営業職の企業選びのポイント〜どのような選択肢があるのかを解説!〜

営業職の企業選びのポイント〜どのような選択肢があるのかを解説!〜

目次

ここでは営業職が転職を検討する際の会社選びについて解説します。営業経験が活かせるのは営業職だけではありません。どのような選択肢があるのかを含めて解説していますので、ぜひ参考にしてください。

1. 最初から数を絞らず、多くの企業を見にいこう

転職活動をする際、多くの人は理想を掲げて求人を絞りこむ傾向があります。狙いを絞ってピンポイントで転職活動をするのは、一見効率が良いように思われます。しかし、いくら狙いを絞っても、その企業が自分にとってよい環境であるかは、実際に足を運んでみないと分かりませんし、さらに言えば最終的に企業に選ばれなければ分からないものです。

そのため、転職活動においては「自分は何を大事にしたいから転職するのか」という軸を持ちつつ、できるだけ多くの企業へエントリーし、書類選考や面接を重ねることが大事になります。転職活動は企業に選ばれることがゴールですが、こちらもたくさんの選択肢を用意し、実際に面談を行うことで自分に合った企業を選んでいく意識が必要になります。目安でいえば少なくとも10社、理想を言えば20社はエントリーをするとよいでしょう。

たくさんの企業に目星をつけて同時にエントリーすることは、体力的にもスケジュール的にも大変な作業です。しかし、転職する上で自分が大事にしたいことが相手企業で叶えられそうかどうかは、実際に話してみないと判断できるものではありません。会社の業務内容や業界だけでなく、どのような人と一緒に働くかも大事ですよね。

労力がかかることではありますが、転職活動は人生を変える選択となるものです。手軽に済ませようと考えられるものではないでしょう。

2. 営業職を活かした5つのキャリアパターン

会社選びという観点で言えば、営業経験を活かせる転職に下記のように5つのパターンがあります。


(1)営業職経験を生かして営業職で類似業界/キャリアアップポジションへ
(2)スタートアップSaaS企業・ベンチャー企業へ飛び込む
(3)成熟したSaaS企業・ベンチャー企業、子会社SaaSベンチャー
(4)セールス・マーケティングサービス事業社へ
(5)外資系企業への転職






以下で詳しく解説していきます。

2-1. (1)営業職経験を生かして営業職で類似業界/キャリアアップポジションへ

営業職の方がまず検討するのがこの選択。業務イメージもつきやすく、これまでの営業経験がそのままアピールできるので評価も受けやすいです。

この場合の注意点は、環境や働くメンバーの変化、顧客、サービスの変化などが上げられます。環境の変化がある一方で、転職先で昇進やキャリアアップが期待できなければ、その先のキャリアへ不安を残すことになります。

短い期間の転職は企業からの評価も低下する為、本当にこの先もやっていけるのか、慎重に決めるべきでしょう。

2-2. (2)スタートアップSaaS企業・ベンチャー企業へ飛び込む

まだ5名程度の小規模なスタートアップのSaaS系企業も選択肢の1つになるでしょう。 SaaS系企業の場合、ほぼ100%の企業が営業職種で組織を固めることはせず、分業化組織を作っています。分業化組織とは従来、営業職が担うことが多かった営業関連業務をマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの4つで分業する組織のことを言います。スタートアップで生産性を高めたい為、専門職特化、分業化を推し進めるのが前提の組織構想となっています。

この選択のメリットは、経営陣の近くで働き知見や経験が得られることです。さらに、自分の裁量で業務をデザイン、コントロールして仕事を進められることも大きな特徴です。

また資金調達しているケースも多いため、スタートアップとはいえ得られる経験も貴重なケースも多いです。

デメリットとしては、小規模であるがゆえに経営者や働く仲間との相性に大きく左右されること、業務上のバックアップが期待できないこと、業務過多に陥りやすいことなどがあげられます。そのため、慎重な見極めが求められるが、得られるリターンも多いのがこの選択です

