転職市場で注目を集めるSaaS企業をお招きし、SaaS企業が求めているセールス職の人物像や求人票などでは知ることのできない企業・採用情報を語っていただく『SaaS/IT×セールス 転職LIVE』。
第5回となる今回は、転職市場で人気の3社にご登壇いただきました。本記事では、2023年9月7日(木)に開催された模様をダイジェストにてお届けします。
※レポート内の情報は2023年9月時点のものです。
【参加企業様】
Chatwork株式会社
株式会社TOKIUM
株式会社リーディングマーク
アドバイザー河村が語るSaaS転職市場の可能性
各企業様のプレゼンの前にマーキャリのキャリアアドバイザー河村が、SaaS業界の転職市場の将来性およびSaaSで築くキャリアの魅力について解説しました。河村:まずは、SaaS業界の成長性とSaaS転職市場の現状についてお話いたします。
日本のGDPは世界で第3位、その中でもIT・ソフトウェア業界の市場はアメリカに次いで第2位という規模になっております。ただ、その予算の多くはシステムの環境維持に投じられており、SaaSという領域だけで言えば約8%にあたる約9,000億円の規模という現状です。
コロナぐらいから注目され成長を続けているSaaS市場ですが、今後2025年にかけて約3倍の2.6兆円まで成長すると期待されています。市場の成長に伴い、人材市場も急速に成長している状況があります。
SaaS業界では、インサイドセールスやカスタマーサクセスなどの分業組織が一般化しておりまして、我々は総称してデジタルセールスと呼んでいるのですが、Dodaの調べでは一般営業職の求人数と比較してデジタルセールスの求人数はここ3年ぐらいで約12倍近い成長を遂げている状況です。1求人に対して複数名採用というケースも多いため、採用の規模としては巨大な市場を形成しつつあると言えます。
弊社調べのデータでも、現在IT・SaaS企業の人事担当者の9割から積極採用をされているという回答をいただいておりますので、これまでビジネス職でキャリアを積まれてきた方々にとっては、このタイミングでSaaS業界に参入するというのは非常に期待が大きいタイミングなのではないかと思っています。
次にSaaSでのキャリアという観点から、SaaSではなぜ分業職種化されているのかについてお話しいたします。
SaaS企業は、持続的な成長のために新規顧客開拓をとても重視している組織になります。皆さんご存知の通り、新規顧客開拓は非常に属人化しやすい領域になりますが、分業制はこの属人化しやすいプロセスをなるべく可能な範囲で再現性を最大限高めるために、組織全体で成果を高める仕組みを作るための枠組みと言えます。
再現性を高めるために職種ごとに専門性を高める追求が日夜行われているからこそ、
それぞれの職種の価値が生まれていたり、成果を高めるための数値管理・分析ニーズが高くなっていたりするため、リーダーやマネージャーなどにキャリアアップする機会も非常に多く、その点はSaaSキャリアの魅力と言えるでしょう。
現状、早期の参入フェーズにあたるのでSaaSに転職するメリットは多いのですが、SaaS企業であればどこでもいいのかというとそうではなく、皆さんがどういったキャリアを歩んでいきたいかによって選択の仕方も変わってくるかと思います。
マーキャリでは皆様のキャリアプランや転職活動を有利に進めるためのご支援を個別に行っておりますので、SaaS市場でのキャリア形成や転職活動にご興味がある方は、ぜひご相談ください。
株式会社TOKIUM
TOKIUMの事業・サービス
森田:TOKIUMは、「未来へつながる時を生む」を志に事業を展開しているSaaS企業です。主な事業内容としては、企業の支出に関する非効率を解消し、未来への時間を創出するサポートをしています。現在12期目にあたり社員数は約160名となっております。
「TOKIUM経費精算」は経費精算クラウドとして、スマートフォンで領収書を撮影するだけで、高精度のデータ化を実現し、経費精算が完了するペーパーレスのシステムです。
領収書のファイリングや保管も我々が担当し、紙関係の工程自体も巻き取らせていただくというところで、ITの強みと人力を組み合わせたサービスを展開しています。
TOKIUMの事業の強み
我々の事業は競合が有名な企業様になるため、事業の強みを2点ご説明させていただきます。
1点目は、TOKIUM一社で経理の支出に関する書類を一掃できることです。具体的には、領収書は「TOKIUM経費精算」、請求書は「TOKIUMインボイス」、見積書や納品書は「TOKIUM電子帳簿保存」で、一元管理することができます。これにより、一貫性と効率性を保ちペーパーレス化することができます。
2点目は、システムだけではカバーできない部分を人力でサポートし、業務効率化の幅を広げている点です。紙の書類が多い中、TOKIUMではオペレーターと自社のスキャンセンターを持ち、書類のファイリングや保管作業を代行するサービスも提供しています。
システム単体利用以上の効果を実現できることが評価されて、国内の最大手の企業様を始めとして1,500社以上の導入実績があります。
また、国内のSaaS企業のトップ30社が平均28%ほどで成長されている中、当社は新規受注成長率で言うと150%を超えておりまして、今後もこれを維持していくためにも新しいメンバーをお迎えしたいと思っております。
組織構成とキャリアの魅力
TOKIUMのビジネス本部は支出管理クラウド、TOKIUMシリーズの販売から導入利用までを担当する組織で、いわゆるThe Modelの体制となっています。
キャリアとしての魅力は主に3点あります。
