デジタルセールスとは? 〜仕事内容・やりがい、キャリアパスを徹底解説!〜

デジタルセールスとは? 〜仕事内容・やりがい、キャリアパスを徹底解説!〜

目次

「営業は足を動かすことこそが重要である」「勘と経験と根性」が美学とされてきたこれまでの営業スタイルに、今、変化が起きています。営業の新たなあり方として注目され、企業が導入し始めているのが「デジタルセールス」。営業にデジタルを取り入れた手法です。ここでは、なぜデジタルセールスが注目されてきているのか、従来型の営業と違いについてなど、詳しく解説していきます。

1. デジタルセールスとは

デジタルセールスとは、さまざまなデジタルツールを駆使して行う営業活動のことを指します。電話やメールはもちろん、他にもセールステックと呼ばれるテクノロジーを活用し、オフィスにいながら営業活動を進められる手法です。

また、デジタルセールスは分業・協業型でセールスプロセスを進める方法でもあります。これまで営業担当が1人で営業プロセスの全てを担っていたものを、業務の領域別で担当を分け、専門性を高めた上で効率よくプロセスを進めるというものです。

デジタルツールを活用しながら新規顧客獲得からクロージング、ひいてはサポートまでの工程をオンラインで行うことができ、業務分担することで業務効率化、売り上げの向上にもつながるようになるため、デジタルセールスを導入することによる企業が受けられるメリットは膨大と言えます。

特に、デジタルで完結しやすい商材を扱う企業がデジタルセールスにマッチしていると言え、SaaS業界やIT業界などでの営業改革が急速に進んでいます。

2. デジタルセールスが注目される背景とは

「デジタルセールス」、「営業DX」(営業のデジタルトランスフォーメーション)といった営業改革を意味する名称が流行し、これまで主流とされていた、対面で情報収集や提案などを行う営業手法や思想を変え、デジタルセールスを取り入れ、新しい営業方法へと成長を遂げる企業が圧倒的に増えています。その増加の理由に、以下の2点が大きな理由と考えられます。


顧客の購買行動の変化

1つは顧客の購買行動の変化です。これまで必要な商品に関する情報収集は営業担当から直接聞き、見積もりを取り比較し、購入・契約に至る、といった購買行動でした。しかし、インターネットの普及により必要な情報が人を介さずとも手に入るようになり、購買に至るまでのスピードも早まりました。こういった経緯から、これまでの営業担当が行ってきた営業活動の価値が問われ始め、購買行動に合わせ、営業活動もネット時代の流れに沿った手法が求められるようになったというわけです。


デジタルの発展

デジタルの発展によりMA(マーケティングオートメーション)ツールといったものが登場し、顧客の行動履歴をWeb上で追跡できる画期的なツールを営業現場で利用する企業が徐々に増えています。デジタルツールを利用することで、顧客の行動パターンや購買における適切なタイミングなども分かるため、Web上での営業活動は、情報を取得しやすく効率的と考えられました。

上記を理由にデジタルに重きを置く企業が増える中、存在する課題は、デジタルセールス職種経験者の人材不足です。企業の人材ニーズが高まっている今、求職者にとってはキャリア形成のチャンスが存在しているとも言えるでしょう。

3. デジタルセールスの業務内容

デジタルセールス職は大きく分けて「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」の3つの領域に分かれて構成され、セールスプロセスが完結します。上図のとおり、マーケティング部門が得た見込客を売り上げにつなげていくのがデジタルセールスの役割です。
ここでは、これら3つの職種の役割やミッション、業務内容について解説します。

3-1. インサイドセールス

デジタルセールス3職種のうちの1つが「インサイドセールス」です。通常の営業プロセスは、見込顧客の獲得、見込顧客の精査や育成、商談やクロージングの実施、契約更新やアップセル・クロスセル、と大きく分けて4工程に分けられます。このうちの最初の工程である「見込顧客の獲得と見込顧客の精査や育成」を業務範囲として行うのが、インサイドセールスです。

インサイドセールスとは、電話やメール、Web会議ツールなどを利用し、非対面でのコミュニケーションで見込み顧客や既存顧客と接触を行うことを指します。内勤での営業活動を行いながら、成約確度の高そうな数多くの見込み案件(リード)をフィールドセールスにパスすることがミッションです。

