転職での自己分析のポイントを解説!

転職での自己分析のポイントを解説!

目次

転職を検討する際には、やみくもに応募するのではなく前段階としての自己分析が重要です。この記事では自己分析の意義や方法、自己分析結果を職務経歴書に落とし込む方法について解説しています。

また、最後に「自己PR整理シート」や「キャリアの棚卸しシート」のテンプレートもご用意していますので、合わせてご利用ください。

1. 自己分析とは

自己分析といえば転職時よりも新卒からの就職時に行った経験がある方は多いでしょう。自己分析は自分の性質や長所・短所、価値観を分析することで強みを発見する目的で行われます。 客観的に自分について分析することで具体的な自分の強みを自己PRに盛り込みやすくなります。

自己分析を行うメリットは、「企業にアピールしやすくなる」ことだけではありません。自分の価値観についての掘り下げを行うことで、自分がどのような仕事をしていきたいか、どんなキャリアを目指していきたいか、理想とする仕事と家庭のバランスなど、直近の就職だけでなく将来的なビジョンの明確化にもつながります

自分の価値観やビジョンの明確化が行えれば、仕事選びのミスマッチを防げます。仕事をしていく上では、収入面だけでなく「続けていけそうか」「やりがいを持てるか」「成長できそうか」などといったさまざまな要素が重要になります。就職・転職をする前にしっかりと自己分析を行うことで、自分の価値観が明確になれば自分に合った企業選びがしやすくなります

企業選びについてはこちらの記事でも紹介していますので、合わせてご覧ください。

・参考記事
「営業職の企業選びのポイント〜どのような選択肢があるのかを解説!〜」

2. 一般的な自己分析のやり方

自己分析の方法にはいろいろなものがあります。基本としては頭の中だけで行うのではなく、ノートやPCにしっかりと書き出していくことが挙げられます。文字にすることはアウトプットすることなので、自分がどのように考えているのかが客観視しやすくなりますし、自分が考えた道筋も残しやすくなります。 それでは、どのようなことを書き出していけば効果的に自己分析が行えるか紹介していきます。

2-1. 転職のための自己分析はキャリアの棚卸しが基本



新卒の就職活動のために行う自己分析では自分のこれまでの歴史を作り、それぞれの段階でのエピソードを掘り下げていくという手法があります。しかし、転職の場合の自己分析は社会人生活を振り返るような、これまでのキャリアの棚卸しを行うのがおすすめです。なぜなら、転職のための面接や書類選考で、大学や高校時代のエピソードを語られても企業側からすると「社会人としてのエピソードは何もないのか」という話になってしまいますよね。

転職活動はすでに社会人であることが前提で、これから社会人になる自分をアピールする場ではありません。 自己分析のためのキャリアの棚卸しは、自分がこれまでしてきたことの振り返りを行うことで、自分がどんなことを意識していたか、どんな工夫ができていたか、何が強みなのかを客観視するための作業だと考えてください。

2-2. キャリアの棚卸しのやり方

具体的には、今の職場で過ごしている1日の行動を書き出していきます。仕事と言えるほどのことじゃないと思えるような小さなことも書き出していくこと。すると、自分がイメージしていたものよりもたくさんのことを1日に実行していることが分かるかと思います。 自分のキャリアを見つめる上でのヒントはどこに隠れているか分かりません。

まずは量を意識して思い出せる限りたくさん書き出してみてください。 1日の行動を書き終えたら次にそれぞれの行動についての意識と実績を書き足していきます。ここでいう意識とは「どのような気持ちや狙いで取り組んだか」「どういう理由でそれをしたか」です。当たり前に誰もが行っているようなことにこそ、自分の意識が表れやすいです。これを終えたらこれまでの仕事を年代で振り返ってすべてのキャリアについて行っていきます。

キャリアの棚卸しを行えば、自分が仕事をする上での価値観が見えてきます。無意識で行っていることも多いので、ぜひ自己分析の方法として行ってください。

3. 自己分析のポイント

自己分析を始める際には注意点があります。自己分析を行う際のポイントとあわせて確認していきましょう。 転職検討を始める際に必ずやらなければならないのが自己分析と、自己分析結果から職務経歴書などに落とし込む工程です。

いきなり職務経歴書を書き始めるのではなく、自己を客観分析するところから開始しましょう。客観的に自己を分析するために必要なことは次の2点です。

3-1. (1)「何をしてきたのか、何が出来るのか」を具体化する

これは単純にどんな部門、どんな職種でどんな業務をやってきたのかという話ではありません。「自分なりに工夫してどんな成果を出してきたのか」を具体化する工程です。転職において企業は「即戦力」を求めています。そのため自分が「何ができるのか」を具体的に相手に伝えるためにはこの作業が欠かせません。

例えば自分の果たしたプロジェクトや役割の中で、自分なりに自己成長や活躍を感じることができた活動をピックアップし、「どんな状況で、どんな課題があり、どんな施策・対策をうち、結果的にどうなったか」をそれぞれのパーツを具体化してみましょう。

特に課題、施策・対策が重要となります。単なる結果や実績だけでなく、どのような工夫をして成果を上げたのか。そこに再現性が求められるからです。

・参考記事
「キャリアの棚卸しのポイント〜自分の強みを見つけよう〜」

3-2. (2)客観的に見えやすい指標で紹介する

定性的な成果の具体化も重要ですが、成果については必ず定量的な成果にも目を向ける必要があります。

例えば目標に対する達成率や売上、などはもちろんのこと、部門内でどれだけ大きな目標を持っていたのか、部門内で何位だったのか、結果的にMVPなどの表彰を受けたのか、可能な限り第三者が客観的に評価できるよう具体的な定量情報をあげていきます。

売上や達成率は企業の市場環境やビジネスモデルによって全く規模が変わることがあるので、この2点だけだと相対的な概念がなく、実はあまり成果として参考情報にならないケースが多いです。

・参考記事
「面接で差がつく職務経歴書の書き方」

4. 自己分析ではプラスもマイナスも書き出していこう

売上や達成率といった実績は営業職なら非常に重要な指標です。しかし、自己分析において、実績は数値に表せないものでなくても構いません。たとえば資料が欲しいとクライアントに言われたので自作のものを届けたら分かりやすいとほめられた、といったものも自分の仕事ぶりを客観視するヒントになります。もちろんすべての行動に対してポジティブな意識や実績が書き足せるわけではないでしょう。時には自分が知らず知らずのうちに手を抜いている箇所が見つかるかもしれません。

しかし、それで問題ありません。 自己分析は自分を客観視して強みを見つけるためにやるものですが、自分の苦手なところを把握することにも大きな意義があります。苦手分野をカバーできるように強みを活かそうと考えるのも、苦手を克服してオールラウンドプレイヤーを目指そうと考えるのも、自己分析をしたからこそ得られる成果だと認識するとよいでしょう。

・関連リンク
「自己PR整理シート」
「キャリアの棚卸しシート」

河村 芳行

執筆者 (MMSKawamura)

河村 芳行

株式会社エムエム総研

2008年に法人マーケティングのパイオニア企業である株式会社エムエム総研に入社。インサイドセールスからデジタル領域まで多岐にわたり、マーケティング活動全般のプランニングを担当。外資系、国内大手IT企業に対して多くのプランニング実績を積む一方、ITproマーケティングなどセミナーにて登壇者としても講演。さらに2017年にはビジネス書籍『少人数チームからはじめる失敗しないBtoBマーケティングの組織としくみ』を同社経営陣と共に出版。BtoBの組織作りと仕組みを解説した同書は多くのマーケターに支持されている。

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