• 2020/05/22
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DSPとは何か? 仕組みやメリット、導入時の注意点について解説します

  • マーキャリ 編集部
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目次

インターネットやスマートフォンの登場により、誰でも膨大な情報を得ることができるようになりました。そのことに伴い、Webマーケティング活動の一端である、広告宣伝においても、変化が起きています。その筆頭となるのがオンライン広告です。マスメディアを使った広告よりも、各人に合わせた内容の広告を配信することが重要になる中で、活用されているのが「DSP」です。


この記事では「DSPとは何か」といった基本的なところから、DSPの広告配信の仕組み、DSPのメリットや注意点などについて解説しています。DSPという言葉を聞いたことがあっても、DSPについてよく分かっていない方などには特に参考なるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

DSP(Demand-Side Platform)とは

DSPとはDemand-Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)の略称です。Web広告を出したい広告主側が活用するプラットフォームで、広告の効果を最適化・最大化するためのシステムです。DSPは、広告を出してもらいたいメディア側のプラットフォームである「SSP(サプライサイドプラットフォーム)」と連携することで、ユーザーに向けて広告を表示させています。

DSPの仕組み

広告主側が使うDSPは、メディア側のSSPと連携することで初めて活用できるもので、DSP単独で利用するものではありません。また、オンライン上の広告とはいえ、ユーザーの属性などに合わせて広告を配信する以上、その枠は無限ではありません。競合他社にもその枠を狙っている方がいますので、DSPの広告配信には入札という仕組みが取られています。DSPの仕組みについて簡単に確認していきましょう。


1. ユーザーがDSP広告枠のあるWebサイトを訪問する。

2. Webサイトは、ユーザーの性別や年代、興味関心、Web行動履歴といった情報とともに、SSPに対して「この人に向けて広告を出しませんか?」とリクエストします。

3. SSPは連携している各DSPにWebサイトからもらった情報を提供し、広告枠への入札をリクエストします。

4. 各DSPは、既に登録してある広告のなかから、SSPから来たユーザー情報をもとに最適な広告を選び、入札します。

5. SSPは各DSPから受けとった入札の中から最高額の広告をWebサイトに通知します。

6. Webサイトは落札したDSPに対して、広告の配信リクエストを送ります。

7. サイトに落札した広告が表示されます。


サイトを訪問し、広告が表示されるまでの一瞬にこのような手続きが行われています。   

DSPのメリット

DSPを活用することで、広告配信におけるさまざまな点でメリットがあります。1つずつ確認していきましょう。  

アプローチしたいユーザーに広告が配信できる

新聞や雑誌、TVなどへ広告を出すような「固定枠」に対する出稿では、不特定多数へのアプローチとなり、どうしてもターゲットに対して的確な広告にすることが難しいという特徴があります。しかし、DSPではユーザーの性別や年代、興味関心、行動履歴などをもとに最適化される仕組みなので、広告主がアプローチしたいユーザーにのみ広告を配信することが可能です。もともと関心度が高いユーザーに対してのアプローチとなるため、結果にもつながりやすく費用対効果にも優れています。  

類似ユーザーに広告が配信できる

DSPの中には、ターゲットとするユーザーだけでなく類似ユーザーといって過去に商品やサービスを購入したユーザーや資料を請求したユーザーと似た行動をとっているユーザーに対しても広告配信が可能なものが多いです。類似ユーザーに対しても広告を配信することで、広告の効果をより高めることができますので、この機能があるDSPがおすすめです。 

広告配信が自動化できる

DSPを使えば広告配信のために必要な入札をはじめとした作業が自動化できるので、広告を運用するにあたっての負担は大きく減らせます。これもDSPのメリットです。

DSPのデメリット

DSPを活用することはメリットばかりではありません。DSPには注意すべきデメリットもあるので、確認しておきましょう。 

どのサイトに広告が配信されたか分からない

DSP広告は、どのサイトに広告が配信されるかは事前に分かりません。DSPサービスによっては配信後でもどのサイトで広告が表示されたかが分からないものもあります。配信先が分からなければ、広告内容や施策の改善に活かすことができませんので、これはDSPを利用する上で知っておくべきデメリットだと言えるでしょう。 

DSPによって効果に差が出る

DSPサービスによって、連携しているメディアが異なるため、選ぶDSPによって効果に差があります。DSPによって得意不得意があることは頭に入れておきましょう。 

広告費以外にも費用が必要になる場合がある

DSP広告の場合は、広告費だけでなく手数料や初期費用が必要なものがあります。

DSP選びのポイント

現在ではさまざまな企業がDSPサービスを実施しています。それぞれによって特徴が異なりますが、自社のマーケティング活動に対してぴったりなDSPを探すためには大きく分けて4つのポイントがあるとされています。1つずつ確認していきましょう。  

出稿したいデバイスに対応しているか

デバイスとはこの場合、パソコンやタブレット、スマートフォンのことです。例えば、DSPによってはスマートフォンのみに対応しているものもあります。DSPが自分が出稿したいデバイスに対応しているかは、まずチェックすべきでしょう。どちらとも対応している場合でも、得意不得意などの違いがあることも多いので注意してください。  

どのSSPと連携しているか

DSPごとに連携しているSSPが異なりますので、自分が広告出稿をしたいメディアに出稿できるDSPとできないDSPがあります。自社(広告主)がターゲットとしている層にあった媒体に出稿できるかで運用が大きく変わってきますのでチェックしておく必要があります。  

細かいターゲティングが可能か

ユーザー情報への基本的なターゲティングだけでなく、自社が狙う細かい要素を盛り込んだターゲティングの設定ができるかどうかは、広告の運用効果を高めるために重要でしょう。  

優先して出稿したい媒体・出稿したくない媒体への対応が可能か

優先して出稿したい媒体のことをホワイトリスト、出稿対象としない媒体のことをブラックリストといいます。それらへの対応が可能かどうかもDSP選びのポイントとなるでしょう。また、動画広告への対応もチェックしておくこともおすすめします。



顧客のニーズに合わせたアプローチが可能になるという点でDSPを利用することには大きな意味があると言えます。現在ではたくさんの企業がDSPサービスを開始し、市場規模も大きくなっています。DSPはデメリットをふまえた上で、有効活用ができれば、広告運用の効率化と効果の最大化が目指せます。自社のマーケティング活動について有用かどうか、まずは検討してみてはいかがでしょうか。

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