役割は主に3つ、1つはマーケティング部門から得るリードをターゲット別やリードの確度別などで正しく精査すること。2つ目は、質が高く見込み度合いの高そうなホットリードをフィールドセールスへパスすること。3つ目に、ホットリード以外のリードの育成を行うこと、です。

質の高いホットリードを創出するためには、お客様の検討状況やニーズを正確に把握し、購買タイミングを適切に測る必要があります。そのために、日々の業務として実施することは、メールや電話を介したお客様の細かなコミュニケーションであり、またそのデータをツールに記録し、分析を行うことです。

3-2. フィールドセールス

「フィールドセールス」は、前述した営業プロセス4工程のうち「商談やクロージングの実施」を役割として担います。フィールドセールスという名称は、時に「オンラインセールス」と別名で言われる場合もありますが、意味合いは同じです。

フィールドセールスのミッションは、インサイドセールスがパスしてきた質の高いホットリードを確実に契約に至らせること、です。よってメイン業務は、顧客に対する個別の商談や提案、受注後の契約対応になります。その他にも、ホットリード化された案件を確実にクロージングするために行う全てのタスク、例えば、提案書作成やインサイドセールス部門との連携、MA(マーケティングオートメーション)ツールなどを利用した分析や記録なども含まれます。

ここまでは従来型と大きな違いが見られないかもしれませんが、大きな違いは、契約を獲得することに特化した部門として位置づけされ、それ以外のタスクは他の部門が担う構成になっていることです。商談スキルの向上や、業界知識の蓄積、データ分析など、「契約獲得」につながる業務のみが凝縮され、それ以外は他の部門が行うことで営業としての本来のミッションに集中できる。これが最大の違いです。

3-3. カスタマーサクセス

「カスタマーサクセス」は、前述した営業プロセス4工程のうち「契約更新やアップセル・クロスセル」といった契約後の顧客サポートをメインに活動します。

カスタマーサクセスは、顧客の事業成功をミッションに掲げ活動します。自社商品を最大限に活用してもらうことで顧客の事業成長につながるよう働きかけ、結果的に契約更新やアップセル・クロスセルへと取引が拡大するようなWin-Winのサイクルを作り上げます。

既存顧客に対しメールや電話、テレビ会議システムなどのデジタルツールを利用し顧客に対し的確にフォローを行うことがメイン業務です。

顧客の不満や問題を受け、解決を図る受け身なカスタマーサポートとはスタンスが少し異なり、カスタマーサクセスは顧客課題に対しての主体性や積極性が重視されます。顧客を成功へと導くための思考を持ち、成功するために必要なありとあらゆる手段や解決策を考案する、いわば先導者のような位置づけで活動します。

4. デジタルセールスで活用するITツール

デジタルセールスを構築する上で、必ず同時に導入されるのがデジタルツールです。テレビ会議ツール、セールスツール、マーケティングツールなど、多岐にわたるテックツールが営業現場で活用されます。

特に、デジタルセールスで利用されるツールはMA、SFA、テレビ会議ツールの3つです。企業が人材募集をかける際に、利用経験を優遇条件に設定するケースもありますので、それぞれのツールの意味は覚えておくと良いでしょう。

4-1. MA(マーケティングオートメーション)ツール

MAとは、Marketing Automationの略語です。顧客の購買行動の履歴をデータで確認できるため、分析することで適切なタイミングに顧客へのアプローチを行うことができます。担当領域により扱う分野は異なりますが、その他にもリードの発掘、管理、メールの配信・効果分析などマーケティング活動に役立つ機能も持ち合わせています。

4-2. SFA(セールスフォースオートメーション)

SFAとは、Sales Force Automationの略語であり、営業支援ツールとも呼ばれます。担当営業が顧客に対し行うべきアクションやプロセスの可視化、活動と成果の相関確認など営業組織全体把握に役立てることができます。

4-3. テレビ会議システム

テレビ会議システムは、オンライン上で会議や商談を行うことができるツールです。遠隔で商談を行うことで移動時間を削減することができる点、商品に対し購入意欲が高い顧客に対し迅速にアプローチすることができるため、デジタルセールスには欠かせないツールです。

