営業職ならSaaS企業への転職がオススメ! その理由とは?

営業職ならSaaS企業への転職がオススメ! その理由とは?

目次

近年、世界的に爆発的な成長を見せているSaaS業界。日本国内でも新規参入企業が増え、各企業が優秀な人材確保に力を入れています。求人数も年々増加傾向にあり、特に営業職の需要が高まっています。

本記事では、SaaS業界における営業職の特徴、SaaS営業への転職がオススメな理由を紹介しつつ、転職実態までを解説していきます。

1. SaaS営業の仕事内容とは

SaaS業界の営業職はデジタルセールスが主流です。従来の営業をマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの4つのプロセスに分業し、それぞれに特化した業務を行う「The Model型」と呼ばれるモデルを採用している企業が増えています。




「The Model型」営業・マーケティング組織

ここではマーケティングを除き、従来営業のスキルを流用しやすいインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスについて紹介します。

1-1. インサイドセールス

インサイドセールスは、マーケティングが見出した見込み顧客(リード)に対し、電話やメールなどのツールを駆使してアプローチを図ります。潜在顧客とのコミュニケーションの中で見込み度合いを精査、判定もしくは育成し、フィールドセールスに確度の高いリードを引き継ぐのが仕事です。会話の中から、先方の潜在的な課題は何なのか、自社サービスへの関心度合いはどれくらいか、導入可能時期はいつなのかなど、さまざまな情報を引き出す能力が必要とされます。

1-2. フィールドセールス

フィールドセールスは、インサイドセールスから引き継いだ優良なリードに対し、商談を進めて受注を獲得する(クロージング)することが主な仕事です。実際に顧客のもとに足を運ぶこと(外勤)が多いため、「フィールドセールス」と呼ばれますが、最近ではWeb会議システムを活用し以前ほど外勤を行わない企業も増えています。顧客の「購入への課題」が何なのかを把握し、それらを一つひとつ取り除く丁寧な提案力が必要とされます。

1-3. カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは、自社サービスを使用中の既存顧客に対し、電話、メール、Web会議システムや訪問などを駆使し、サービスを最大限に活用できるよう支援する「活動支援」と、サブスクリプションなどのモデルで契約が更新されるようフォローし、可能であればアップセルやクロスセルを提案する「契約更新」の2つを主に行います。サービスに顧客が満足しているか、どのような課題がまだ残っているのかを密にヒアリングし、サポート・コンサルティングを行う能力が必要とされます。

2. 理由(1):営業経験を活かして、転職を優位にできる



SaaS営業へ転職するにあたってはデジタルセールスへの適応力が求められます。企業の募集要項でも、前職でMAやCRM・SFAなどのITツールの利用経験があったり、それらを扱えるスキルがある人材は優遇される傾向にあります。また、前述した「The Model型」と呼ばれる営業分業型組織に対する基礎知識、ひいてはそれを採用している企業での経験がある場合は、非常に強力な武器となるでしょう。

3. 理由(2):成長企業でキャリアアップできる



SaaS業界の営業職への転職を検討する上でのメリットは、業界未経験でも入りやすいことです。日本国内におけるSaaS業界はまだまだ成長過程の市場であり、急増する企業からの需要に対して、その要求を満たす人材が圧倒的に足りていません。現時点でのスキル・経験はある程度妥協し、入社後の成長に期待する企業も多いのが現状です。

またデジタルセールス職は各プロセス間において、必要なスキルに比較的流用が効きます。そのため入社後、社内で各連携部署への異動があることも少なくありません。人材不足のSaaS業界において、複数のデジタルセールスプロセスでの経験を積めることは、市場での希少価値を高めることに直結します。今後SaaS業界へ参入する企業が増えていく中、さらなるキャリアアップを望める可能性が広がるでしょう。

4. 理由(3):専門性の高いスキルを身につけられる



SaaS業界の営業職でどのようなスキルが身につくかは、デジタルセールスのどの職につくかによって違いがあります。また、デジタルセールスの考え方自体新しいものですので、企業によって役割や責任範囲に多少の違いがあります。ここでは、デジタルセールスの各プロセスにおいて一般的に身につくであろうスキルを紹介します。

4-1. インサイドセールスで身につくスキル

インサイドセールスでは、潜在顧客へのアプローチを通して優良なリードの選定と育成を行うことが必要です。次工程により良い情報を手渡すため、顧客との会話の中で受注につながるさまざまな有益な情報をキャッチする能力が鍛えられるでしょう。またインサイドセールスはその性質上、労働時間と効果がシビアに関係します。限られた業務時間の中で、顧客へ効率的にアプローチをかけるための前準備やスケジュールの工夫など、自身の業務を効率的にマネジメントするスキルも自ずと学べる職種です。

4-2. フィールドセールスで身につくスキル

フィールドセールスでは、顧客の「迷い」を払拭する提案力が必要です。購買検討フェーズを表現する際には、「不信、不要、不適、不急」という「4つの不」が用いられます。フィールドセールスは、「必要だと思うけど、うちには合わないかな……(不適)」「今は要らないかな……(不急)」という、顧客の不安を一つひとつ解消し、クロージングにつなげられる提案力を鍛えられる職種です。

