転職したい方向け! SaaS業界解説〜急成長中のオススメSaaS企業とは?〜

転職したい方向け! SaaS業界解説〜急成長中のオススメSaaS企業とは?〜

目次

本記事では、BtoB SaaS業界の特徴をお伝えすると共に、急成長中の企業の調べ方や、マーキャリNEXT CAREERが転職先としてオススメする企業について紹介します。
※本記事の情報は2022年1月18日時点のものです。

1. SaaS業界の現状と今後

SaaS業界は比較的まだ新しい分野で、成長の過程にある市場です。 2025年にはSaaS業界の市場規模が、1兆4607億円まで成長する見込みであることが株式会社富士キメラ総研によって発表されています。


出典:株式会社富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場 2021年版』

また2021年には、SmartHR社が150億円以上もの資金調達を行い話題を呼びました。IPOと呼ばれる株式上場も積極的に行われるなど、SaaS業界の勢いの良さが分かります。

今後はさまざまな分野に特化したSaaSの提供が進むことが予想されるため、転職活動を進める上で業界の動向を把握しておくことが重要になるでしょう

2. SaaS企業の求人数の推移は増加傾向にあり

大手転職エージェントdodaが提供する「転職求人倍率レポート 業種別・職種別に読み解く転職市場動向」によると、「IT・通信」業種の2021年4月から6月の求人倍率は、2020年の同月と比較し上昇しています。この結果により、IT系、即ちSaaS企業の求人案件数が去年と比べて、増えていることが分かります。

コロナの感染拡大により、企業のテレワークへの移行が進み、効率的かつ生産性を高めるためにSaaSプロダクトを活用する企業が増加しました。SaaS市場では、さらなる売上拡大、事業拡大に伴い、人材確保に注力したい企業が増えていることも見て取れます。

3. 今、SaaS業界に転職すべき2つの理由

転職を検討している方は、市場が安定化した近い将来ではなく、今のタイミングでの活動をオススメします。その理由を2点、ここで紹介していきます。

2-1. 希少価値の高い人材となり得る

SaaS業界に転職すべき理由の1つは、SaaS業界が取り入れる分業型組織の経験者が少数のため、市場価値の高い人材としてキャリアアップしやすいという点にあります。

SaaS業界でのキャリアアップ方法は、デジタルセールスと呼ばれる職種である、インサイドセールスやカスタマーサクセスといった職種の経験を積み上げていくのが一般的な方法です。しかしながら、これらの職種はまだ比較的新しい職種であるため全てを経験している人が少ないのです。早めに経験値を積み重ねることは、SaaS業界で希少価値の高い人材となり得るため、市場が成熟する前に転職活動を行うのが最善だと考えられます。

2-2. 成長市場だからこそ幅広い経験がつめる

SaaS業界に転職すべき2つ目の理由は、早い段階で成長市場であるSaaS業界に従事することにより、幅広い経験とキャリアを積むことができるからです。

SaaS企業の多くは、創業開始から経過年数が3年未満とされるようなスタートアップ企業です。スタートアップ企業の場合、組織が整っているとは限らず、営業組織の基盤づくりや営業戦略、人材育成などをスピーディーに整える必要のあるような初期ステージにいる企業も多くいます。そのような企業に転職し、さまざまなプロジェクトを通じて多岐にわたる業務に携わることで、自身の経験値とキャリア幅が広がりやすくなります。

3. SaaS業界が求める職種とは

一般的に、SaaS企業の組織は3種類の部門に分かれます。マーケティングやインサイドセールス、カスタマーサクセスなどの営業・マーケティング部門と、開発などを行うエンジニア部門、人事や総務などを行う管理部門です。中でも、求人募集案件として掲出されやすいのは、マーケターとデジタルセールス職(インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス)とエンジニア職です。ここでは、それぞれの部門の構成や役割についてご説明していきます。

3-1. デジタルセールス職

まずは、SaaS企業の組織の中で中核でもある営業・マーケティング部門です。SaaS企業は、分業型の営業組織が取り入れられているのが特徴的です。括られるのは下記です。

  • マーケティング
  • インサイドセールス
  • フィールドセールス
  • カスタマーサクセス

SaaSは「サブスクリプション」と呼ばれる定額での支払い形態が取り入れられているため、いかに長期的にサービスを利用し続けてもらい、収益を上げるかがマネタイズポイントとして重要です。集客を行うマーケティング、顧客の潜在課題やニーズを引き出すインサイドセールス、クローザーとしてのフィールドサクセス、継続利用を促進するカスタマーサクセス、の各部門が連携し売上を上げていく構成になっています。

3-2. エンジニア職

SaaS企業にとって「開発」は非常に重要です。継続的に利用してもらうためには、使いやすいサービスを追求し、ほぼ永続的に改善対策を行う必要があります。

エンジニアは以下の3種類の機能に分かれます。

  • フロントエンジニア
  • サーバーサイドエンジニア
  • インフラエンジニア
  • フロントエンジニアは、一般的にWebやアプリの設計を行い、利用者から見える箇所の調整を行います。サーバーサイドエンジニアは、サーバーの選定や設計などの利用者から見えない箇所を行います。インフラエンジニアは、サーバー環境を整える人です。SaaS業界のエンジニア人材はまだまだ少ないため、営業職と同様にエンジニア職も希少価値が高いと言えます。

    4. 成長が期待できるSaaS企業の特徴とは

    実際にSaaS企業へ転職する際、願わくば中長期的に成長し続ける企業に入りたいと思いますよね。しかし、企業の成長は、どのように予測したらよいのでしょうか。ここでは、実際に公開されている情報で見るべきポイントを紹介します。

