• 2019/02/01
  • インタビュー
  • 突撃!となりのマーケター

ユーザーに寄りそうマーケターを目指して。営業時代に培ったマーケターに求められるスキルとは

  • マーキャリ 編集部
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今回は、『リクルートエージェント』『リクナビNEXT』など業種・職種を問わず求人が豊富な転職サービスを提供している株式会社リクルートキャリアの村上さんにインタビューを行いました。中途の人材紹介事業を行っている部門で法人向け(以下、BtoB)マーケティングを担当されている村上さん。リクルートキャリアに入社する以前は、営業や組織人事コンサルなど様々な職種を経験されていたそうです。どのような経緯でマーケターへの転職を決断したのでしょうか。
「営業や他職種からマーケターにキャリアチェンジしたい方」「マーケターを目指している方」は必見です!

――村上さんが所属されている部署について教えてください。

村上さん(以下、敬称略)
弊社では、『リクナビNEXT』という中途向けの求人メディアや、中途向けの人材紹介サービス『リクルートエージェント』を展開しています。私が所属しているエージェント事業本部は、中途の人材紹介事業を行っている部門になります。これまで、クライアント向けのマーケティングにはあまり力を入れておりませんでしたが、今後はより力を入れていきたいということで新たにグループが発足し、今はそちらでマーケターをしています。

――村上さんが現在担当されている業務について教えてください。

村上
中途の人材紹介サービスの中で、新規の契約獲得や求人獲得を目的に様々な業務担当しています。
主には、MAやSFAといったツールを利用して顧客の潜在ニーズをどのように掘り起こしていくのかを考えたり、インサイドセールスの部門へどう連携すればより効率的に、かつ効果的に獲得できるかを考え、設計しています。

――村上さんのこれまでの経歴を教えてください。



村上
実はリクルートキャリアが4社目の会社になります。
1社目は大手システム会社で、新規営業として、テレアポから訪問営業、また既存のお客様のフォローを担当していました。
2社目は、10名ほどのベンチャー企業で組織人事コンサルを担当していました。10名ほどの会社だったので、何から何まで自分達でやっていましたね(笑)セミナー企画や集客に使うフライヤー制作、封入作業なども行っていました。コンサル業なので、日経新聞を読んで、そこに記事を出稿している人事部長さんや社長さん宛てにお手紙を書くというようなレター営業もやっていましたね。
3社目は、弊社リクルートキャリアのような人材採用関連会社に営業企画として入社し、そこで販促を担当していました。また、Webサイトのディレクションや企業向けのセミナーの企画・運営、パンフレット制作なども担当していました。夫が海外赴任するタイミングで一度退職して、帰国後に復職できればと考えていたのですが、子供ができて保育園が決まらないなどの事情もあり、保育園付きの会社に内定をもらう方が早いのではないかと考え、リクルートキャリアに転職を決めました。

――マーケティング業務を行う中で、営業時代やコンサル時代に培ったスキルが役に立つ場面はありますか?


村上
ベンチャー企業で経験した人事コンサルは、1つのアセスメントを使ってお客様の課題に対して、どうすれば解決できるか、お客様の悩みに対して自社のサービスをどう活用し、それをどう伝えれば、使ってみたいと思ってもらえるかを考える仕事だったので、お客様の置かれている環境や状況を想像するスキルが身に付きました。それは現在の仕事でも役立っていますね。
自社のサービスにはどのような良さがあり、何を訴求すればいいか、何を組み合わせればお客様の困りごとを解決できるかという思考は営業時代に培ったスキル、経験、思考だと思います。
また、1社目のシステム会社時代で培ったシステム思考も役に立っています。もちろんシステム関連や情報処理的な知識がなくてもマーケティングはできると思いますが、MA、SFAなどのシステムツールをどのように設計すれば最短で工数を少なく、他に影響が出ないようにして、新しい施策が実践できるかを考える際には、アルゴリズムの考え方やデータ形式や持ち方などの知識が役に立っています。

――自分でコードを書くといったスキルや思考を持っていない場合は何から理解すればいいのか分からないですよね。

村上
確かに、スキルがないとまずは何から理解すればよいかわからないですよね。個人的にはまずデータの項目の定義や形式の違いを理解するといいと思います。例えば、チェックボックスやラジオボタンといった一見同じような項目においても、どちらを選択するかによって、できること、システム側の設計なども変わってきます。また営業経験やマーケティングの経験がなくても、システム関連の知識や経験があると意外とMAやSFAなどのシステムを使ったマーケティングの施策立案には役に立つと思います。
*マーケターに必要なスキルやスタンス
――村上さんは始めからマーケターになりたいと思って転職活動をされていたのでしょうか?



村上
はじめからマーケターを目指していたというよりは、営業の延長でもっと多くのお客様にたくさんの価値を返したいという思いを持ち続けていたら、それがマーケターに繋がる仕事でした。

――マーケターが持つべきスキルやスタンスはありますか?


村上
大きく分けて3つあって、1つは、マーケティング思考です。お客様のことを理解することと、自社サービスを理解すること、自社サービスを理解して、お客様のお困りごとに対して、自社サービスの何をどう提供すれば解決できるかを考えることが一番大事ですね。
2つ目は、データ分析力です。マーケティング活動の中で何か数字が得られたとして、その数字に対してどのような見立てを立てて、次のアクションに仕立てていくかという意味では、データ抽出は誰かに依頼すればいいですが、最初にどのような調査方法にするのかや検証方法、数字の取得方法の設計はマーケターがやるべき仕事だと思います。自分が持っている課題や仮説に対してどうやってモニタリングして、検証していくかの設計と数字を解釈するという意味でデータ分析スキルはマーケティングをやっていくために重要なスキルだと思います。
3つ目は、施策設計力やディレクション力です。マーケターはシステムを作成してくれるベンダーやBtoBマーケティングを支援してくださる会社の方、コンテンツを制作してくれる会社の方など、たくさんの方とお仕事をする機会が多いので、全体の施策設計力や周囲を巻き込んで施策を推進していくという意味でディレクション力があるといいですね。

――マーケティングの面白さや醍醐味について教えてください。

村上
マーケティング活動ではアクションを起こし、反響が得られたときの影響度が可視化されます。各媒体で発信することで、様々なユーザーの動向が可視化されるので、それを受けて改善案を考えたり、施策を打ったりすることが面白いですね。

――どのような人がマーケターに向いていると思いますか?

村上
マーケターは企業によって、業務の幅や内容が異なるので一概には言えませんが、スキルで言うと顧客や自社のことを深く細かく考えられる人が向いていると思います。新しいことや突発的な仕事も多いので、やったことがないことやイレギュラー業務にも対応できる柔軟さや実行力がある人も向いているでしょうね。

――最後にマーケターとして今後目指していきたいキャリアについて教えてください。

村上
今は1つのサービスのマーケターですが、1顧客に対して1サービスではなく、今後はもっと複数のサービスを連携して顧客に価値を届けていく必要が出てくると思います。
なので、複数のサービスを統合して、顧客起点でマーケティングができるようなキャリアを積んでいきたいなと思います。

――村上さん、お忙しい中ありがとうございました!

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