相手をコントロールしようとしない
~主体性とリスペクトの関係~
⇒第127回「営業力を因数分解する
~業績貢献から顧客貢献へ!~」はこちらから
小学校の時から、大人の強引な指導や命令が大嫌いでした。ある日、校庭で遊んでいた下級生の野球のボールが、校庭の片隅にある鍵が掛かった倉庫の上部の窓から中に入ってしまいました。背の高かった私には簡単に入れそうだったので、よじ登ってその窓から倉庫に侵入し、ボールをとってあげた事があります。発信側
・正解は一つではなく、あくまでも自分の視点からの意見や考えを伝えるものであること。
・相手をコントロールする目的で情報を発信しないこと。
・その情報を得て、判断するのは相手であり、その主体性を尊重すること。
・相手に対するリスペクトを持ち、その上で自分の気持ちを真摯に伝えられる勇気を持つこと。
そうすることで、伝える側も気持ちが楽になるし、望んだように相手がならなくてもストレスにならない側面もあるかと思います。
情報の受け手側は、
・他者の意見や情報が自分の考えと違っても、それによって自分が「非難」されている訳ではなく「違い」である。それを客観的な事実情報として受け止めること。
・どういう影響を受けるかは自分の主体性で選ぶことができることを認識すること。
・影響には、「理解」「共感」「同意」という段階があることを理解すること。
・理解:なぜそうなのか、その理由を理解できる
・共感:なぜそうしたか、その気持ちに共感できる
・合意:なぜそうするべきなのか、その行動に合意できる
(そうなったら自分もそうする)
話をきいて理解したとしても合意する訳ではない、その違いを理解していることが大切です。
情報を発信する側と受け取る側、それぞれが主体性と相手へのリスペクトを持つことで、質の高いコミュニケーションが生まれるのだと思います。

■萩原 張広 Profile
株式会社エムエム総研代表取締役CEO。株式会社リクルートにて法人営業、営業マネージャーとして7年のキャリアを経て、株式会社エムエム総研を設立。法人営業のコンサルティングサービスを大手IT企業やベンチャー企業に向けて多数提供。1998年、ニューヨークでの視察経験から日本でのBtoBマーケティングの必要性と可能性を感じ、業態をBtoBマーケティングエージェンシーとする。以降、数百件のマーケティングプロジェクトに関わる。