    4-1. 売上の成長率が高い

    まずは売上の成長率に着目してみましょう。事業が成長していることがわかる用語でT2D3(Triple, Triple, Double, Double, Double)があります。サービスを市場に公開してから、ARR(年間経常収支)が前年と比較し「3倍、3倍、2倍、2倍、2倍」に増加していく状態を指します。指標として、SaaS企業で成長率が高い企業は、このT2D3を達成している企業とも言えます。ARRについては企業が公開する決算書などに記載されていることが多いため、よく注目してみると良いでしょう。

    他には、導入社数の推移、業界でのシェア率、なども上昇しているかを判断材料として見てみると良いかもしれません。

    4-2. 大手企業の導入が進んでいる

    エンタープライズ系、いわゆる大手企業が製品導入を進めているか否か、という点も判断材料の一つです。大手企業が導入している事例がある場合には、それだけサービスの信頼性が高く、経営の安定性も見込まれている。また営業力も高いという見方もできるため、成長要素が高いとも言えます。サービスやプロダクトの導入事例を見てみれば、どういった企業が参入しているかが分かります。詳しくはホームページなどを確認してみましょう。

    4-3. 新人教育体制が整っている

    新人の教育体制が整っているかどうかも成長要素が高いか否かの判断要素になり得ます。メンバーの能力を高めることで事業拡大にもつながるからです。教育制度の内容は企業によりけりですが、研修制度が備わっているか、研修期間が定まっているか、などで教育する仕組みが整っているかどうかが分かります。これらは、採用ページに記載されていることが多いため、注目してみると良いでしょう。

    研修内容の他にも、採用募集中の職種や採用人数で企業の成長ステージが考えられます。例えばエンジニアや営業人員を増加しているようであれば、収益化させるアーリーステージ。広報や人事部などを採用している場合は、安定収益化を目指すミドルステージで事業のスケールを見越しているというふうに、募集職種や採用人数で成長ステージや企業戦略を予想することも可能と言えます。

    5. 転職にオススメなSaaS企業3選

    SaaSで成長している企業の判断要素がわかったところで、マーキャリが実際にオススメするSaaSの成長企業3社を紹介します。

    5-1. SATORI株式会社


    出典:https://satori.marketing/solutions/

    SATORI株式会社は、トライアックス株式会社の社内ベンチャーから独立した企業です。さまざまな事業会社の増資により、累計調達額は45億円超と非常に勢いのあるSaaS企業です。


    会社名:SATORI株式会社
    サービス:マーケティングオートメーションツール「SATORI」の開発・販売
    設立:2015年9月
    上場:非上場
    資本金:45億2,320万円(払込済資本)
    導入実績:導入実績1,000社 達成(2021年2月時点)
    大手導入実績:株式会社ジェイアール東日本企画、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社、パーソルキャリア株式会社他

    5-2. 株式会社SmartHR


    出典:https://smarthr.jp/smarthr/

    株式会社SmartHRは、人事労務の手続きを効率化するためのクラウドシステムを開発し、販売しています。2019年には61億を資金調達し、その半分を採用費に投資するとされ話題を呼びました。現在も採用に対し、非常に積極的な企業です。


    会社名:株式会社SmartHR
    サービス:SmartHR の企画・開発・運営・販売の開発・販売
    設立:2013年1月23日
    上場:非上場
    資本金:9,990万円
    導入実績:導入実績約3万社以上
    大手導入実績:合同会社DMM.com、佐川グローバルロジスティクス株式会社、ダイドードリンコ株式会社、ライオン株式会社、他

    5-3. 株式会社マネーフォワード


    出典:https://moneyforward.com/

    株式会社マネーフォワード は、家計簿・資産管理ツールの「マネーフォワード」と、クラウド型会計サービスの「マネーフォワード 確定申告」、そして「マネーフォワード For BUSINESS(法人会計)」と、BtoB向けとBtoC向けの両方に向けてサービス展開をしています。2012年に創業し、わずか5年後の2017年09月に東京証券取引所マザーズ市場で上場しました


    会社名:株式会社マネーフォワード
    サービス:PFMサービスおよびクラウドサービスの開発・提供
    設立:2012年5月
    上場:東京証券取引所1部
    導入実績:利用者数1,200万人
    大手導入実績:株式会社ビズリーチ、株式会社HCSホールディングス/株式会社オートマディゴ、ミス・パリ・グループ、日本ホスピスホールディングス株式会社、他

    まとめ

    SaaS業界は、成長要素の高い市場です。現時点では発展途上の段階であることから、業界での経験者が少ないため、未経験者でも転職可能とされている求人も多いです。異業種から挑戦したいと考えている方は、今が転職のチャンスです。 転職エージェント「マーキャリ NEXT CAREER」ではデジタルセールスに特化した転職サポートを行っており、本記事でオススメした企業の求人紹介も可能です。転職をお考えの方であれば、ぜひ、一度ご相談ください。



森田 旭洋

執筆者 (teru3ds)

森田 旭洋

Webコーダーからキャリアをスタートし大手電気機器メーカーの会員サイト等の運営を担当。その後はWebのディレクションと合わせて、BtoBマーケティングベンダーの記事作成やホワイトペーパーの制作ディレクションとライティング・校正も担当。マーケティング的な視点でのコンテンツづくりを得意とし、クライアントや自社のオウンドメディア運営にも数多く携わる。現在は新規事業のスタートアップメンバーとしてメディアのグロースにコミット中。

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