営業からカスタマーサクセスへキャリアチェンジ〜雑談を強みにして顧客の課題を引き出す〜

営業からカスタマーサクセスへキャリアチェンジ〜雑談を強みにして顧客の課題を引き出す〜

Profile

宮本貴久 株式会社エムエム総研

法人営業や訪問営業を経験し、カスタマーサクセス職へ転職。前職では数百件営業して1件でも取れればよいという過酷な環境を経験。
「本当に営業の世界を変えられるのか」と考え転職した現在のカスタマーサクセス職では、基本的にWeb会議システムで顧客と対話し、営業効率やモチベーションも向上。これまでの営業経験で編み出した「雑談」と「共通点探し」を武器に、顧客の心を掴んだコミュニケーション方法を取る。カスタマーサクセスとして顧客を支えながら売上にも貢献している。

目次

営業職からカスタマーサクセス職へとキャリアチェンジを果たした宮本さん。前職の営業では「数打ちゃ当たる」戦法の営業で、なかなか成果が出ず、限界を感じていた模様。

「本当に営業の世界を変えられるのか?」と興味を持ち、転職した先で携わったのはカスタマーサクセス。得意の「雑談」を強みにして顧客の課題や要望を引きだす宮本さんに、現職種との出会いややりがいについて伺いました。

少数精鋭でカスタマーサクセスを担うまで

──現在担当している業務について教えてください。

現在はレーザープリンターや複合機、デジタルカメラなどを製造するメーカーの販売会社(以下、A社)に常駐し、カスタマーサクセスの部署に所属しています。プロダクトごとにチームが構成されていて、現在は7、8人で業務をしています。

契約しているお客様は120件ほどで、トライアルのお客様も含めると300件ほどになります。



──カスタマーサクセスにはどのように出会ったのでしょうか。きっかけを教えてください。

前職の営業方法に限界を感じ、転職を考えていた際、エムエム総研の求人を見かけたことがきっかけです。前職では法人営業として複合機、OA機械の販売を担当していて、1から顧客を作るために、コールを行うところから始めていました。しかし、簡単には売れない状況が続き次第に転職を考えるようになりました。

ただ、私はコミュニケーションを取るのは好きなので、次の転職先でも営業職には携わりたいと思っていたのです。求人情報を調べていく中で、エムエム総研の求人を見つけ「営業の世界を変えられるかもしれない」と興味を持ち、それを自分の肌で感じたいとも思って選考を進み、現在の会社や職種に出会うことができました。



──就業前、カスタマーサクセスに対する印象や考え方はどのようなものでしたか。

最初はもちろん、自分に務まるのかどうか不安に思うこともありました。また、お客様を支援する上で、どうやって課題に踏み込んでいくのか、お客様の本当のゴールはどこなのか、などを考えることが大変そうだと思っていました。

カスタマーサクセス宮本さんインタビュー画像

「数打ちゃ当たる」営業方法が変わり、モチベーションも上昇した

──前職の営業スタイルはどのようなものだったのでしょうか。

前職では、新規顧客を獲得することのみに注力していました。「ターゲットを絞り込んで営業をする」という意識はなく、営業数で勝負する感じでしたね。しかし、「数打ちゃ当たる」な営業作戦には、先述の通り違和感を覚えることが多く、実際にはなかなか上手くいきません。

幸い私はお客様に恵まれていたので、紹介のおかげで数字を保っていました。本当に1から顧客を作る場合には、苦戦を強いられることが多かったです。



──前職の営業を踏まえ、現職のアプローチ方法についてはどのようにお考えですか。

現職に就き、具体的にターゲットを絞ることは、営業する上でもっとも重要なことポイントだと改めて実感しました。前職では行き当たりばったりの営業方法だったので、100件、200件、300件と営業し、1件でも成約できればラッキーという世界でした。

また、働き方も変わったように思います。前職は訪問営業が中心で、電話に関しては無我夢中でかけては一方的に切られてしまうことも多々ありました。しかし、現職では、基本的に画面越しでお客様と対話します。それに加え、担当するお客様や話の内容はあらかじめ決まっているので、仕事のやりやすさが段違いに上がりました。

