• 2020/07/09
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ERRCは他社と差別化を図るための戦略づくりに欠かせない基礎のフレームワーク!

  • マーキャリ 編集部
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この記事では、競合のない市場で自社が第一人者となるためにブルーオーシャン戦略に欠かせない「ERRC」というフレームワークについて紹介しています。企業単位だけでなく、個人でも他人と差をつける行動をしていく上ではヒントになる要素も多いです。ぜひ参考にしてください。

ERRCはバリューイノベーションを図るためのもの

ERRC(エルック)のやり方について詳しく説明する前に、「ERRCを行う目的」について確認をしていきます。やみくもにERRCを行っても効果はありません。まずは何のためにERRCを行うのかについてしっかりと理解しておく必要があります。結論からいうと、ERRCは「バリューイノベーションを起こすために行うもの」です。バリューイノベーションとは、コストを下げつつ顧客にとっての価値を高めることを言います。一見矛盾しているように思われますが、力を入れるところをずらすと考えると分かりやすいでしょう。


同業他社においては、戦略が似通っていることが少なくありません。つまり同じポイントに力を入れているということ。するとどんどんと競争が激しくなってきて、そのポイントにかけるコストが高まっていきます。バリューイノベーションでは、同業他社が力を入れている点にあえて力を入れず、他社が重要視していていないところに力をいれて競争を避けると同時に差別化を図ります。


同業他社が力を入れるところに力を注がないので、その点に関してはコストが抑えられますし、他者が重視していない点であればたくさんコストをかけずとも突出した価値を提供することが可能です。

ERRCのやり方

ERRCは以下の図のようにして考えると分かりやすいです。ERRC図版
https://media.mar-cari.jp/article/detail/725


ERRCはバリューイノベーションを行う上での4つのアクションの頭文字を組み合わせたものです。4つのアクションは「Eliminate(取り除く)、Reduce(減らす)、Raise(増やす)、Create(付け加える)」の4つです。それぞれのアクションについて詳しくみていきましょう。 

Eliminate(取り除く)

ERRCの1つ目のアクションは「Eliminate(取り除く)」です。製品やサービスに備わっている機能など、コスト削減のために取り除けるものは何かを考えます。長年行ってきたことであっても、実は明確な理由がなく「この業界はそういうものだから」といってあまり取り上げられることがなかったものなども「Eliminate(取り除く)」の候補に入れて、余計なコストを削減します。 

Reduce(減らす)

2つめのアクションは「Reduce(減らす)」です。減らすことでコストカットをすることができます。減らすというとマイナスなイメージがあるかもしれませんが、たとえば「ボタンを減らす」ことは「操作がシンプルになり分かりやすくなる」とも言えます。場合によっては「減らした方がよいこと」もあるのです。


ERRCの4つのアクションのうち、Eliminate(取り除く)とReduce(減らす)はどちらもコスト削減につなげる行動です。  

Raise(増やす)

Raise(増やす)は、製品やサービスに、標準以上に求めているものは何かを考え、それを充実させていくことを指します。重要なのは、ユーザーが求めているものを増やすということ。いたずらに増やしても、ユーザーが喜ばないものであれば意味がありません。一例として、スマートフォンであればカメラの画素数や、容量などが挙げられるでしょう。もちろん、この2つは各社が競争している部分でもありますので、あえて他の分野に注力するという戦略も考えられます。

Create(付け加える)

Create(付け加える)とは、今までなかったものを新たに加えることを指します。これまで業界や他社が提供していなかったが、創造して付け加えることで新しい価値を提供できるようになります。新しく提供する価値にニーズがあれば、新たな顧客層を得ることも可能です。


Raise(増やす)とCreate(付け加える)の2つのアクションは新たな価値を創造し、周りと差別化を図るために行うものです。

ERRC のポイント

4つのアクションを行うERRCは、コスト削減と新たな価値創造の大きく分けて2つのアクションで成り立っています。ERRCを行う上で重要なのは、コスト削減と価値創造のどちらも行うということ。コストを減らすだけでは、単に特徴のない中途半端なサービスや製品になってしまいますし、価値創造だけでは今まで以上にコストがかさんでしまうことになるので現実的ではありません。


ERRCを行うのは、あくまでバリューイノベーションを起こすためであることは常に頭に置いておかないと、失敗に終わってしまうでしょう。

ERRCは製品やサービス以外にも使える

ERRCが活用できるのは既存の製品やサービスといった商材だけではありません。プロジェクトの計画や経営戦略についても同様のステップで改善していくことができます。戦略や計画を立てるのは、達成したい目標があるからです。仮に何年も継続して行っているプロジェクトや戦略があるとして、まだ日の目を見ていないのならきっとどこかに改善点があるはずです。


業界の常識にとらわれて不要な手順を踏んでいたり、他社のやり方をなぞるような手法に陥ってしまっていたりしたなら「Eliminate(取り除く)」や「Reduce(減らす)」を行うべきですし、自社が抜きん出るためには何を「Raise(増やす)」・「Create(付け加える)」すべきかを明確にすることで戦略や計画をより実現性のあるものに変えることもできるでしょう。



当たり前のようにしていることにこそ、改善の余地があることも珍しくありません。客観的な視点で、何がクライアントやユーザーに求められているのかを一度考えてみることから始めてみてはいかがでしょうか。

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