5. デジタルセールスの厳しさとは

デジタルセールスの3つの職種での役割を担う上で、デジタルを利用するからこそこれまでと比較し、困難となりうる点もあります。

その1つに、非対面でのコミュニケーションの難しさがあります。セールスマインドとして忘れてはいけないのが、顧客への気持ち、顧客思考です。

いくらデジタルを活用しデータを扱おうが、人対人のコミュニケーションが結果的に大事です。これまで対面し、顧客の表情などを伺いながら会話を大事にし、タイミングを見計らっていたのが、デジタルとなると画面越しでは表情を捉えづらいなどのデメリットが発生します。そのため、コミュニケーション能力の向上や画面越しでも伝えられる表情や態度の作り方など、デジタルを活用する上で必要な別のスキルを得ることが大事になってきます。

また、分業型のセールス体制での他部門との連携に支障が出ることも難しいポイントでしょう。各領域で役割やミッションが異なるからこそ、部門間で意見が割れ、先に進むことができないといったことも起きるでしょう。各部門との緻密な会話でベクトルを合わせ、物事を進めていくリーダーシップ性もこれまで以上に大事になってくることでしょう。

6. デジタルセールスのやりがいとは

デジタルセールスのやりがいは、専門性を高めることができる点にあります。

これまで、セールス職というと新規顧客の獲得から契約獲得後の顧客フォローまでの全ての工程を担い、総合職に近い役割でした。デジタルセールスでの分業型・協業型の組織体制になることで領域や役割が明確になり、個々で得るべきスキルも明確になります。担当領域に沿って専門スキルを高めることが成果となり、評価されれば、やりがいにつながることにもなり得ます。

また、デジタルセールス職種は経験者が少なく、市場での希少価値が高いことから、経験値を養い専門性を高めることでキャリアアップもしやすくなります。キャリアパスが明確になることは自身のモチベーションにもつながることでしょう。

7. デジタルセールスの仕事で求められるスキルとは

3種類のデジタルセールス職で共通して求められるスキルは、大きく分けて3つです。

1つは当然のことながら、一般的な営業スキルが必要になります。聞く力・話す力・理解力を含むコミュニケーション能力、そして、提案力です。そのため募集要項内で、営業経験者を必須要件とする企業が多くいます。

2つ目は、ITスキルです。デジタルセールスは、MAやSFAを活用し営業活動を行うため、ITスキルやリテラシーの高さが求められます。

また、ツールを使いこなせるだけでなく、ツール上のデータを見て理解する力も重要です。起きていることを確認するだけでは次のステップにつなぐことができないため、データを確認し、問題点を挙げ、解決の糸口を見つける分析力も大事になってきます。

8. デジタルセールスに向いている人とは

デジタルセールス職で活躍できる人の特徴は、主に2つです。

1つはデータ分析を好んで行える人です。前述したように、デジタルセールスにおいてはテックツールを利用し、得たデータを営業活動に活かします。そのため、まずは深掘りしながら仮説を立て、データを分析し、解決策の糸口を掴むような働きを自ら行える人に向いています。

また、人から好かれやすくリーダーシップを取れる人にも向いています。分業型のデジタルセールスは各領域担当との連携が肝となるため、他部門との障壁をなくし、連携をスムーズに行えるよう働きかけを行えるようなリーダー的存在な人が向いています。

9. デジタルセールスのキャリアパス

各領域の職種経験を積むことで、インサイドセールスからフィールドセールスやカスタマーサクセスへといった営業部門間でのキャリアチェンジはもちろん、他部門への異動も可能です。また、1つの領域で専門性を高め、プロとして独立することも視野に入ってきます。

現在、さまざまな業界でデジタルセールスが取り入れられていますが、特にSaaS商材との親和性が高いことから、SaaS業界の営業部門が先行して導入をしています。働き方改革の推進や、コロナの影響によるリモートワーク推進などの現状を踏まえると、SaaS業界以外でもデジタルセールスを導入する企業の増加が見込めます。需要が拡大する前に「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」の実績を積んでおくことは大きな価値となり、自身のキャリアパスにもつながることでしょう。

まとめ

デジタルセールスの3職種である「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」は、日本でも未だ新しい職種のため経験者が不足しています。にもかかわらず、デジタルセールスを取り入れる企業は年々増加し、企業ニーズと人材にギャップが生じているのが事実です。リモートを中心とした形で長期でキャリアを積みたい方、また、これまでの営業経験を活かしてキャリアアップしたい方などは、今がキャリア形成のチャンスと言えるでしょう。

また、デジタルセールス職を検討しているが向いているか否か、より具体的に適性を知りたいという方はデジタルセールス適職診断を利用してみてください。第三者による意見をもとに自己分析を深めることができますよ。



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