自分自身のモチベーションも向上しましたね。前職の闇雲な営業方法は自分にとって大きなストレスで「よくこの世界でやれているな」と思う日が多かったです。



──前職の営業職で培ったスキルの中で、現在のカスタマーサクセス職で活かせているものを教えてください。

コミュニケーション能力ですね。昔は人と話すことがあまり得意ではなかったのですが、今後生きていく上で、人とコミュニケーションを取れたほうが絶対良いと思って営業職に就きました。そこで培ったコミュニケーション力や営業力は今でも活かされていると思います。

前職の場合、同僚から「いいお客様が多いよね」と言われることが多くありました。また、紹介を貰う頻度もほかの営業より多かったので、商品の需要と上乗せで、自分との信頼関係で買ってもらえたのだと思います。自分自身を売り込む面でも、コミュニケーション能力は大切だと思います。

カスタマーサクセスは「買ってくれた人を大切にできる」

──カスタマーサクセス職のやりがいや魅力を教えてください。

今扱っている商品が業務効率化に関するサービスなので、お客様に「本当に楽になった」と言ってもらえる瞬間は嬉しいですね。「こういった悩みあるんだけど、これどうしたらいい?」と頼ってもらえたときも、カスタマーサクセス職のやりがいを感じます。

自分が思い描いている通りに進まないことも多く、苦戦するシーンが少ないわけではありません。そこで試行錯誤しながら、お客様と一緒に歩んだ結果、業務効率化できるようになる瞬間も、喜びを感じますね。

アップセルやクロスセルの提案においても、また別の喜びがあるので奥が深いですよ。もちろん前職は前職で、「宮本から買うよ」という形で複合機を買ってもらえたときも嬉しかったのですが、今はそれとはまた別の喜びを感じますね。カスタマーサクセス職は買ってもらってからが大切なので、お客様と一緒に歩んでいけることや、これからも力になれるという部分が活力になります。



──「自分にフィットしているな」という実感はありますか?

自分自身が「買ってくれた人をより一層大事にしたい」と思う性格をしているからでしょうか。最初カスタマーサクセスをいきなりやるとは思っていませんでしたが、今となっては、自分の性格に合っていると思います。

カスタマーサクセス宮本さんインタビュー画像

カスタマーサクセスとして顧客を支え、インサイドセールスとも連携する

──次に、現職での具体的な業務内容についてについて教えてください。

担当するお客様には、実にさまざまなパターンがあります。トライアルをしておらず基本操作から説明が必要なお客様には一から操作説明したり、使っているサービスが会計ソフト、販売管理ソフトなどの連携が必要なので、そこをサポートしたりするところから始まります。

その後に「では、この一連の流れは問題なくできますか?」と尋ねる検証期間を設け、課題や疑問がないかフォローする期間を経て、ようやく安定的に運用を始めます。お客様の熱量や都合にも寄りますが、およそ2カ月から3カ月くらいかけて、進めていくイメージです。



──2、3カ月かけてオンボーディングで成功体験を作るのですね。大変な部分はあるのでしょうか。

もちろん、安定的に運用が回る前に、チャーン(解約)になってしまうこともあります。そのような挫折を繰り返さないために、現在はHiCustomerというツールを使って顧客管理しています。

週に1回、朝会1時間枠を取り、今の契約顧客の中から課題が残るお客様、チャーン(解約)の可能性があるお客様などをHiCustomerから条件付けをしてピックアップし、今後のフォロー方法や好転させるための対処法などについて話し合っていますね。



──カスタマーサクセス部署内のKPIについて教えてください。

1つはチャーン(解約)率ですね。「定められた期間の中で何%以下にチャーン(解約)率を抑えましょう」という指標が、現在ステージ0からステージ3まであります。ステージ3は安定運用しているお客様で、ステージ2はあと一歩のところです。その0、1、2の比率を下げ、ステージ3の割合を上げていくというところでKPIがあります。



──他の部署と連携はありますか?

