ヴィジュアル系インサイドセールスMIHIROが語る! 未経験からのインサイドセールス・キャリアと展望

ヴィジュアル系インサイドセールスMIHIROが語る! 未経験からのインサイドセールス・キャリアと展望

Profile

MIHIRO 株式会社ホットリンク

ヴィジュアル系バンドでギタリストとして13年活動した後、30代で営業職に転向。気合一辺倒の営業職を経てインサイドセールスにキャリアチェンジし部門の立ち上げに携わる。現在はインサイドセールス部のリーダーとしてマネジメントとインサイドセールス実務を担当。他にも「自分自身がコンテンツになる」をモットーに、セミナー登壇やSNS、Voicy配信なども積極的に行う。エムエム デジタルセールス・アカデミー特別外部講師も務めている。

目次

現在、ヴィジュアル系インサイドセールスとしてセミナー登壇やメディア露出で注目を浴び、インサイドセールスを代表する存在と言えるMIHIROさんですが、インサイドセールス転向直後は思うように成果を出せず、苦労も経験されたそうです。今回はMIHIROさんに、未経験からインサイドセールスにキャリアチェンジして掴んだ成功と味わった苦労について伺いました。

泥臭い営業の方が得意で、結果が出せると思っていた

──はじめに、現在のMIHIROさんの業務について教えてください。

現在、インサイドセールス部のリーダーとして、メンバーのマネジメントと営業の実務を兼任しています。インサイドセールスの役割はスタンダードで、マーケティングが獲得したリードのナーチャリングやアポイントの獲得を行い、フィールドセールスにパスしています。弊社のサービスは、SaaSツールと無形商材のSNSマーケティング支援コンサルティングの2つがあり、私は主に後者の商材を担当しています。


──ありがとうございます。バンドマンから営業職に転向されていますが、インサイドセールスを知ったのはいつだったのでしょうか?

バンドを辞めた後に転職した1社目のSEO会社では、電話とメールのみでクロージングまで持っていく泥臭い営業手法でした。1日に200~300件ほどコールすることも多く、実際に話ができるのは100件に1件程度で「お願いですから切らないでください」と強引に営業を進めることもありました。

そんな状態からインサイドセールスを知ったのは、The Model型の組織を目指していた2社目です。しっかりとしたロジックを踏まえ、デジタルのツールを使いこなして知的にこなす営業スタイルは衝撃的でしたね。「泥臭く気合でやるのが営業だ」と思ってしまっていた中での出会いでしたから。


──その2社目ではインサイドセールスに出会ったにもかかわらず、苦労した経験も多いと聞いています。苦手意識を感じていたのはどのあたりですか?

最初の壁は、SFAツールです。使い方を覚えるまで大変苦労しました。また、1社目では気合一辺倒の営業をやっており、その前はバンドマンでしたので、ビジネスや経済の勉強はしていませんでした。しかし、2社目のインサイドセールスでは、まずは顧客の事業を把握し、課題感や仮説を立てた上でコンタクトを取ることが必要でした。

「顧客のWebサイトをよく読め」とアドバイスされてWebサイトを確認しても、その会社の詳しい事業内容や取引の仕組みもわからず、お客様との意思疎通もできていませんでした。要は、事業会社や支援会社、代理店、メーカーなどの事業の違いや活動の理解が足りていませんでした。

それにもかかわらず、1社目での成績が良かったため「自分で最後まで商談すれば契約成立できるのでは?」という気持ちは拭えませんでした。


ターニングポイントとなったホットリンクとの出会い

──泥臭い営業のほうが合っているかもしれないと、ホットリンクではフィールドセールスを希望されていたのですよね。

そうです。1社目の経験を活かしてホットリンクではフィールドセールスで結果を出すことに意気込んでいましたが、売上を出せず苦戦ばかりが続きました。入社して3カ月ほど経った頃、「2社目の経験を生かしてインサイドセールス部署の立ち上げをやってみない?」と言われ、専任になったのです。

一人で立ち上げるのは苦労しましたね。組織ができても、すぐに結果が出るわけではありません。周囲の方々からインサイドセールスの理解を得られないことも多く、アポイントメントを取りつつ社内の認識のズレを解消するために動く必要がありました。目に見える形で結果が現れ始めたのは、立ち上げから2年ほど経った後のことです。

正直、ホットリンクでは何もできない状態からのスタートでしたが、当時のリーダーや部長が真摯に向き合ってくれたのが大きかったです。時に厳しく、時に優しく寄り添ってくれましたね。また、ヴィジュアル系インサイドセールスとしての活動も会社側からの「やってみたら?」という一声がきっかけでしたので、
大きな出会いだったと思っています。


──紆余曲折があったのですね。ビジネス理解を深めインサイドセールスとして活躍できるようになるまで、どのような勉強やインプットを行いましたか?

経済情報をインプットするために日経新聞の購読や、経済系のテレビ番組を見たりしました。弊社はSNSマーケティング支援の会社ですので、マーケティングのインプットにも力を入れていました。マーケティングの勉強には書籍が有効で、山谷正己氏の『図解でわかるSaaSのすべて』のほか、USJをV字回復させた森岡毅氏の書籍もわかりやすかったです。インサイドセールスとしては、茂野明彦氏の『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド』、いわゆる白本もオススメですね。その他、業務で使うツールの扱い方も猛勉強しました。


未経験で苦労したからこそ、後進の力になりたい

──御社ではインサイドセールスとして、どのようなキャリアパスを描けるのでしょうか?