2-3. (3)成熟したSaaS企業・ベンチャー企業、子会社SaaSベンチャー

スタートアップ、グロース期を経て事業成長を果たした成熟した組織を持つSaaS/ベンチャー企業が選択肢になります。既に組織が成熟しているため、各職種の業務やオペレーションも安定し、事業成長に合わせてメンバーを積極的に採用する特徴があります。

特にインサイドセールス、カスタマーサクセス系は年間数十名の採用を行うケースも珍しくありません。

この選択のメリットは、安定したオペレーション組織で着実な業務経験や育成と研修環境が得られることにあります。つまり環境が整った状態で始められるという点です。

また同職種の働く仲間が多いため、ノウハウを得る機会も豊富にあることが特徴です。 デメリットとしてはよくも悪くもオペレーションの型が決まっているため、急速なキャリアアップが狙いづらいこと。そして人気が集中しているので内定までのハードルが高いことです。

2-4. (4)セールス・マーケティングサービス事業者へ

4つ目の選択肢がセールス・マーケティングに関連するサービスを提供する事業者への転職です。例えばデジタルマーケティング、インサイドセールス、カスタマーサクセスなど、業務設計をコンサルティングする、業務を支援する、ノウハウを提供する、などのサービスを提供している会社が該当します。

このような企業へ転職するメリットは、職種やサービスに関わる最先端の専門知見が得られることがあげられます。サービスとして他社にノウハウを提供する立場なので、最先端のノウハウを持っています。

一方で、自分がどの分野に専門特化していくかを慎重に検討していくことや、得たい経験を明確にしておくことが重要になります。

また顧客へサービス提供する立場上、責任を負うシーンが増えるのも特徴です。成長を感じやすい反面、業務負荷が大きい場合が多い点にも注意が必要でしょう。

2-5. (5)外資系企業への転職

そして最後の選択肢が外資系企業への転職です。外資系企業は日本でトレンドとなるはるか前から分業化が進んでいることが特徴の1つです。

ほとんどの企業はジョブ型採用を行っています。ジョブ型採用では特定のポジションを担えるスキルを持った人を雇用します。業務定義も明確に定められているので、専門的な経験を伸ばしていく上では最適な選択と言ってもよいでしょう。

セールス、マーケティングの中でもさらに細かく分業、専門化しているため、何に特化していくかが重要となります。また、日本企業よりも待遇が良いことも特徴として挙げられます。

デメリットは、何より雇用の安定化が図りづらいことと、自分に合わないと感じたときに異動やポジションチェンジが難しいことです。

外資は基本的に異動も昇進も少なく、自身のポジションが決められていきます。目標が長期間達成できない、などがあれば契約が終了するリスクもあります。自分の腕を試したい、厳しい環境に身を置きたい場合にはおすすめですが、実力の世界であることは頭に入れておくべきでしょう。

3. 企業選びに悩んだら

営業職の企業選びについて解説しました。選択肢は多くあるので、どのようにキャリアを構築していけばよいか悩まれる方も多いと思います。今回お伝えしたのはあくまで企業の傾向や特徴ですので、必ずしも、1つに絞りきって転職活動をオススメしているわけではありません。迷ったり悩んだりした時は、それぞれ企業の方や周囲の人たちから情報収集をして1つずつ解決してみましょう。

もちろん、マーキャリNEXT CAREERでもキャリアアドバイザーがそれぞれの特性をわかりやすくご紹介しますので、ご安心ください。

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河村 芳行

執筆者 (MMSKawamura)

河村 芳行

株式会社エムエム総研

2008年に法人マーケティングのパイオニア企業である株式会社エムエム総研に入社。インサイドセールスからデジタル領域まで多岐にわたり、マーケティング活動全般のプランニングを担当。外資系、国内大手IT企業に対して多くのプランニング実績を積む一方、ITproマーケティングなどセミナーにて登壇者としても講演。さらに2017年にはビジネス書籍『少人数チームからはじめる失敗しないBtoBマーケティングの組織としくみ』を同社経営陣と共に出版。BtoBの組織作りと仕組みを解説した同書は多くのマーケターに支持されている。

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