ありますね。フィールドセールスの方たちから情報共有していただく時間は必ず取っています。頻度としては「契約したよ」って情報が上がった時だけなので増やしていければよいですね。やはり、横の連携は組織の機能を回すために重要ですから。横の連携ができていないお客様に限って状況が悪いケースが多いです。連携が取れているフィールドセールスとのお客様は、安定してステージ3にいる印象があります。

カスタマーサクセス宮本さんインタビュー画像

「雑談」と「共通点探し」はコミュニケーションの武器になる

──コミュニケーションを取る際に、お客様と仲良くなれる方法や、宮本さんならではの武器はありますか?

私の場合は、雑談と共通点探しです。雑談に関しては、お客様が「いいね」って思ってくれる場合と「この担当ちょっとヤバいな」と思われてしまうパターンとがあります。二極に分かれる可能性は非常に高いのですが、自分はかならず雑談を入れるようにしています。お客様と距離が近くなるのは圧倒的に雑談で、これは前職から続けています。

それから共通の話題で話を膨らませることで、親近感を持ってもらうことができます。つい最近は、自分の祖父母の家が岩手にあるので、岩手のお客様をサポートした際には、そういう親近感湧くような話をしますね。それを「初回キックオフ」と呼んでいますが、どうやら余計な雑談をしているのは私ぐらいのようです。

コミュニケーションの面白さが、カスタマーサクセスの魅力の一つでもある

──カスタマーサクセス職で何か印象に残っている、興味深いエピソードはありますか。

それこそ先ほども話した岩手の話になりますが、自分の祖父母の街のことをお客様が知っていらして、「私も毎年、夏に遊びに行くんですよ」って話をしたのです。そうしたら「じゃあ、方言分かるね」と言って、話の途中でその方が方言を使って訛り全開で話し始めたんですよね。そのときは「お客様、いいな」と思いました。

岩手の例は、運良くアプローチが響いてくれたケースです。このような話をした後は「ちょっと慎んだほうがいいかな」と毎回思い、反省しています。

カスタマーサクセス宮本さんインタビュー画像

カスタマーサクセスで成功するためには何のスキルが必要なのか?

──カスタマーサクセスでスキルアップや勉強したい場合、どのような知識が必要になりますか?

私の場合、常駐先に入ってからはまず、新聞を読むようにしましたね。お客様は本当に業種がさまざまです。その中で、今の世界情勢や時事問題について調べたり勉強したりするとなると、新聞が1番手っ取り早いと思います。それプラス、私の場合は雑談も強みなので、そのトピックスを集めておかなければならないのもありますね。

また知識について言えば、サービスの専門知識は必要ですが、それ以外の専門知識は正直あまりいらないと思います。専門知識よりも大切なのは、コミュニケーション能力ですね。

それと傾聴力も必要です。コミュニケーション能力と同様、今1番大事にされているスキルだと思います。対面だと伝わるものでも、電話や画面越しだとうまく伝わらないことがあります。そういうときに、いかに話を聞けるかというのは、このご時世でとくに重要視されますね。



──カスタマーサクセスや営業は、どちらかというと個人プレーのイメージがあります。宮本さんから見て、カスタマーサクセスにチームプレーの要素はありますか?

私の場合、あまり個人プレーをしているイメージはありません。例えば自分が担当しているお客様の成功体験や失敗談を共有してみると、それぞれが抱いている課題は案外似ていることが多いです。そういう話をすることで「これ、自分のお客様にも活用できるな」「同じ失敗しないようにしよう」と思えるので、どちらかというとチームプレーの認識ですね。



──最後に、デジタルセールスやカスタマーサクセスを目指している人たちに向けて、メッセージ、アドバイスなどをお願いします。

この時世の中で、デジタルで仕事ができたり、お客様とつながれたりすることは、1番の魅力でもあり、今後衰退することはない分野だと思います。

今急成長している分野だからこそ、業界の変わっていく形を間近で見られることや、自分も1つのピースになれることが、1番の魅力ではないでしょうか。自分もその魅力に惹かれて、今の仕事を続けたいと思ったことがあるので、それを伝えたいかなと思います。

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