ベーシックの“特命係長”が語る!~常に全力で駆け上がってきた営業キャリア~

ベーシックの“特命係長”が語る!~常に全力で駆け上がってきた営業キャリア~

Profile

持田 雄一 株式会社ベーシック

大学卒業後、新卒で求人広告代理店の営業として入社。その後、SEOやWeb広告の代理店へ転籍。カスタマーサクセス文化を求め、2014年にベーシックに入社した。一貫して営業キャリアを歩みつつ、現在はBtoBマーケティングツールの「ferret One」を中心に組織の立ち上げや、新しい施策に積極的に取り組む。幅広い面からセールス・マーケティングに携わった知見をもとに、会社を設立し、独自にセールス支援も行っている。エムエム デジタルセールス・アカデミー特別外部講師も務める。

目次

求人広告代理店の営業からスタートし、現在はオールインワン型BtoBマーケティングツール「ferret One」のエンタープライズ企業を対象とした取り組みの責任者として活躍する持田さん。今回は、新卒から一貫して営業キャリアを歩んできた持田さんに、営業職との出会いや現在の顧客志向につながるきっかけ、今後の展望などについて伺いました。

偶然から始まった営業キャリア

―これまでのご経歴について教えてください。

キャリアは一貫して営業職ですね。2008年に新卒として求人広告の代理店に入社し、すぐに別の会社へ出向になりました。その後、リーマンショックがきっかけで2009年にSEOやWeb広告を営業する会社へ転籍し、初めてIT系の世界に触れました。その会社では6年程勤め、2014年頃にベーシックに入社しました。


―最初に営業職を選ばれた理由は何でしょうか?

選んだ理由の前に、実をいうと大学生の頃は、ほとんど就職活動をしていませんでした。居酒屋でキッチンのアルバイトをしていて、その会社に店長として就職しようかと考えていたほどです。実際にそのグループ企業の面接を受け、内定を貰っていました。

営業職を選ぶきっかけとなったのは、偶然、高校の同級生と就活帰りに話した際、同級生に「今日行ってきたところがお前に合いそうだったよ」と言われたことです。 それなら受けてみようかと思い、グループ面接にエントリーして内定をいただいたのです。当時はどちらの内定を承諾するか悩みましたが、居酒屋は4年間働いていたこともあり、新しいことにチャレンジしようと後から受けた企業の内定を承諾しました。

このような経緯があるので、就活のときは業界の勉強や自己分析も一切やっておらず、正直なところ営業職が具体的に何をする仕事なのかも知りませんでした。入った会社で頑張ろうというスタンスでしたので、営業職は行き当たりばったりで始めたキャリアです。

顧客ファースト実現のためにベーシックへ

―新卒で就職した会社を退職し、転職しようと思ったきっかけを教えてください。

理由は2つあります。1つ目の理由が、出向先の求人広告で培った営業の経験が転籍先のSEO会社では活かしきれないと思ったためです。出向先の会社では「営業するのはお客様のため」という精神を教えられたのですが、転籍先の会社ではお客様のためにというよりも「自分たちの成績のために」が重視された文化でした。どちらの営業文化が好ましいか考えた時に、顧客ファーストの営業により惹かれました。

もう1つの理由が、代理店だったため開発機能がないことから、改善点を指摘しても製品が変わることがなく、押し売りが多くなってしまうことに辟易したためです。せっかく買ってもらっても製品が変わらないので効果も出ず、サポートもできないのでつらかったですね。そのときに、お客様の声を元にサービスが進化し続けるプロダクトを売りたいと思うようになりました。そこで自社でプロダクトを開発している小さめの会社を狙って転職活動をするうちに、今のベーシックの子会社に縁あって入社しました。


―顧客志向・自社開発を持つ企業の中でも、ベーシックで働いてみたいと思った決め手は何だったのでしょうか?

2,3社受けた中で、ベーシックが一番私に付き合ってくれたことが決め手です。当時、朝9時から夜10時まで働いていたので面接の時間を夜10時半スタートにしてもらわないと間に合わなかったんです。何度も面接をしたのですが、ベーシックはその度に夜10時半スタートに合わせてくれました。元々私の条件である、小さい会社でかつ自社でプロダクトの開発機能を持っているという点は満たしていたので、ここまで付き合ってくれる会社は他にないと思い内定を承諾しました。

自ら道を切り開くベーシックの“特命係長”

―現在の業務について教えてください。

一言で表すなら、ベーシックの特命係長のような存在です。組織の立ち上げを行ったり、マーケティングに依存しないリード作りができないかを模索してみたり、アライアンスを行ったりと、さまざまなことを行っています。誰もやっていない業務を先陣を切って一人で行うイメージですね。直近のミッションとしてはエンタープライズから高単価案件を受注することです。


―持田さんはご自身で会社も経営されていますよね。設立に至った経緯を教えてください。

ベーシックはマーケティングを支援する会社で、特にお客様のリード獲得に注力しています。支援領域はリード獲得までになるわけですが、お客様はマーケティングでリードが獲得できるようになった後もどれくらい受注につながっているか、SalesforceなどのCRMを活用してリードの可視化をする必要があります。

お客様がリードの可視化がうまくいかず困っていても、ベーシックのレギュラーメニューでその課題は解決できません。社内で新事業として進めるには数年かかりそうだったため、それならば自分でやろうと思い、マネジブル株式会社を立ち上げました。

現在は、獲得リードを可視化するSalesforceの活用支援だけではなくインサイドセールスの立ち上げなど幅広く支援しています。


プロダクト立ち上げ時のハードな経験が糧になっている

―持田さんは新卒から現在まで一貫して営業キャリアを築いていますよね。ご自身のターニングポイントとなる出来事はありましたか?

