この記事では法人営業に関連が深い業界ごとの特徴についてまとめています。就職や転職で法人営業を目指すと決めたもののどんな業界があるのか分からない、どの業界を目指すか決まっていない方にはきっと参考になりますよ。ぜひ最後までご覧ください。
法人営業ってどんな仕事?
営業職には個人営業と法人営業があり、その違いを知っておくことで今回ご紹介する業界以外についても個人営業か法人営業かがイメージしやすくなります。法人営業の「法人」とはビジネスの世界では企業や会社を指します。法人営業とは法人、つまり企業に対して営業をかけるビジネススタイルのことです。
一方で一般消費者相手のビジネスを展開するのが個人営業です。BtoB企業、BtoC企業といった言葉を聞いたことがあるでしょう。これら2つの言葉はそれぞれ法人営業、個人営業を指します。 BtoBとは「Business to Business」の略で法人営業という意味で、BtoCは「Business to Consumer」の略で個人営業を意味します。BtoB、BtoCはB2BやB2Cと表記することもあります。
法人営業にはどんな業界がある?
実は法人営業か個人営業かは業界ごとにはっきりと分かれているわけではありません。1つの業界のなかに法人営業の企業があれば個人営業の企業もあることが通常です。営業が扱う商材には、有形商材と無形商材の2パターンがあります。有形商材とは自動車や住宅、素材、食品、工業製品などで、文字通り手に取ることができるものです。無形商材は、目に見えないもの。たとえばITシステムや情報、知識、サービスなどが該当します。
業界ごとに扱う商材が有形か無形かもご紹介していますので、あわせて確認してください。
広告・メディア業界の営業職
広告・メディア業界の営業職は法人営業がメインです。一般消費者であるわたしたちがTVCMや電車の中吊り広告をよく見るので、広告・メディア業界はBtoC企業ではないかと思うかもしれませんが、そうではありません。広告・メディア業界とは、どこかの企業に対して「広告を出しませんか?」という営業をする立場であり、実際に広告を出す企業はBtoCの企業がメインですが、広告・メディア業界は法人営業となります。
広告は無形商材です。商品やサービスの宣伝をしたい企業に対し、さまざまな媒体を使って広告の企画やスケジュール管理といったサポートを行います。広告といえばTVCMや新聞、雑誌が思い浮かぶ方も多いでしょうが、近年はインターネット広告が盛んです。そのためITに関する知識も現場では重要になる業界です。
IT業界の営業職
IT業界が取り扱う商材は、ITシステムやツール、マーケティングやウェブサイトの運営などの無形商材です。IT業界のほとんどは法人営業です。IT業界が扱う商材は、基本的には顧客向けにカスタマイズして納品されます。そのため、営業職は売る力だけでなく相手の課題を明らかにするためのヒアリング力も強く求められます。
相手の課題を解決するための提案を行うため、いわゆるソリューション営業と呼ばれる営業方式であることが多いです。基本的には売り切りでなくシステム導入後にはアフターフォローやメンテナンスも行います。営業職とはいえ、自社のシステムエンジニアやウェブデザイナーなどとも積極的にコミュニケーションを取りながら働くので、専門的でなくても広い範囲での知識が必要になります。
人材業界の営業職
人材業界は法人営業がメインです。たとえば転職エージェントにおいて求職者にカウンセリングやアドバイスをするキャリアドバイザーは、一般の人を相手に仕事をしていますが転職エージェントの利用料はかかりません。転職エージェントは自社が紹介した人材の入社が決まれば報酬が入る仕組みですので、お金のやりとりは法人と行っています。
そのため個人営業のような側面はありますが、法人営業と考えてよいでしょう。人材業界の商材は、求人広告や新卒採用支援、転職エージェントなどの中途採用支援、人材派遣などです。そのため無形商材を扱う法人営業だと言えます。超高齢化社会の日本ではすでに人口の減少が始まっていて、多くの企業は人材の確保が課題となっています。人材に関する課題解決をサポートする人材業界は今後も拡大していくでしょう。
人材業界は、新規開拓がメインとなります。飛び込み営業やテレアポを行うことが多いため、打たれ強さが求められます。かなり厳しい業界でありますが、採用の課題を抱えている企業と、仕事を求める求職者の両方の役に立てることは大きなやりがいにつながるでしょう。
メーカー系の営業職
メーカーとは、もの作りを行う会社のこと。食品や自動車、化粧品、化学素材、電化製品など「〇〇メーカー」と呼ばれるような企業を指します。もの作りを行うわけですから、商材は有形商材です。個人向けの商品も企業向けの商品もありますので、個人営業、法人営業のどちらもが混在している業界だと言えます。ルート営業か新規顧客開拓かは企業や部署によって異なります。
インフラ系の営業職
インフラとは鉄道や電力、上下水道、公共施設の管理などの生活や産業に欠かせないサービスのこと。インフラ系企業では、それらのサービスを提供しています。たとえば鉄道は目に見えるものですが、鉄道会社は鉄道そのものを売っているわけではありません。鉄道に乗って移動するという「サービス」を売っているわけですから、インフラ系企業の商材は無形商材となります。個人営業と法人営業が混在しています。
インフラ系の特徴としては、競合が少ないため経営が安定していること。競合が少ないためにノルマと呼ばれるような数値目標はほとんどありません。なくてはならないものを扱うため、社会への貢献を強く感じながら働けます。
法人営業職を目指す場合には、個人営業職も混在している業界であるかはあらかじめ知った上で応募するのがおすすめです。それぞれの業界を知ることで、どんな風に働きたいかが見えてきたら自然と志望動機も具体的なものになっていきます。
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