4-3. カスタマーサクセスで身につくスキル

カスタマーサクセスでは、顧客に寄り添い自社サービスの活用を支援するコンサルティング能力と、未解決の課題に対して新たなサービスを提案する提案力が重要です。また顧客からのフィードバックを持ち帰り、商品開発や改善につながるような働きが期待される職でもあります。そのため他の営業職はもちろん、マーケティングや開発部門など社内のほぼすべての部門とのコミュニケーションが大切となります。とりわけカスタマーサクセス職では、周りの人をうまく巻き込んで仕事を進める、「解決力」が身につくでしょう。

5. 理由(4):マネージャークラスなら1,000万も夢じゃない

SaaS業界の営業職への転職を検討する上で、現職に比べて年収アップが見込めるのか? 労働時間は増えるのか? 減るのか? は重要なポイントです。ここでは、一般的なSaaS営業の年収や労働条件について紹介します。

5-1. 平均的な年収

SaaS業界の営業職へ転職すると、一般的な営業職に比べ年収レンジアップを見込めるケースが多くなります。IT、SaaS業界が扱う無形商材は利幅が大きいものが多く、また形の見えづらいサービス販売は人材への依存度が高くなるため給与還元率が高くなります。つまり企業は営業へコストをかけるようになるということです。加えてデジタルセールス人材は市場での希少度が非常に高いため、年収に対しても高めのオファーをする傾向にあります。

現に、SaaS業界営業職の平均的な年収は500万円程とも言われており、これは一般的な従来営業職としては比較的高い数値と言えるでしょう。もちろん、スキルや経験が豊富で上級職を狙える場合は800〜1,000万円というオファーも不可能ではありません。

5-2. 休日出勤や残業など

高収入が見込めるメリットの反面、職務に対するプレッシャーは高くなる傾向もあります。
ITやSaaS業界にはベンチャー企業が多いため、その中には「勢い」を重要視する企業もあるでしょう。成果に対して人材依存度が高くなりがちですので、企業によっては休日出勤・残業等が多い可能性もあります。

より自身への責任や仕事へのやりがいを感じられる環境と言えますが、安定的な労働環境を望む場合は、成長過程にある企業ではなく、事業がある程度安定している企業への入社をお勧めします。

6. 実際に何歳までであれば転職成功しやすいのか?



SaaS業界で急速に増えるデジタルセールス体制ですが、日本ではまだ新しい職種のため経験者は足りていません。企業が求めるデジタルセールスのスキルや経験を実際に持ち合わせている人材は非常に希少です。

かたくなに高スキル高経験の人材のみに募集を絞る企業のかたわら、ある程度流用できるスキル・経験を持つ人材を獲得後に育てようという姿勢の企業も数多く存在するのが現状です。
成長を見据え、自社の企業文化に合うかどうか(カルチャーフィット)を重要視しているケースも多く、年代が若く経験が浅いことはデメリットになりにくいと言えます。

実際に企業が求めている人材は、20代から30代中盤までが中心です。 加えて、若いうちからマネージャー層へ挑戦できるケースが多いのも、SaaS業界の現在の特徴です。

一方で、成長の期待値で遅れをとる高年齢層も、これまで積み上げてきたスキル・経験うまくアピールすることで、十分転職成功のチャンスはあると言えます。

7. SaaS営業の選考に勝ち残る方法とは?

7-1. SaaS営業職の門は狭くライバルは多い

デジタルセールス経験者の総数が少ない現状、これからSaaS業界に転職しようとしている人材の大半は、デジタルセールス未経験者であると言えます。よほど前職でデジタルセールスの経験を積んでいない限り、条件は横並びでしょう。

また企業側もデジタルセールス職の募集経験が浅いことが多く、企業により欲している人材のレベルや範囲のばらつきが大きくなりがちです。希望する企業のニーズには「自分が積んできたスキル・経験のうち、どのようなものがマッチするのか?」を個人ですべて把握し、自身の強みをアピールしようとしても、ライバルに大きな差をつけるのは容易ではありません。

7-2. プロの転職エージェントに相談してみよう

間違ったアプローチを避けるには、プロの転職エージェントに相談してみるのが手っ取り早いでしょう。転職エージェント「マーキャリ NEXT CAREER」ではデジタルセールスに特化した転職サポートを行っています。個人では読みづらい企業側の意見も豊富に把握しているキャリアアドバイザーが、自身の経験に合わせた的確なアプローチについて、無料で丁寧に教えてくれます。ライバルに一歩差をつけSaaS営業の選考を勝ち取りたい方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

SaaS業界の営業職への転職は、業界の急成長による企業からのニーズと人材不足のギャップにより、「非常に高レベルな求人」から「間口が広い求人」までさまざまなものが混在しています。

とはいえ、転職希望者に対するポジションの総数はいまだ少なく、非常に狭き門と言わざるを得ません。今でこそ一般的な営業職からの転職が可能ですが、今後デジタルセールスの考え方が定着していけば、経験者であることが必須になることも考えられます。SaaS営業に興味がある方は、「今しかない!」と行動を起こしてみてはいかがでしょうか。



森田 旭洋

執筆者 (teru3ds)

森田 旭洋

Webコーダーからキャリアをスタートし大手電気機器メーカーの会員サイト等の運営を担当。その後はWebのディレクションと合わせて、BtoBマーケティングベンダーの記事作成やホワイトペーパーの制作ディレクションとライティング・校正も担当。マーケティング的な視点でのコンテンツづくりを得意とし、クライアントや自社のオウンドメディア運営にも数多く携わる。現在は新規事業のスタートアップメンバーとしてメディアのグロースにコミット中。

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