ベーシックに入社し、ferret Oneの立ち上げに携わったことがターニングポイントですね。3,4年ほど代表と一緒に仕事を進め、毎日ミーティングをしていましたが、それまでの私の営業経験だけだとできないことが多く「そういう考え方もあるのか」と気づかされることばかりでした。当時は毎日叱咤激励を受けたり寝られなかったりと大変でしたが、その経験が今の自分の糧になっていると思います。


―最もハードだった経験について教えてください。

ずっとハードで、何においても常に全力を注いでいる状況でしたが、特に大変だったのは、どれだけセールスが受注しどれだけCS(カスタマーサクセス)がサポートプログラムの改善を重ねても、ferret OneのLTVが非常に低かったことですね。LTVが低いので、MRR(※月間の収益)も積み上がらず、セールス側で受注をしても受注目標は高くなるばかりでした。セールスとしては「どんな提案で受注をしても、CSが適切にサポートをしてくれれば、解約になるはずない」と思っていましたし、CSからは「なぜこんな案件を取ってくるのか」と言われてしまうような状態で、チーム内が非常にギクシャクしていました。

そこで、LTVの高低を決めるのはCSだけの問題ではなく、セールスの提案を起点に作られていく顧客体験によるものだと整理しました。「顧客の成功」を最重要指標に置きつつ、「受注してはいけない顧客」を設定した結果、LTVは自ずと上がっていき、チーム内の雰囲気もよくなりました。


―営業の魅力や面白さは何だとお考えですか?

「度胸」と「教養」と「マッチング力」が身に付くことですかね。実は昔から初対面で人と会話するのが苦手だったのですが、営業として働き始めるとそんなこと言ってられません(笑)日々、お客様と向き合っていくうちに自然と度胸がついて、初対面の場でも円滑に話を進めることができるようになりました。

また、キャリア的には一貫してホリゾンタルサービスを扱っており、担当するお客様の業界に制限がありません。普通に生活しているだけでは知ることや触れることのなかった業界知識などが自然と身につくので、教養も深まったと感じています。

さらに、社内外問わず色々な方と会話していくと、「この人とこの人をつなげたら面白そう」、「このお客様のサービスは、もしかしたらあのお客様が興味を持つかもしれないな」など、脳内マッチングが自然とできるようになります。自分の知り合いの輪が広がってつながっていく感じがして、面白いですね。

ferret Oneをなくてはならない存在にしたい

―「ferret One」の導入社数は1,000社を超えており、飛躍的な成長を見せています。コロナ禍で市場やニーズの変化は見られましたか?


累計導入企業数と月次売上推移(BtoB)

BtoBマーケティングは、コロナ禍以前は最先端の人しか触れない領域でしたが、コロナ禍でテレワークが増え、今まで通りの営業をしても相手が会社にいなかったり、営業先の工場に入れなくなったりと既存の営業手法がままならない中で、「今まで通りの活動では駄目だ」と危機感を持つ企業が増えています。特に製造業のDX化に勢いがあり、弊社も関連したお問い合わせが増えています。


―市場の追い風を受け、さらなるサービス向上のために、持田さんが取り組んでいることはありますか?

私たちの最大の課題は、お客様のラストサクセスまでたどり着けていないことです。ferret Oneの導入でマーケティング課題は解決できても、本当に売上が上がったかどうかまでは追いきれていないので、現在模索しているところです。お客様をサポートし、売上を上げてもらい、ferret Oneを無くてはならない存在だと認識してもらうことで、私たちも利益を創出したいと思っています。

そのために、エンタープライズ向けの高単価案件を受注できるような取り組みを行っています。ラストサクセスまでサポートするためには、それ相応の予算が必要ですが、お客様の体制や予算によっては、なかなかサポートできない場合もあります。必要なのは、私たちが「しっかり提案し、費用をいただき、価値で返し、結果的にお客様が成果を出し評価され昇進につながる」そんなモデルを目指し、今後も取り組んでくことだと考えています。


―続いて、持田さんの今後の展望について教えてください。

今さまざまなSaaSが生まれる一方で、淘汰も始まっていますが、ferret Oneの事業成長をさらに促すことにフォーカスしていきたいです。利益率がまだ高いとはいえないので、制度を整え、成長していることを実感し、示していきたいですね。

個人の展望としては、自分の会社を経営していることもあるので、ハイブリッドで生きていきたいと思います。ベーシックで得た知見を元に、自身の会社でもお客様へ価値提供し、そこで得られたものをさらにベーシックに還元することを今後も続けていきたいです。


―ありがとうございます。最後にデジタルセールスを目指す方へ、メッセージをお願いします。

大切なのは、素直になんでも吸収し、とにかくチャレンジすることです。例えば、変にプライドが高く過去のやり方にこだわる人よりは、新しいやり方を受け入れ実践できる人の方が伸びますよね。頭でっかちになるのではなく、挑戦を恐れずにやった方が良いことは全て挑戦してみましょう。


―素直な人であればきっと未経験でも活躍できますね。本日はありがとうございました!




ferret OneのWebサイトはこちら



エムエム デジタルセールス・アカデミーのWebサイトはこちら

マーキャリ 編集部

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