ホットリンクは社員のやりたいことを積極的にやらせてくれる会社です。私を含め上司が社員に「どうなりたいのか?」と問う機会が多く、実現のために導いてあげることを意識しています。インサイドセールスを極めるのはもちろんのこと、マーケティングをはじめ、様々な分野のプロフェッショナルになることも可能です。また、弊社には、書籍を執筆・出版しているレベルの専門家が複数名在籍しています。高いスキルを持つ人が揃っている中で直接学べるのは大きな経験になると思います。


──メンバーとのコミュニケーションはどのようにとられていますか?

インサイドセールス部門に関しては、入社直後は毎日私との1on1があるので、そこで言いたいことを伝えてもらうようにしていて、慣れてきたら、週に1回のペースで話す機会を設けてコミュニケーションの機会を確保しています。

先ほどの通り、私自身、入社時はリーダーや部長に助けていただきました。だからこそ私も入ってきた社員のキャリアを良い方向に変えることができたらいいなと思っています。バンドマンを辞めて就職したのは32歳の時で、その年齢でビジネススキルが一切ないのは、端的に言って「やばい人」だったと思います。しかし、32歳でビジネススキルなしだったからこそ、分かることや伝えられることがある気がします。未経験の苦しさも理解できるので、その面でも役に立てたらいいですね。

今ある形にとらわれない。自分がコンテンツになるのも一つの手法

──デジタル化が進むこれからの時代でインサイドセールスとして活躍するにあたり、必要なスキルやマインドは何だと考えていますか?

固定観念にとらわれないほうが良いと思います。インサイドセールスと言えば、テレアポや電話・メールが主流かもしれませが、そこにこだわる必要はないのです。例えば、弊社はSNSを活用しています。また、私が意識していることの一つが「自分自身がコンテンツになる」ことです。営業電話の際、「あのヴィジュアル系の人ですか!」と相手の方が知っていてくれて、喜んでもらえることもあり、それも一つの手法になり得ると思います。そのように発想次第で自由に活動できるのが、インサイドセールスがもつ大きな可能性ではないでしょうか。



──御社のインサイドセールスのメンバーとして、求める人物像はありますか。

他責思考のない方を求めています。インサイドセールスはマーケティングと営業の間に挟まれるため、例えば、「リードが少ないから、質が悪いからアポイントが取れないんだ」と他人のせいにしてしまうこともあるでしょう。しかし、他責思考ではうまく組織が回りません。それよりも社員同士でコミュニケーションを取り、アポイントが少ない原因や失注する原因を特定し、改善策を全員で議論していくことが大切です。

また、弊社はベンチャーの風土もあるため、わからないことを認めて成長スピードを緩めない人が理想的であり、好感度も上がりますね。

ヴィジュアル系インサイドセールスとして、もっとビジネス業界を面白くしたい!

──バンド時代の経験は、いまの活躍に活きていますか?

競合との差別化についてはバンド時代も意識していました。やはりヴィジュアル系の中にもルックスやキャラ付け、ライブ演出などは流行り廃りがあります。しっかりとトレンドを把握し、いかに最新のノリが出るような曲に仕上げられるかを常に考えていました。他の人気バンドのライブも見に行き「なぜ人気があるのか?」と理由を分析し、自身の活動に落とし込むこともします。演奏で勝てないと察した時は、曲の面白さで勝負しようと発想を転換することもありました。これらの経験は、大きく言えばマーケティングで、今の仕事に役立っていると感じます。


──MIHIROさんの今後の展望についてお聞かせください。

こんな私でも、インサイドセールス業界において発信したり、影響を与えたりできる立場になれたことが嬉しいです。今後は業界にもっと良い影響を与えていきたいですし、業界をもっと面白くしてやろうと考えて、イベントやセミナーで曲を作って発表したり、ライブの計画も立てたりしています。そのために、インサイドセールスをもっと極めていく必要もあると思っています。


──いろいろと楽しみですね。特別外部講師を務められているエムエム デジタルセールス・アカデミーの印象についても教えてください。

未経験からビジネスのフィールドに入った頃は、語りきれないぐらい大変でしたので、今、未経験からデジタルセールスへ転職したい方にすごく役に立つ事業だなと心から思います。講師として関わらせてもらえるのは非常に嬉しいですね。


──最後に、これからデジタルセールスを目指す読者に向けてメッセージをお願いします。

デジタルセールスが活躍するSaaSやIT業界は可能性がある業界です。働き方やツールの活用方法を含め多様化が進んでおり、過去のやり方にとらわれることがありません。言い換えると、誰でも先駆者になり得る業界だということです。

まだまだアナログな業界が多い中で、時代の先を行くデジタルセールスだからこそ未経験でも活躍できるチャンスがあります。今社会情勢の変化も相まって、デジタルセールス業界全体が追い風を受けています。需要と価値の高い業界だからこそ、一緒に頑張りましょう、と伝えたいですね。

──多くの経験をされたMIHIROさんから未経験でも活躍できるチャンスがあると言っていただけると、みなさん励みになりますね。本日はありがとうございました!




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マーキャリ 編集部

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