転職先で活躍するための考え方〜3つのポイントを伝授〜

転職先で活躍するための考え方〜3つのポイントを伝授〜

目次

転職する時に希望を持たない人がいるでしょうか? 多くの方のキャリアをサポートしてきましたが、誰しもが転職先で得たいものを明確に持っていました。その中の一つが、「転職先で活躍したい」ということです。

「自分のチカラが認められる会社に行きたい」「給与よりも裁量がある仕事がしたい」一人ひとり違う理由をお持ちですが、活躍したいという根本的な気持ちを叶えるために必要なことは何があるのでしょうか?

1. 転職先で活躍するためには?

転職先で活躍するためには、どんな職場でも通用する2つのポイントをまず抑えましょう。このポイントを抑えることで、「できる人」の印象を持ってもらうことができるでしょう。

人は見た目ではないとは言いますが、転職してすぐの時は判断するものが何もありませんから、見た目を含めた第一印象で判断されがちです。まずは印象面から抑えて、チャンスをもらえる人になりましょう。

1.1 ポイント(1)人の話を聴く

アドバイスに耳を傾けてください。キャリアを買われて転職が成功したと思う場合であっても、まずは素直な姿勢を見せることが大切です。

上司や部下、派遣のメンバーなど、さまざまな立場の人の話をしっかりと聴いていきましょう。話を聞かない人という印象がついてしまうと、大きな仕事を任された時にメンバーが非協力的になってしまったり、根回しがうまくいかなくなるなど活躍する際の足かせにもなってしまいます。

1.2 ポイント(2)身だしなみを整える

見た目と話し声で印象の9割は決まるという話もあります。転職成功時だからこそ、印象の維持・向上に努めると良いでしょう。

実際の人事の方の話によると、「入社したとたん寝ぐせが付いたままWeb会議に参加してきた」というような人もいるそうです。あなたにとって転職はゴールではありませんよね? 転職が成功したからといって気を抜くわけにはいきません。叶えたいことをしっかりと意識し、取り組んでいきましょう。

2. 自分のキャリアとこれからの仕事内容のマッチング

ここで目指すのは、あなたの弱みとなり得る点をフォローアップすることです。内定をもらっているあなたには、これまでのキャリアや、これからの展望に期待が寄せられています。

しかし、全てが全く同じ仕事だったり、何をやっても活躍できるということはありません。だからこそ、これまで自身が経験してきたことと、業務として求められることを照らし合わせ、自身が足りないところをどうフォローアップするかを具体化し実行する必要があるのです。

そのために、自分のキャリアを改めて見直し、入社前に業務内容、求められる成果、目標などを具体的にヒアリングしておきましょう

棚卸やヒアリングをする際は、4つの点に注目してください。


①誰に
ターゲットとしていた業界、業種、企業規模、
企業内のキーマン属性

②何を(製品、製品種別)
有形商材/無形商材、売り切りモデル、SaaSなど

③どのように
テレアポ、セミナー登壇、フィールドセールス、インサイドセールス、反響営業、新規、既存顧客など

④どのくらい
担当していた顧客数、年数、取引規模、商談期間、取引期間など


なお、以下のような表にまとめておくと効果的です。




このように整理をして、求められる業務内容と照らし合わせていくことで、活躍できそうなポイントと入社後に特にアドバイスを求めたりするべきポイントが分かります。似ている点は、あなたがすぐに転職先で活かしやすく、かつ活躍しやすい点となります。

逆に似ていない点は、あなたが転職後にトラブルやリスクとなりやすい可能性になります。上記の例でいえば、同じSaaSを取り扱っているという点で経験が活かせそうですね。

逆に、業界に大きな違いがあるため「HR業界のイロハ」を先輩や上司から学ぶことが弱点のフォローアップに繋がりそうです。もちろん、この作業に正解はありませんので「自分なりに」で構いません。入社後に具体的な行動に移せるくらいにまで細分化して考えてみるとより良いでしょう。

3. さらに活躍するために



印象を良くし、弱点のフォローを行うことができたあなたは、最低限のチャンスが得られた状態といえます。その状態からさらにワンランク上の活躍をするためには、さらに3つの視点で考えてみましょう。

3-1. (1)マネジメントラインの期待を明確に知る

活躍したと言えるには、他者からの評価が必要不可欠です。言いかえれば、職場で活躍できるかどうかはあなたを直接マネジメントする管理職の方があなたをどう評価するかにかかっているのです。