業務効率化の提案がやりがいとして感じられること。競合環境が強い中での真の営業力の養成ができる点。20代でも組織の中核人材として活躍できる環境にあることの3点です。実際に、現在リーダー・マネージャークラスの60%が20代の社員であり、彼らが組織の育成や戦略設計、仕組み作りを担当しています。
カルチャーから成り立つ組織文化>
最後にカルチャーとバリューについてお話しさせていただきます。TOKIUMは、「Teamwork、Move Fast、Customer Success」の3つのバリューを中心に組織文化を築いています。
これらのバリューの浸透を促すために、社内で称賛を送り合うツールの導入や、前月の振り返りを行う「締め会」、中途の社員が価値観を理解するためのワークショップなどを実施しています。
TOKIUMは組織と事業を共に成長させていくフェーズにあります。そのため、組織をより良くしていくための意見や提案など、積極的に声を上げることを求めています。若いうちに組織を作っていけるフェーズなので、ご興味がある方はぜひ声をかけてください。
■株式会社TOKIUM
Webサイト:https://www.keihi.com/company/
株式会社リーディングマーク
リーディングマークの事業・ミッション
平林:リーディングマークは、「ミキワメ 適正検査」や「ミキワメ ウェルビーイング」を扱うSaaS領域と、新卒採用の人材支援領域の2つの柱で事業を展開している企業です。世界の人々の働く環境をより良くするサービスを提供しています。
ミッションはミキワメを通して「自己実現を支援すること」で、ミキワメプロダクトを使用することで、各人が自身の才能を最大限に活かし、キャリアを形成していく社会の実現を目指しています。
当社は2008年に設立され、主力サービスの「ミキワメ 適正検査」は2020年のコロナ禍にリリースされたサービスではありますが、現在2,000社以上の企業で導入されています。
今後の目標としては、日本一のHRテック企業になることを掲げており、特に適正検査とウェルビーイングサーベイの領域でのトップ3入りを目指しています。
企業との相性を測る「ミキワメ 適性検査」
当社は主に3つのプロダクトを提供していますが、今回はIT・SaaS領域の「ミキワメ 適正検査」と「ミキワメ ウェルビーイング」についてご紹介します。
「ミキワメ 適正検査」は、従来の適正検査とは異なり、個人の性格ではなく、自社との相性を測ることができるサービスです。14段階の評価で受験者と企業の相性を一目で可視化でき、企業が抱える入社後のミスマッチやそれに伴う離職、休職などを事前に防ぐことができるツールです。
特徴としては、既存の社員様に「ミキワメ 適正検査」を受検してもらい企業独自の採用基準を作成し、それに基づいて適正検査を行う点にあります。企業様に応じたカスタマイズができるので、どこかと被るということが基本的にありません。
「ミキワメ ウェルビーイング」については、入社後の社員のメンタルケアをサポートするサービスです。「ミキワメ 適正検査」を導入している企業限定で提供され、採用から社員の定着まで一貫してサポートしています。
The Model型の事業部
リーディングマークでは、The Model型で分業してビジネスを行っています。
職種としては、プロダクトを作る企画・開発、リードを創出するマーケティング、接点を作るインサイドセールス、商談をするフィールドセールス、そしてお客様と伴走してフォローするカスタマーサクセスというように、まさにThe Model型という形でビジネスを展開しています。
環境とプロダクトの魅力
当社の魅力として、まず働く人の魅力が挙げられます。例えば、トップセールスだったメンバーが現在CROとして会社を引っ張ってくれていますし、AIの研究者や「ミキワメ 適正検査」を実際に作ったメンバーがいるので、ミキワメプロダクトのアップデートや改良を一緒に作り上げていける環境になっています。
次に、プロダクトに関連する魅力になりますが、ミキワメは課題解決できる範囲が広く、人事課題に加えて経営や事業に関わる課題も解決できるのでインパクトの大きい仕事に携わることができます。
当社は現在成長フェーズにあり、声を上げることで仕組みが変わっていくような環境となっています。新卒で入社したマーケティングの社員が、入社してわずか半年で1,000人規模のイベントの責任者として活躍しているというように裁量はかなり広いと思います。
現在、セールスとカスタマーサクセス職を絶賛募集中です。経験者の方はもちろん、自己実現を求める方や事業家として成長したい方、そしてビジネスモデルに共感していただいた方は大歓迎ですので、ぜひ選考でお会いしましょう。
■株式会社リーディングマーク
Webサイト:https://www.leadingmark.jp/
※Chatwork株式会社の発表については、アーカイブ配信動画にて視聴できますので、マーキャリNEXT CAREERのキャリア面談にお申し込みの上、ご相談くださいませ。
キャリア面談のお申し込みはこちら
おわりに
今回のレポートでは、それぞれ業界の異なるSaaS/IT企業3社の講演をまとめました。SaaS企業でのキャリア形成や働き方の魅力を少しでも皆さまにお伝えできていれば幸いです。マーキャリNEXT CAREERでは、今後もSaaS転職に特化したイベントの開催を予定しております。キャリアプランのご相談や企業の選び方、具体的な選考対策などをご支援しておりますので、SaaS転職に興味がある方は下記よりお気軽にご相談ください。
執筆者
マーキャリ NEXT CAREER