世の中の様々な出来事を現在メディア運営を担当しているの森田旭洋(通称てるさん)が マーケティング・キャリア視点で批評していく連載コラムです。
本記事について、マーキャリMEDIAのYoutubeチャンネルでも本人語っています。
『定額制夫の「こづかい万歳」 ~月額2万千円の金欠ライフ~』
という最近ツイッターを賑わせている漫画。
このタイトルの通り、小遣い制で日々過ごしている男性をフューチャーした漫画で、漫画誌「モーニング」で月イチ連載されています。作者の吉本浩二さん自身も小遣いが月2万1千円の定額制夫として第1話に出てきます。
その中でも
小遣いが月1万5千円のため、駅ナカのただのスキマのスペースで週2回飲んで帰る「ステーション・バー村田」というキャラがインパクトありまくりでバズりました。
出典:https://comic-days.com/
(今なら8月5日まで無料で読めるようです)
缶をハンカチで隠して、つまみをスーツの内ポケットに入れて、ステーションバー(ただのスキマ)で飲む彼の姿にドン引きする人が多いかと思いますが、
家のローンや子どもが大学進学のため、小遣いを減らしていった結果がこうみたいです。
全体を通して、小遣い制をポジティブに楽しむ姿が共感を呼んでいるようで、
私も小遣い制だったこともあり(最近は電子マネーの導入で小遣いという概念を崩壊させつつあります)なかなか、わかりみが深いんですが、
共感してはいけない。
特に若い人!
今の日本には、このように節約万歳とか、お金はなくても楽しめるんだと
肯定する流れが一部あるんですよ。
最近だと、森永卓郎さんの『年収200万円でもたのしく暮らせます』(2020年7月8日発売 PHP研究所)とか。
私ももともと、お金には無頓着で、なくても良いやと思う方ではあります(飲み屋はお金かかるので、新宿のルミネの前で友達と路上でストロングゼロのダブルレモンをよく飲んだりしましたし……最近流行りの路上飲みの走り。。)
しかし、「社会全体でお金なくても良い」っていうムードになってくるのは良くない。
実際、次のように20年近く、日本の一人当たりの名目GDPは横ばい状態にあります。
2005年:37,244(ドルベース)
2018年:39,182(ドルベース)
出典:内閣府「平成30(2018)年度国民経済計算年次推計(フロー編)ポイント」
https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/kakuhou/files/h30/sankou/pdf/point_flow_jp_20191226.pdf
2018年の名目GDPランキングは3位ですが、一人当たりの名目GDPランキングで見ると26位と1990年代上位3位以内だった状態から下がり続けています。
生産性が下がり続けているということは、給料が低下していっているということでもあります。給料が下がると、購買力が低くなり、物価をあげられなくなり、デフレになります。一方で、中国やアメリカなど海外では成長が続いているため物価が高くなり、結果輸入品も高くなっている状況です。
要するに iPhoneの新型、最近高いな〜
出典:https://www.apple.com/jp/shop/buy-iphone/iphone-11-pro
って思ったりすることです(=日本の給料が低くなってるんです)。
そんな中で、デフレを受けいれて、それが当たりまえになってしまえば、お金が回らなくなってしまう。
みんな、お金を使おう
そう。節約で支出を減らすのではなく、収入を増やして使えるお金を増やすっていうマインドが大事じゃないですか
そのために自分に投資して本とか読んだ方が良いですよね。特に若い方は、
本を読まない経営者がほとんどいないことを考えると、本は最高の投資の一つ。
ここで私が言いたかったのは、
少ない年収で節約するのではなく、自分に投資して年収、可処分所得を増やしていく、その結果、経済を回す。
ということ。
さらにコロナ禍によって、安い飲食店自体も危機になっていく可能性もありますね。こんなふうに。
記事URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/de04607311cf99a2427d3b2685c627346b0dda0f
消費が冷えこんだ結果が、吉野家が食べられなくなる。
これは困っちゃいますね。
さいごに
お金を使った方が当然、経済は回りますが、貯蓄はある程度必要だと私も思ってます。
なぜなら、いざという時に選択肢が広がるから(第3回の「てるの目」でも頻出しましたが、お金の面でも選択肢広げておいた方が良いと思います)。
いざという時に
●お金があれば、怪我や病気になった際、良質な治療を受けられる。
●お金があれば、立て続けに重なった友人の結婚式のご祝儀も払える。
●お金があれば、すこし休職しても、大丈夫。
ですので、いざという時に備えて貯蓄をしつつ、自分に投資して年収を底上げしていく。そうありたいですね。
それでは、次回もお楽しみに!
更新情報はメールにてお知らせします。
■てるさん(森田 旭洋)Profile
Webコーダーからキャリアをスタートし大手電気機器メーカーの会員サイト等の運営を担当。
その後はWebのディレクションと合わせて、BtoBマーケティングベンダーの記事作成やホワイトペーパーの制作ディレクションとライティング・校正も担当。マーケティング的な視点でのコンテンツづくりを得意とし、クライアントや自社のオウンドメディア運営にも数多く携わる。現在は新規事業のスタートアップメンバーとしてメディアのグロースにコミット中。
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