります。自社が営業代行を探しているのは、どういった目的なのかをはっきりとさせ、それを満たすかどうかを判断基準とすることを忘れないようにしましょう。


費用にとらわれて成果報酬型を営業代行会社選びの前提にするのもリスクがあります。成果に応じて料金を支払う方式はお互いにwin-winの関係となりやすいです。しかし、営業代行会社によっては成果を得やすいところにばかり注力をしてしまい、他がおざなりになることも珍しくありません。


営業代行会社を利用することは、メリットも注意すべき点も多いです。そもそも営業代行会社を利用せずに、自社で解決ができない問題なのかどうかを徹底的に考え抜いた上で初めて依頼することを検討し始めることをおすすめします。

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