しかし、人材を評価するマネージャーの評価軸は人によってまちまちです。勝手な解釈をせず、直接あなた自身が、あなたの上司となるマネージャーと対話して情報を集めていきましょう。

配属先のマネージャーはどんな役割をあなたに期待しているのか、そして入社後具体的にどのような成果を期待しているのか、これを明確、かつ具体的に知ることです。人によっては対話をしても曖昧なまま分からないということもあります。その場合は質問を重ねながら深めていきましょう。

例えば、「あなたのペースで頑張ってくれればいいよ」といわれたのであれば、「皆さんは平均どれくらい成果を出されているのですか?」と聞くのです。なるべく定量的に聞くことで、指標も明確になります。

こうすることで、業務上成果を出すべき方向性もわかりやすくなり、仕事のしやすさに直結します。

3-2. (2)新しい職場の文化、ルール、やり方を学ぶ

どれだけあなたが優れていても「私のやり方」だけでは転職先から煙たがられます。ベンチャーやSaaSなど特徴によってある程度共通項はあります。

しかし、人が運営する組織である以上、企業ごとの文化・ルール・やり方は千差万別です。だからこそあなたが転職先で早期に活躍するためには、転職先の文化やルールにフィットすることが重要です

あなたがいかに効率の良い取り組み方ややり方を知っていても、強制してはいけません。強制は反発を生みますから、活躍のチャンスもどんどん失われてしまいます。そのためにも、現場の人と対話を重ねていきましょう。

3-3. (3)積極的な自己紹介、自己開示を行う

あなたは、良く知っている人と、全く知らない人のどちらと仕事がしたいですか? 何も知らない人からは、不信しか生まれません

もちろん知っている人であっても、知りすぎているからやりづらいということはあるでしょう。しかし、知っているからこそのうまいやり方を見つけることもできるのです。

ここでは、あなたの仕事のパートナーになるかもしれない人に向けた自己開示の方法をお伝えします。自己開示をする際は、ジョハリの窓という心理学のフレームワークを意識すると良いでしょう。

3-4. ジョハリの窓

ジョハリの窓においては、「開放の窓」のエリアを対話によって広げていくことを目指します。そのためには、積極的な自己開示が必要になるのです。

自分自身を組織に対して積極的に開示することで、他者からのフィードバックを受けやすくなりますから、「自分が知らないこと」の領域がどんどん「自分は知っていること」に書き換えられてきます

つまり、窓は右側にどんどん開いていきます。このような過程を踏むことで、結果的に自分自身の自己理解のズレなどに気づいたり、他者からの信頼を受けやすくなるのです。自分自身を自己開示しない人はなどの窓も開かれていない状態です。

お互いに先入観や勝手な思い込みで相手を見てしまっていますから、なかなか信頼されづらく、特にデジタルセールスのようなチームで連携を必要とする組織においては活躍の障壁となりやすいです。




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ジョハリの窓は、自己開示の場に限らず、あなたがチームリーダーを任されたりしたときのチームビルディングにも大きな力を発揮します

新たな組織、人の集まりであるコミュニティにおいてコミュニケーションを円滑にしたり、コミュニケーションストレスを軽減することになりますので、色々な場面で活用してみてください。

4. まとめ

活躍のためにできることはたくさんありますが、簡単にまとめると3つのポイントを守りましょう。

  • ポイント1:転職時の印象を良くする
  • ポイント2:自分の活躍の場と弱点を見抜く
  • ポイント3:現場での対話姿勢を徹底する

活躍する際に大切なのは、一緒に働く仲間です。あなただけが活躍する環境はあり得ないと肝に銘じ、協働していく姿勢を持つこと。これが、回り回ってあなたが活躍するための1番の近道となりますよ。

河村 芳行

執筆者 (MMSKawamura)

河村 芳行

株式会社エムエム総研

2008年に法人マーケティングのパイオニア企業である株式会社エムエム総研に入社。インサイドセールスからデジタル領域まで多岐にわたり、マーケティング活動全般のプランニングを担当。外資系、国内大手IT企業に対して多くのプランニング実績を積む一方、ITproマーケティングなどセミナーにて登壇者としても講演。さらに2017年にはビジネス書籍『少人数チームからはじめる失敗しないBtoBマーケティングの組織としくみ』を同社経営陣と共に出版。BtoBの組織作りと仕組みを解説した同書は多くのマーケターに支持されている。

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